書評 リアルタイムマーケティング

リアルタイム・マーケティング 生き残る企業の即断・即決戦略
著者デビッド・ミーアマン・スコットとはTwitter上で何度か交流したことがあります。
彼の著作であるグレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ
討論イベントに参加したときに、友人の立入勝義さん
デビッドの奥さんの渡辺由佳里さんに繋いでくれ
なんとそのイベントにデビッド 本人がビデオメッセージを送ってくれたのでした。 
その時のデビッドのアクションのスピード感たるやこの本のタイトル通り
正にリアルタイムで、私たちに多くの感動を与えてくれました。

著者デビッド・ミーアマン・スコットは本書で、最初から最後まで
徹底的に企業のリアルタイムコミュニケーションの重要性を説きます。
数々の事例で企業のコミュニケーションの優劣を語りますが
特に、企業がリアルタイムに行動しなければ、企業のブランド価値を下げるという
彼の言葉の証明への熱意には本当に頭が下がります。
実際、大企業への質問(フォーチュン100へのスピード統計)をダイレクトに行い
質問にちゃんと答えない企業の担当者への実名入りのクレーム等も共有されています。
デビッドの批評が表面的なものではなく、真実を明確にしたいという強い意志を感じ
彼のブロガーのアクティブな生き方にとても共感しました。

「実際、リアルタイムコミュニケーションを実践している企業は
それ以外の企業に、株価パフォーマンスで平均5%も水をあけている」という
リアルタイムのROIが本書で紹介されていますが、この事実には私も驚き
リアルタイムマーケティングの有用性が腑に落ちました。

また、最終章でのGM破産時のデビッドのブログから始まるGM担当者や
副会長ボブ・ラッツとのソーシャルご縁な出会いは
リアルタイムマーケティングの果実として、とても印象的でした。
SXSWでのGMの電気自動車ボルトの発売前のBUZZの起こし方なども
とてもビジネスの参考になりました。


彼が第4章「リアルタイム時代の発想」で書いている13の仕事の進め方は
今後の私たちの行動規範たり得るものなので、最後に紹介します。
これを今から直ぐに実戦できるようトライしていきましょう。

リアルタイムアル時代の仕事の進め方
■チャンスが逃げないうちに行動する。
■市場の風向き応じてプランを改める。
■当日のうちに成果を見極める。
■その時々の状況に応じて動く。
■最新情報をもとに戦略や戦術を展開する。
■部下に裁量を与える。 
■「ここぞ」というタイミングで腰を上げる。
■必要な場合はひとりで瞬時に絶妙な判断を下すよう、みんなの背中を押す。
■ 手早く調べものをしながらも、行動への備えを怠らない。
■いくつかの選択肢を秤にかけてすかさず方針を決める
■完壁はありえないから走りながら突破口を開く。
■顧客のペースに合わせた対応をする。
■メディアに対しては先方のニーズに即応するかたちで情報を提供する。

リアルタイム・マーケティング 生き残る企業の即断・即決戦略
ネットとのつながりを絶やさないリアルタイム主義が提唱されていますが
本当にこれができるかどうかで企業の成長が決まりそうです。
今後は、企業の優劣を判断するのにTwitterで質問して
彼らの反応をチェックするのが一番良い方法かもしれませね。 
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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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