未来を見通すための6つのパラダイムのセオリー パラダイムの魔力(ジョエル バーカー著)の書評② #書評

乱気流時代には、先を見通せる組織と人が、競争上、大きく優位に立つ。
ピーター・ドラッカーのこの名言が
書籍パラダイムの魔力ジョエル バーカー )でも紹介されています。

ドラッカーのこの言葉が、今後ますます重要になっていく気がしています。
ネットとテクノロジーの進化で、世界は恐ろしいスピードで変化しています。
パラダイムとはゲームのルールと言い換えられますが
国境がなくなった現在では、世界中のチャレンジャーが
パラダイムシフトをすごいスピードで仕掛けているのです。
今ではアイデアがあれば、資金がなくてもパラダイムシフトが
起こせるようになっている訳ですから、巨大メーカーも安閑とはしていられません。
逆に、巨大な設備や組織が変化の足かせになるのです。

パラダイムシフトとは、古いゲームから新しいゲームに移行することですが
ゲームのルールがすっかり変われば
かつての勝者は、あっという間に敗者になってしまうのです。
スイスの時計メーカや日本のガラケーを思い出せば
パラダイムシフトの怖さを理解いただけると思います。

圧倒的なシェアを握る勝者は従来のゲームのルールに拘りますが
新しいパラダイムを作るチャレンジャーは、新しいルールを作り出そうとします。
このせめぎ合いをしっかりと見て、判断することで、私たちは未来は予測できるのです。

未来を見通せる人や組織になるためにジョエル バーカー氏は
パラダイムの動向に常に目を配るべきだと言います。
そして、ゲームのルールに固執せずに柔軟に対応すべきだと言います。

ジョエル バーカー氏はパラダイムの魔力の中で未来を予想するためには
以下の6つのパラダイムのセオリーを理解しておくと良いと教えてくれています。
■わたしたちの世界の見方は、パラダイムから大きな影響を受けている。


■現在のパラダイムに習熟しているために、パラダイムを変えることに抵抗する。


■通常、新しいパラダイムをつくるのは、アウトサイダーである。


■人よりも早く、新しいパラダイムに移るには、確実なデータがそろうまで待たずに、

信念にもとういて行動しなければならない。
初期段階で、確実なデータが十分にそろうことは絶対にないからだ。

■新しいパラダイムに移った人は、新しいルールを取り入れるので、世界の見方が変わり、新しいアプローチで問題を解決できるようになる。

パラダイムが変わると、だれもが振り出しに戻る。
したがって、古いパラダイムで俄然有利に立っていた人が、
その力の大半、あるいはすべてを失う。

■新しいアイデアを容認しなければならない。新しいアイデアを
持ち込んでくる人、自分とは違った考え方をする人に、寛容でなければならない。
それが、パラダイムの原理が教えてくれる大切な教訓である。

従来のパラダイムに取り憑かれていると、変化に対応できなくなります。
いかに頭を柔軟にできるかだと思います。
新しいパラダイムはアウトサイダーが作り出します。
自分がアウトサイダーになれなくても、彼らを見つけたり、応援することは可能です。
今やソーシャルメディアやキュレーターの投稿をチェックしていれば
以前より簡単にパラダイムシフトに気づけるようになってきました。

自分がパラダイムを意識して、アウトサイダーとのコミュニケーションを作れるか?
それとも、新たな情報源を断ち切って、過去のパラダイムと心中してしまうのか?を
書籍パラダイムの魔力は教えてくれています。
20年以上前の書籍ですが、本書には、未来を予測するヒントがたくさん書かれています。

私たちはソーシャルメディアから多くの情報を入手できるようになっています。
ソーシャルメディアのタイムラインを的確にデザインすることで
未来を予測することができるのなら
フォローする情報源もしっかり選定しなければなりません。
私はそこに多様性新規性を求めています。
特に、Twitterでは海外のインフルエンサーやキュレーター
日本のベンチャー経営者のツイートをチェックしています。
ここから思わぬパラダイムが見つかることが多いのです。
また、佐々木俊尚氏や土井英司氏のメルマガなどからも面白いニュースを拾っています。

書籍パラダイムの魔力ジョエル バーカー氏は
情報取得において、多様性、柔軟性、新規性を意識しろ!と
私に教えてくれているような気がします。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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