ソーシャルメディア中毒 -つながりに溺れる人たち(高橋暁子著)の書評 ソーシャルメディアへの依存度を下げて幸せになる方法

友人の高橋暁子さんの新刊を献本いただいた。
そのタイトルがすごい!!

一瞬、私のことかと思いドキッとしたのですが
実は若者たちのSNSの依存状態を丁寧にレポートした一冊です。
ネットやソーシャルメディアとどう若者や大人が付き合えばよいかを
元教師の高橋さんがわかりやすく指南してくれた良書です。

実際、ソーシャルメディアやスマホは生活の一部になり
若者のコミュニケーションツールとして活用されています。
この本を読んで驚いたことは、LINEが想像以上に子供達に使われている実態です。

女の子は小5から使い始める子が出始め
中学生は完全にLINEのアクティブユーザーになっています。
今時は保健室に気分が悪いと来る子達の原因がLINEのやりすぎだというのです。
彼らは終わらないコミュニケーションの被害者で、睡眠不足になっていると言います。
可処分時間の多い中学生がLINE依存(ネット中毒)になってしまうのは

人生の目的や夢がないことが原因なのでしょうか?
セルフコントロールができない子供、保護者が無関心の家庭の子供達が
LINE依存になる可能性が高いという指摘を読んでいると暗い気持ちになります。

また、既読スルーや未読スルーから生まれるいじめ問題なども
LINEは引き起こし一歩間違うと不登校になる子もいると言います。

被害は子供だけでなく、子供を教育する大人にも広がっています。
教育する立場の親が自らスマホゲームにはまり
食事中に親子の会話がなくなるという笑えない状況が生まれているそうです。

確かに、私もゲームではないですが
食事中にFacebookを見てしまうことがあるので
あまり偉そうなことは言えませんが
子育てができるのも人生のほんの一瞬ですから
子供のためにもっと時間を費やしたいと思いました。
今日から反省して、スマホを置いて、子供との会話をもっと楽しむことにします。

人間とは、本能的につながりたい生き物なのです。インターネットは人と人をつなぐ道具であって、それ以上でもそれ以下でもない。(マーク・ザッカーバーグ)

人はSNSを以下の理由で使うと言います。
■つながりたい社会的欲求
■他人に認められたい承認欲求
■情報を得る機能的な目的 

 
そして、特にティーンは一日中つながるために
スマホでソーシャルメディアにアクセスし
孤独を癒し、仲間から認めてもらうことで、ストレスを解消しているのです。

多くのティーンは普通の子供たちですから
学校生活で承認欲求を満たすことができないのです。
彼らは部活の代表に選ばれたり、テストやコンテストで
良い成績を取れれば良いのでしょうが、大半の子供達には無理な相談なのです。
しかし、SNSの登場で自己表現の場が誕生し、普通の子供も目立てるようになりました。
スマホが一人一台行き渡ることで、ティーンの欲求に
SNSがはまったのだと著者の高橋さんは分析しています。

親や仲間からリアルで承認してもらうこと」から
不特定多数の人たちからソーシャルメディアで褒めてもらうこと」に
この数年でコミュニケーションが急激に変化してしまったのです。
ティーンはSNSで暴走し始め、それが周囲にはトラブルになっていくのです。
昨年、話題になったアルバイトなどのでふざけた写真をアップする
Twitter炎上などの理由もここにあるのかもしれません。

また、我々大人もSNSで承認欲求を満たすために
行動しているという指摘には耳が痛かったです。
承認欲求を満たすために私たちは美味しそうな写真を日々撮影し
ソーシャルメディアに投稿することを生きがいにしているのかもしれません。

SNSでのコミュニケーションを実際の生活より重視し
そこで目立つことを目標にしていた時期が、確かに私にもありました。
しかし、これは本末転倒だと考えるようになり
最近、私は一時よりソーシャルメディアへの依存度を低くしています。
今年の夏前から、ソーシャルメディアへの時間を意識的に減らしてきました。

このおかげでいいね!の数をあまり気にしなくなり
ナチュラルに生きることができるようになりました。
ソーシャルメディアに使う時間をブログの執筆時間に当てたり
リアルでのコミュニケーションに使うように意識しています。

その結果、ソーシャルメディアに追われる生活から脱却でき
ソーシャルメディアの反応を意識しなくなりました。
感情のコントロールもできるようになり、気持ちも楽になりました。
また、ブログやリアルのコミュニケーションから多くの引き寄せが起こり
私の人生は、この半年間で大きく動き始めました。
やはり、リアルで仲間と行動することの方が
はるかに結果を伴うのだと再認識できました。

ソーシャルメディアは出会いをデザインし
リアルを補完し。スピードや生産性を上げてくれるツールだと考えることで
私のSNSの依存度は以前よりはるかに低くなったのです。

ソーシャルメディアは使い方によっては
武器にもなりますし、トラブルの原因にもなります。
人に流されずに、自分の使い方を明確にし
ソーシャルメディアを武器にすることで
人生をよりよく変えることができると思います。
ソーシャルメディアに流されてしまうのは、間違いなく時間の無駄です。

高橋さんと私の共著のソーシャルメディアを武器にするための10カ条には
人生をポジティブに変える方法を書かせていただきました。
書いたのはちょうど1年前ですが、内容は古さを感じさせないと思います。
ソーシャルメディアの活用に悩んでいる方は
ソーシャルメディア中毒とぜひ、一緒にお読みいただければと思います。

今回、高橋さんの書評ブログを書かせていただけたのはとても光栄です。
ソーシャルメディア中毒 -つながりに溺れる人たちを読むことで
ソーシャルメディアとの自分の関係を整理できたのもよかったです。

高橋暁子さん、考える機会を与えてくれてありがとうございました。
本書には、上記以外の様々なケーススタディが書かれていますので
また、別途このブログでご紹介したいと思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
徳本昌大 Amazonページ >
 

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