小米の一縦一横戦略で日本メーカーが戦えなくなる日。

先日ご紹介した小米Xiaomiが新機種のXiaomi Note
1月15日に発表し話題になっています。
Mi NoteとMi Note Proの2シリーズで
どちらもロープライスでハイスペックという
小米らしいプロダクトになっているようです。

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AppleのiPhone6Plusより更に軽量で
より小型のカメラを搭載していて
プライスは日本円で約43000円とiPhone6Plusの半額に設定されています。
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事前のティーザーでも薄さをコミュニケーションしていましたが
予想通りiPhoneの7.1ミリより薄い6.95ミリになっていました。
サイトもあたかもiPhoneを意識した上で
2229元〜というプライス訴求で勝負に出ています。
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中国のスティーブ・ジョブズと呼ばれるCEOの雷軍(レイ・ジュン)氏は
満面の笑みでiPhoneの前でKeynoteを行いました。

販売価格は16GBモデルが2299元、64GBが2799元。
16GBは$換算で約370$となり
同スペックのiPhone6 Plusの
749$の半分以下となります。

また上位機種のMi Note Proは
64-bit オクタコア Snapdragon 810プロセッサと4GBのRAMという
他メーカーのフラッグシップ機並のスペックで
プライスは3299元に抑えられてるなど、良いプロダクトに仕上がっているようです。

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着々とiPhoneやGalaxyのマーケットを侵食して
世界3位のシェアを獲得している小米ですが
勢いはこれだけに留まりそうもありません。

小米は一縦一横というラインナップ戦略を採用しています。
一縦=スマホマーケットでの製品拡充
一横=タブレットPC、スマートテレビ、スマートルーターなどの開発。

この一縦一横を通じて、クロスオーバーにリンクする世界を小米が構築し
Appleやサムスンとの戦いに挑もうとしているのです。
ハードウェアをつなぎ、コンテンツを相互に共有する小米帝国が
やがて中国マーケットを席巻しそうです。
この動きはやがて世界のマーケットに広がることでしょう。
家電マーケットがクロスオーバーの戦いになるのなら
プラットフォームやコミュニティを持つ会社が強くなります。
Apple、Googleと戦えるアジアのメーカーは
日本メーカーではなく、この小米かもしれません。
戦略のない日本メーカーは遅れをとっているような気がしています。
ソニーやパナソニックの未来を考えるとちょっと暗澹たる気持ちになります。

雷軍(レイ・ジュン)氏のこの戦略に対して
Appleがどういう答えを用意しているのかが、目下の私の注目ポイントです。
価格だけではない小米のマーケティング戦略が徐々に朧げになってきました。
つながりで世の中を動かそうとしている雷軍氏の次の一手が楽しみです。

今日も読んでいただき、ありがとうございます!
  

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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