OPTION B(オプションB) 逆境、レジリエンス、そして喜びの書評

完壁な人生なんてあり得ない。だからみんな、なんらかのかたちの「オプションB」を選ばざるを得ない。(シェリル・サンドバーグ)


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レジリエンスを高めるための3つのP

シェリル・サンドバーグは、夫の突然の死に傷つき
自分を責め続け、悲しみから立ち直れずにいました。
家族の死は、誰もが避けられないつらい経験ですが
それを乗り越えるため方法があります。

しかし、多くの人たちはそれを知らずに
家族のために何か出来たのではないだろうか?と自分を責め続けます。
私も母親が交通事故で突然亡くなった時に
シェリル・サンドバーグと同じように自責の念に苦しみました。
悲しみからなかなか逃れられず、いつも落ち込んでいました。
この時にOPTION B(オプションB) 逆境、レジリエンス、そして喜びの中に
紹介されていた「3つのP」を知っていれば
もっと早く母の死を乗り越えられていたはずです。

心理学者のマーティン・セリグマン
人が失敗や挫折にどのようにして対処するかを長年研究し
「3つのP」が苦難からの立ち直りを妨げることを明らかにしました。
■自責化 Personalization
■普遍化 Pervasiveness
■永続化 Permanence
私たちは「3つのP」を乗り越えることで
回復力(レジリエンス)を鍛えることができるようになります。

「このサイテーなできごとは自分のせいだ。何もかもがサイテーだ。この先ずっとサイテーだ」という考えが、頭のなかをぐるぐるまわり続けるのだ。つらいできごとが「自分ひとりのせいではない、すべてではない、ずっとではない」ことに気づけば、子どもも大人も立ち直りが早くなることを、多くの研究が示している。ネガティブなできごとを自責化、普遍化、永続化しない人は、うつになりにくく、状況によりよく対処できるのである。(シェリル・サンドバーグ)

人は悲劇が起きたのは、自分のせいだとついつい責めてしまいますが
すべての出来事が自分のせいで起こるけがありません。
この事実を理解するだけで、自分の気持ちを変えられます。

世の中にはひどいことばかりではなく
良いこともたくさんあります。
悲しみにばかりフォーカスするのではなく
自分の周りの素晴らしいことにフォーカスし
感謝することで、立ち直れるようになります。

また、つらいことは永遠に続くわけではありません。
いつかは悲しい気持ちはおさまり、明るい感情を取り戻せます。
どんな悲惨なことも時間が解決してくれると信じて
自分の感情と折り合いをつけるようにしましょう。

オプションBを選択することで、感謝の気持ちが生まれる。

シェリルも夫が最早いないという事実を受れいることで
別の選択肢を選べるようになり、行動できるよになったのです。
本書では、この別の選択肢を「オプションB」とネーミングしています。
仏陀がはるか昔に見つけたように、誰の人生にも不幸な出来事が必ずあります。
「バラ色」だけの人生を送ることは不可能です。

人の死などの大きなトラブルに出会ったときに
「最良の選択肢(オプションA)」を選べななくなります。
「オプションB」という別の選択肢を選ばざるを得なくなったとき
私たちは周りの人たちのつながりに気づけます。
人とのつながりが悲しみを徐々に減らしてくれます。

共著者のアダム・グラントは自分の思考と行動を変えることで
悲惨な状態から比較的早く立ち直れるようになると指摘します。
起こった問題よりもっと悲惨なことが起こっていたのでは?と考えれば
現状に感謝できるようになります。
今、自分が生きていることに感謝することで
私たちはつらい状態から回復できます。

レジリエンスは、自分で鍛えることができるのだ。(アダム・グラント)

自分の身の回りに起こったよいことを数えることで
自分が幸せであることに気づけます。
感謝を習慣化することで、私たちはレジリエンスを鍛えられるのです。

レジリエンスは心の内奥から生まれ、差し伸べられた助けから生まれる。この世のよいものに感謝することから生まれ、最悪な事態をありのままに受け入れることから生まれる。悲嘆を乗り越える方法を研究することから生まれ、悲嘆を受け入れることからも生まれる。思うように事態をコントロールできないこともあれば、思った以上にコントロールできることもある。

自分の人生の中で起こっている良いことにフォーカスし
感謝の気持ちを持つことで、私たちは幸せな気分を味わます。
感謝の気持ちが、回復するために必要なことなのです。

まとめ

悲しみから立ち直るためには、感謝の気持ちが鍵になります。
ありがとうという気持ちを持てる人は、幸せな気持ちになります。
自分の幸運にフォーカスし、感謝することで
悲しみから早く回復できるようになり、人生をよりよくできるのです。
本書OPTION B(オプションB) 逆境、レジリエンス、そして喜びには
よりよく生きるためのヒントがたくさん書かれています。
幸せに生きたい人には、オススメの一冊です。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

     

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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