強いチームにはレジリエンスがある!イーロン・マスクの失敗の乗り越え方

私たちの人間らしさ生きようとする意志や人を愛する能力は、人とのつながりから生まれる。そして個人と同様、コミュニティもトラウマを経て成長し、力をつけていける。いつかはわからないが、その力が必要になるときが必ずやってくる。(シェリル・サンドバーグ)


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イーロン・マスクとスペースXのレジリエンス

1957年の世界初の人工衛星スプートニクー号の打ち上げ以降
約50年間に世界の30の組織によって行われたすべての打ち上げを
追跡調査したところ、驚くべき結果が明らかになりました。
多くの人は成功させる確率がもっとも高いのは
過去に打ち上げを成功させている組織だと思うかもしれませんが
全く逆の結果が明らかになったのです。
実は、失敗した回数の多い政府や企業ほど
次の試行でロケットを軌道に乗せる確率が高かったのです。
特に驚いたのが、ロケットの爆発を経験したあとのほうが
小さな失敗のあとよりも成功できる確率が高いという事実です。

成功よりも失敗から学ぶことが多いだけでなく
大きな失敗ほどくわしく原因を明らかにすることで
どこにリスクがあるかが明らかになります。
チーム内ですべての失敗をオープンにし
しっかりとフィードバックすることで、組織は強くなります。
アメリカの海兵隊も絶えず失敗をチームで共有し
トラブルを事前に防ぐようにしています。

イーロン・マスクもチームの打ち上げの失敗を徹底的に分析しました。
スペースXが行った最初の打ち上げでは
点火の33秒後にエンジンが火を噴いて、ロケットは大破しました。
このときイーロンは、打ち上げの10大リスクをチームで考えました。
この10のリスクにはしっかりと対策を講じていたにも関わらず
実際に、失敗を引き起こしたのは11番めのリスクだったのです。
すべての失敗を潰していれば、このミスは防げたはずです。

2度めの打ち上げは、比較的ささいな原因で失敗しました。
3度めの打ち上げはソフトウエアの小さなバグによって、失敗に終わりました。
本来は3度目で成功していたはずでしたが
彼らは小さなミスを見逃すことで、資金難に直面したのです。
ここで彼は次の有名な言葉を発します。

もうすぐじゃないか。今度こそいける。こんなことでへこたれるな。すぐに冷静になって、何が起きたのか見極めて、原因を取り除けばいい。そうすれば失望は希望と集中に変わるんだ。(イーロン・マスク)

このイーロンの言葉が引き金になり
チームはあきらめずにチャレンジを続けました。
その後も数々のトラブルが起こりますが
イーロンはレジリエンスを組織内に育むことで
最終的に、スペースXの打ち上げを成功させたのです。
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個人攻撃をせずに、フィードバックを行う!

失敗を「学習のチャンス」と見なす組織文化を育むことの大切さである。報告会は、うまくやらないと公開処刑のようになってしまうが、当然かつ必須のこととして認識されれば、個人攻撃のようには感じられない。(シェリル・サンドバーグ)

失敗からの学習を重視するチームは
そうでないチームにくらべて業績が高いことがわかっています。
失敗した人を個人攻撃することは簡単ですが
そこからは何も生まれてきません。
失敗の原因をチームで精査し、フィードバックし
それを次に活かせるようにするのがリーダーの役割です。
ミスや間違いをすぐに上司に報告できるように
オープンな対話ができる環境を作りましょう!

人は安心してまちがいについて語れる環境にあるとき 、過失を報告しやすく、犯しにくくなる。

おかした失敗をみんなで話し合い、その解決策を語れる組織ならば
個人は自分の実力を発揮しようと頑張れます。
個人攻撃をやめて、メンバーをコミュニティの一員と認めることで
とてつもないことを成し遂げられるのです。

まとめ

失敗に対してフィードバックをし
すぐに改善できるチームを作りましょう。
自分の失敗や弱みをオープンにして
改善してくれる仲間をつくることが、組織を成長させます。
一人一人の力を引き出し、メンバーを孤独にさせないことが
リーダーのつとめかもしれません。
ビジョンを共有し、共に失敗を乗り越えるチームをつくりましょう。
レジルエンスのあるチームが結果を残すことを
今回シェリル・サンドバーグOPTION Bから学びました。

参考図書 OPTION B(オプションB) 逆境、レジリエンス、そして喜び

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

     

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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