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イノベーションは一筋縄では生まれない。イノベーションは直線的ではない。イノベーションのプロセスは、思いがけず、お手軽でもなく、ありえないほど困難だ。だからこそ、イノベーションに失敗する人や企業がこれほど多いのだ。イノベーションとは、象を空に飛ばすようなものだ。(スティーブン・S・ホフマン)


photo credit: Web Summit FIH_2945 via photopin (license)

イノベーションという象を空に飛ばそう!

イノベーションを起こさない限り、私たちは競合に勝てなくなっています。現代人は経営者でも社員でもイノベーションを起こさなければ、この世界で競争に勝ち続けることが難しくなっています。実は、思った以上に私たちの周りには多くの課題があるのです。それを解決するためのテクノロジーがどこかに存在していて、それを見つけることができれば、あなたが勝者になります。逆に見つけることができなければ、あなた以外の誰かが結果を残します。現代ではイノベーションを起こすことが、「ビジネスの世界への入場券」になっているのです。

大企業もイノベーションを最優先課題にしています。自社でイノベーションを起こすのが難しいと考え、多くの大企業がベンチャー企業との関係を強化しています。アメリカでも自社を優れたイノベーション企業だと考える経営者は4人に1人しかいません。大企業が無名のスタートアップに市場をまるごと奪われる「下克上」が様々な業界で起こっています。ウーバーやAIR B&Bのようなベンチャーが今後も大企業のシェアを奪っていくはずです。イノベーションという象を空に飛ばすことができなければ、大企業もあっという間にマンモスになり、市場から追い出されてしまうのです。

スティーブン・S・ホフマンはシリコンバレーで数々のベンチャーを支援し、成功をおさめてきました。そのノウハウをまとめたのが、今日ご紹介するシリコンバレー式 最高のイノベーションです。本書には、ベンチャー起業家に必要なマインドやチームビルディングの方法など多くのヒントが書かれていますが、今日は「実験・検証」について考えてみたいと思います。ホフマンはテストの重要性を繰り返し指摘します。素早く失敗することでユーザーからのフィードバックをもらえ、プロダクトの精度を高められると言うのです。

反復サイクルを短くすれば、実験の自由が増える。チームの気分も変わる。いつもはできないことにも自由に挑戦できるようになる。気軽に何かを投げて、刺さるかどうかを見ることができるのだ。開発プロセスはより柔軟で適応性が高まり、チームは「何を作ったか?」より「何を学ぶか?」を気にかけるようになる。素早く失敗することは、シリコンバレーの常識として受け入れられるようになっている。僕たちの研修に参加するスタートアップにも、「失敗しろ!」と教えている。失敗するものを作っていい。それを外に出し、隅々まで検証し、欠陥を明らかにしてほしい。

欠陥を明らかにし、それを解決することで私たちは必ず何かを学べます。解決できなければ、失敗を恐れずに行動しPDCAを回し続けるのです。この積極的な姿勢を貫くことで、チームはスピードを手に入れます。最初から100点を目指すと、チームは余計に時間をかけ、考えることに集中します。ホフマンは「じっくり考えてやっても、手当たりしだいに何かを試してみても、失敗する頻度は同じだ」と指摘します。

完壁を目指して努力しても、完壁になることはめったにない。ほとんどのものはうまくいくか、いかないかのどちらかだ。それを教えてくれるのはユーザーだけだ。

遅いチームのメンバーは会議好きで、機能の利点と欠点を議論することに時間をかけます。これでは、なかなかプロダクトをリリースできません。VOCやデータの無い意見からはイノベーションは生まれません。たくさんのいいアイデアが検証もされずに葬られて、メンバーは傷つくだけです。会議を支配する人間がメンバーのアイデアを受け入れないと、チームはやる気を失い、発言を控えます。これを避けるためには、リーダーはさっさと議論をやめて、よさそうなアイデアがあればチームに任せてユーザーに検証してもらうべきです。「おカネをかけずに簡単な実験を設計し、ユーザーに見せて、できるだけ多くのデータを集めたほうがいい」とホフマンはアドバイスしています。

試したものの9割はうまくいかないのだから、データを集め、実験を繰り返せ!

データは感情に勝る。(ショーン・ラッド)

素早い反復検証によって、ユーザーからデザインに関する協力も受けられます。デザインに変更を加え、フィードバックを募り、そのフィードバックを開発過程に取り入れることで、最も献身的なユーザーをプロダクト開発の協力者にできるのです。それにより、良いプロダクトが生まれるだけでなく、ファンやエバンジェリストも手に入いるのです。ユーザーが様々なアイデアを出し、欠陥を指摘することでそのプロダクトに愛着を持ってくれます。ユーザーが最高の応援団となり、支援者となってくれるのです。これはマーケティング的にも効果があります!

また、反復検証のプロセスがリスクを減らしてくれます。検証する時間が長引けば長引くほど、リスクはどんどん高まっていきます。うまくいくかどうか全くわからないアイデアに、開発費やリソースもかけなくても済めば、会社の経営の健全性を保てます。

反復検証サイクルを短縮するということは、リスクを減らすということだ。毎回の反復検証サイクルが、そのビジネスについての誰も知らない隠れた真実を見つけ出すチャンスになる。そうした新しい真実は常にどこかで生まれている。技術進歩からも、経営手法の変化からも、新しい社会の潮流からも、競争のあり方を変えるような規制からも、新たな真実が生まれる。世界はいつも動いている。自分もライバルも気づかないうちに、市場全体が全く別の方向に向かっているかもしれない。それに気づかなければ、ビジネ・チャンス自体を失ってしまう。

不恰好でもプロダクトを世に出してすぐに学習を始めるほうが、時間をかけて美しいプロダクトを開発するよりはるかに大切なのです。私たちはユーザーと対話することで、様々な真実を発見できます。最初から完璧なプロダクトをリリースできないなら、デザインを美しくしたところで時間のムダなのです。重要なのは反復のスピードで、勇気を持って、ユーザーの手にプロダクトを委ねることなのです。ユーザーがプロダクトをどう使うかを見た時から、本当の学びがスタートします。

動画配信サービス〈ネットフリックス〉の主任デザイナーの次の一言を読めば、反復の重要性に気づけるはずです。

とにかく進みながらいろいろなものを作っていくんだ。ウソじゃない。どれがうまくいくかなんて決めつけないし、現実に検証しないうちに勝手に予測もたてない。予測するとバイアスがかかるからね。だからいろいろやりながら、うまくいくものは残して、うまくいかないものは捨てて、それを続けながらビジネスを作っている。試したものの9割はうまくいかない。

ネットフリックスが世界一イノベーティブな会社と言えるのも反復を繰り返しているからです。上手に反復検証のサイクルを回したことが、ネットフリックスをDVDレンタル会社から、独自の流通とコンテンツを保有する世界最大手のメディア企業に押し上げたとホフマンは述べています。

まとめ

イノベーションを起こさなければ、どんな企業も生き残れません。そのために、アイデアを考えたら、具現化すべきです。正式なプロダクトをさっさとリリースし、ユーザーの声を聞くのです。この検証・反復のプロセスによって、メンバーは真実を学び、プロダクトを強化できます。ユーザーをファンにすることで、多くのサポートを受けられます。アイデアを考えたら、ユーザーのフィードバックをもらうことに集中し、改善のスピードアップを心がけましょう!

        スクリーンショット 2016-04-29 22.16.13  

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徳本昌大

徳本昌大ソーシャルおじさん

投稿者プロフィール

複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みを持つ。
ソーシャルメディアを活用したコミュニケーションデザインの実績多数。

現在、ベンチャー企業の取締役 顧問として活躍中
インバウンド、海外進出のEwilジャパンCOO
Iot、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー GYAKUSAN株式会社など
アルコール依存症を克服した独自の習慣術でのベンチャー起業家へのコーチングも行う。

ドラッカー名言学び実践会主催
iPhone記事や、ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新しています。
MacFanの書評連載も評判

著書に、
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。

電子書籍も積極的にリリースしています。
「ミドル世代のための小さな会社の創り方」
「名刺作成のプロが教える ソーシャリアル名刺の作り方」
などが代表作。

参考サイト
http://column.bizright.co.jp/
 

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