地政学

スポンサーリンク
コミュニケーション

世界の未来を予測する技術 (北野幸伯)の書評

覇権国家は歴史的に入れ替わってきましたが、現在はアメリカと中国の対立が世界秩序の軸となっています。ただし、日本や欧州、インドなど周辺国の影響力も無視できません。未来を受け身で待つのではなく、世界を観察し、情報を多角的に分析し、自らの言葉で発信することが、時代の変化を見通す力につながります。鵜呑みにせず、批判的思考を持つことが重要です。
戦略

エブリシング・ヒストリーと地政学 マネーが生み出す文明の「破壊と創造」 (エミン・ユルマズ)の書評

エミン・ユルマズ氏の『エブリシング・ヒストリーと地政学』は、「マネー」という視点から文明の盛衰を読み解く一冊です。マネーが持つ「創造」と「破壊」の二面性に着目し、資源・貿易・基軸通貨・技術という4つの戦争軸から、歴史の構造を解き明かします。ローマ帝国から現代のAI・半導体競争までを縦断的に俯瞰し、金融と地政学がどのように文明を動かしてきたのかを多角的に描いています。過去のパターンに学び、未来を見通す力の重要性を教えてくれる、極めて実践的な書籍です。
リーダー

媚中 その驚愕の「真実」 (門田隆将,山上信吾)の書評

石破前政権下での対中融和姿勢に警鐘を鳴らす『媚中 その驚愕の「真実」』は、門田隆将氏と山上信吾氏による対談形式で、日本外交の歪みに迫ります。中国への過度な配慮、情報安全保障の甘さ、外務省の構造的問題を具体例と共に明らかにし、主権国家としての覚悟と、外交の舵取りを誰に託すべきかを読者に問う内容になっています。
戦略

吉田松陰と松下村塾の志士100話 (山村竜也)の書評

萩の松下村塾は、吉田松陰を中心に高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、山県有朋らを輩出しました。松陰は脱藩による謹慎中も読書に没頭し「睡餘事録」を残し、野山獄では『幽囚録』を著して思想を体系化しました。黒船来航後には『将及私言』を執筆し、西洋式兵制や軍艦建造を提言するなど合理的な攘夷論を展開しました。その学びと実践は門下生に受け継がれ、明治維新の大きな推進力となったのです。
哲学

ほんとうの中国 日本人が知らない思考と行動原理 (近藤大介)の書評

近藤大介氏の『ほんとうの中国』は、中国人の思考と行動原理を理解するための視座を与えてくれる一冊です。中国大陸は「日々是リスク也」を前提とする弱肉強食社会で、性悪説や金銭第一主義が人々の行動規範に組み込まれています。雄弁で主張し、闘争で勝ち、金を得ることが価値の中心にある一方、日本は「和」や「絆」を重んじ、チームワークを強みとします。
投資

世界大激変: 混乱する世界をどう読むか (ジム・ロジャーズ)の書評

ジム・ロジャーズは、保護主義の台頭や経済ブロック化が再び世界を揺るがすと警告しています。インフレ時代にはコモディティ投資が有効であり、ドルや貴金属、資源国に注目しています。日本は税の使い方や移民政策を見直し、変化を恐れず行動することが求められています。歴史と哲学から学び、自ら判断する知性が重要です。
DX

「稼ぐ小国」の戦略~世界で沈む日本が成功した6つの国に学べること~ (関山健、鹿島平和研究所)の書評

かつて世界トップクラスの一人あたりGDPを誇った日本は、長年の停滞により国際的な地位を低下させています。一方で、成長している小国は明確な産業戦略や人材育成、国際開放を通じて成長を遂げています。日本も今こそ成長を恐れず、持続可能な社会のビジョンを描き、未来に希望を持てる国へと再設計する必要があります。
リーダー

企業インテリジェンス 組織を導く戦略的思考法 (稲村悠)の書評

企業インテリジェンス 組織を導く戦略的思考法稲村悠講談社企業インテリジェンス 組織を導く戦略的思考法 (稲村悠)の要約インテリジェンスとは「示唆と打ち手を導く知」であり、情報を分析・活用して意思決定につなげる力です。本書は、企業戦略を実行す...
投資

この国でそれでも生きていく人たちへ (森永卓郎、森永康平) の書評

日本経済の先行きが不透明さを増す中で、私たち一人ひとりに求められているのは、現状を冷静に見つめ、主体的に判断し行動する力です。地政学リスクの高まりや物価上昇、賃金の伸び悩みといった複合的な要因が、将来に対する不安をいっそう強めています。こうした中で本当に必要なのは、問題の本質を見極める思考力と、変化に対応できる柔軟さ、そして自らの言葉で声を上げ続ける姿勢です。
リーダー

鬼谷子 全訳注: 中国最古の「策謀」指南書 (高橋健太郎)の書評

鬼谷先生は縦横家の祖とされ、中国戦国時代の戦略家たちに大きな影響を与えました。本書『鬼谷子』は、君主を説得し操る話術と、身を守りつつ目的を達成する謀略術の二つの要素で構成されています。思想書ではなく実践的な「術」として体系化され、二千年以上経た今も色あせることのない実用的な戦略書です。
スポンサーリンク