書評 もうコメは食えなくなるのか 国難を乗り切るのにほんとうに大切なものとは(鈴木宣弘)の書評
「令和の米騒動」は猛暑やインバウンド需要の急増だけでなく、長年の農政の歪みが引き起こした構造的な危機です。備蓄米の放出も根本解決には至らず、農家の疲弊と供給基盤の脆弱化が問題の核心にあります。鈴木宣弘氏は、農業を「国民の命を守るインフラ」と位置づけ、政府による生産コスト補填と「国消国産」の実現を提唱。地域単位で自給圏を築き、自らの手で農と暮らしを守る取り組みの重要性を訴えています。