歴史

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リーダー

媚中 その驚愕の「真実」 (門田隆将,山上信吾)の書評

石破前政権下での対中融和姿勢に警鐘を鳴らす『媚中 その驚愕の「真実」』は、門田隆将氏と山上信吾氏による対談形式で、日本外交の歪みに迫ります。中国への過度な配慮、情報安全保障の甘さ、外務省の構造的問題を具体例と共に明らかにし、主権国家としての覚悟と、外交の舵取りを誰に託すべきかを読者に問う内容になっています。
イノベーション

商人の戦国時代 (川戸貴史)の書評

ブログ校正くん said:『商人の戦国時代』は、戦国時代を武将中心の歴史から転換し、経済・流通・外交の視点で再構成する意欲的な書です。戦乱の陰で活躍した商人たちの実像を描き、制度の揺らぎや国際的なつながり、商業の自由と再編の動きを通して、戦国社会の多面性と現代的意義を鮮やかに浮かび上がらせています。
文化

人間には12の感覚がある 動物たちに学ぶセンス・オブ・ワンダー (ジャッキー・ヒギンズ)の書評

ジャッキー・ヒギンズは、「五感」という常識を超え、動物たちの驚異的な知覚を通して人間の感覚の可能性を描き出しています。世界最速のパンチを放つモンハナシャコの複雑な視覚や、暗闇を音で捉えるフクロウの聴覚、触れ合いで信頼を築くコウモリなど、多様な生き物の感覚世界から、私たちの脳が多様な感覚を統合し、現実を創造していることが見えてきます。感じるとは、生きることそのものだと気づかせてくれる科学の物語です。
コミュニケーション

教養(インテリ)悪口本(堀元見)の書評

『教養(インテリ)悪口本』は、ネットに氾濫する低俗な悪口とは一線を画し、知性とユーモアを備えた「良い悪口」を体系化した書籍です。著者・堀元見氏はインターネットに悪口を書き溜めるうちに専業作家となり、本書には遺伝子学、論理学、行動経済学、西洋史や中国史、文学、数学などを背景にした38のフレーズを収録しています。社会批評や歴史の教訓を笑いに変え、会話を豊かにするこの本は、悪口を知的エンタメへと昇華する稀有な一冊です。
天才

吉田松陰と松下村塾の志士100話 (山村竜也)の書評

萩の松下村塾は、吉田松陰を中心に高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、山県有朋らを輩出しました。松陰は脱藩による謹慎中も読書に没頭し「睡餘事録」を残し、野山獄では『幽囚録』を著して思想を体系化しました。黒船来航後には『将及私言』を執筆し、西洋式兵制や軍艦建造を提言するなど合理的な攘夷論を展開しました。その学びと実践は門下生に受け継がれ、明治維新の大きな推進力となったのです。
戦略

ノスタルジアは世界を滅ぼすのか: ある危険な感情の歴史(アグネス・アーノルド=フォースター)の書評

『ノスタルジアは世界を滅ぼすのか』は、懐かしさという感情が歴史や政治、文化にどう結びついてきたかを描く一冊です。かつては「望郷病」と恐れられたノスタルジアは、今では心理学や脳科学でセラピー効果を持つ感情と再評価されています。しかし広告や政治に利用され、過去を美化し現実を曇らせる危うさもあります。その力を未来にどう生かすかが問われています。
パーパス

生きる言葉(俵万智)の書評

俵万智は本書で、恋愛や子育て、SNS、そしてAIといった日常に身近なテーマを切り口に、「言葉の力」を鮮やかに浮かび上がらせています。言葉を丁寧に磨くことで、誤解やすれ違いは減り、やりとりが驚くほどスムーズになります。人間関係の負担が軽くなれば、自分らしさを大切にしながら、変化の激しい時代をしなやかに生き抜くことができる。
哲学

ほんとうの中国 日本人が知らない思考と行動原理 (近藤大介)の書評

近藤大介氏の『ほんとうの中国』は、中国人の思考と行動原理を理解するための視座を与えてくれる一冊です。中国大陸は「日々是リスク也」を前提とする弱肉強食社会で、性悪説や金銭第一主義が人々の行動規範に組み込まれています。雄弁で主張し、闘争で勝ち、金を得ることが価値の中心にある一方、日本は「和」や「絆」を重んじ、チームワークを強みとします。
投資

世界大激変: 混乱する世界をどう読むか (ジム・ロジャーズ)の書評

ジム・ロジャーズは、保護主義の台頭や経済ブロック化が再び世界を揺るがすと警告しています。インフレ時代にはコモディティ投資が有効であり、ドルや貴金属、資源国に注目しています。日本は税の使い方や移民政策を見直し、変化を恐れず行動することが求められています。歴史と哲学から学び、自ら判断する知性が重要です。
文化

古典に学ぶ現代世界 (滝田洋一)の書評

本書は、過去の名著を現代の視点で読み直し、古典がいまを読み解くヒントとなることを示しています。政治、経済、社会、文化など6つの視点から多様な書籍を紹介し、特に『ケインズ 説得論集』や『国富論』『戦略論』などを通じて、現代の課題との接点を浮かび上がらせます。古典に挑む価値を再認識させてくれる一冊です。
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