富士通総研の4月6日の 「2011・2012年度経済見通し(東日本大震災後改訂)」
を読んでいていくつか処方箋を考えてみました。
まずはレポートで気になった部分です。
影響は最小限にとどまると考えられる。
消費の問題は所得面よりはマインド面であるが、
自粛ムードの高まりで不要不急の消費を控える傾向が強まっている。
一方では震災直後は日用品の買いだめに走る傾向も見られ、
今後は買いだめした商品の売れ行きが鈍ることも懸念される。
消費が不規則な状態から脱却するためには、
半年程度はかかると考えられる。」
電力を安定供給すれば計画停電による生産減少は避けられそうです。
政府 企業 個人も含め節電を続け
日本の生産を落とさない努力が必要です。
成長を妨げる要因は
消費者行動もあります。
雇用悪化やマインド悪化に伴う消費停滞がソーシャルメディアでも
話題になり始めていますが
これは一人一人の努力で
解決できそうです。
日本の美徳かもしれませんが
「こんな時に消費はまずいのでは?」という
「自粛伝染病」が蔓延しています。
しかし、自粛を続けば、個人消費が一気に落ち込みます。
お金を使える環境なのに自粛という伝染病のために
私たちが飲食店やショップに行かなければ
やがては個人消費が落ち込み
各企業の製品の販売にまで影響を及ぼすかもしれません。
今の私たちのやるべきアクションを標語にすると
「節電はしても節約はするな!」ですね。
しかし、 「自粛伝染病」を治療するためには企業側にも
個人に消費させるマーケティングアプローチが必要です。
この数日間に新聞記事や店頭で見つけた
企業のマーケティング事例を写真でご紹介します。
どの事例も災害者の方を支援する形で自粛をやめて
支援をモチベーションに消費につなげようとしています。
一つ目は茨城県の農家を応援している
IYフループの取り組みです。
茨城県の放射能のほうれん草問題から
茨城や福島の農産物は市場での価値を失っています。
しかし、すべての農産物が影響を受けている訳ではありません。
茨城の安全の農産物を応援しようと言うメッセージに
消費者は共感します。
売り場では農家を応援して
消費しようというマインドが起こります。
また、ソーシャルメディア時代の現代では
一気にこのIYのこの「茨城を応援します。」という
茨城の生産農家とIYの絆に
共感する人々がソーシャルメディアで応援を始めます。
このIYのポスターに共感した私が
twitterに写真をアップした瞬間に
IYを応援しようと言うメッセージを
ツイートする方々が現れました。
このIYへの共感の連鎖は、下手なCMよりよほど
企業と消費者をつなげたのではないでしょうか?
ソーシャルメディアで写真を見た方々が
IYに買い物に出かけて自粛をやめて
日常の買い物やついで買いをしたかもしれません。
この日常消費が大事かなと思います。
私は普段はIYではあまり買い物をしないのですが
この茨城の応援キャンペーンに共感して
いろいろと消費をしてしまいました。
2つめは今日4月9日の読売新聞の記事です。
こちらの記事では イオンの募金型の
「黄色いレシートキャンペーン」が紹介されています。
イオンの「黄色いレシートキャンペーン」は
期間中に買い物客が購入した買い上げレシートを
店内に設置した箱に入れると
その集計金額の1%をイオンが義援金として寄付するというものです。
これも消費者に買い物のモチベーションを与えてくれています。
実際、この試みは成功しているそうです。
中日新聞から引用します。
箱に投入させる場面もあった。
日本を元気にする復興支援が少しでもできたら」
飲食にも広がっています。
計画停戦などが続いていたときには
外食するなんてあまり考えませんでしたが
記事に紹介されている「ジャッジジョーロ銀座」では
チャリティキャンドルディナーが行われていて
節電しながら消費を楽しんでいる方々が紹介されています!
このイベントはすぐに満席で
今後定期的に行われるそうです。
地震で停電があろうと人と人をつなぐ外食は
やめては行けません。
消費ができて絆も生まれる
この「ジャッジジョーロ銀座」の
チャリティキャンドルディナー
次回はぜひ参加したいです!
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