ハリー・ポッターを読んだ子供たちが未来を良くする??

学校で目標達成のイメージに触れた子どもが、時間を経て成長し、大人になって、新しいものを創造するにいたった。(ディーン・サイモントン)


Photo credit: Anomalily Day 216: Macroeconomics for Muggles via photopin (license)

驚くべきことに、奇抜な目標を達成する子ども向けの本がたくさん出版されると、次の世代の人たちはイノベーションを起こす可能性が高いという研究もある。(アダム・グラント)

創造力のある子供を育てるためには?

今日はアダム・グラントのORIGINALSを再度紹介したいと思います。
創造力のある子ども育てるヒントをもらえたので
それを読者の皆さんにシェアしたいと思います。
関連記事はこちらからお読みください。

子どもの頃に見たTV番組や小説、漫画などが
彼らの創造力を刺激し、その後のイノベーションのためのタネになります。
サンダーバードや007、鉄腕アトムなどを見て育った私も
未来の技術に憧れを感じていました。
大人の腕時計をはめながらスパイの真似事をして遊んでいたので
iPhoneやapple watchがリリースされた時に
子どもの頃を思い出しました。

アダム・グラントは多くの子どもが、様々な作品に影響を受けることで
ユニークな目標を達成していると指摘しています。
ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代の中に
ある心理学者の研究結果が紹介されていました。
1800年から1950年までに出版されたアメリカの子ども向けの本を
分析し、そのストーリーを追跡した結果
ユニークな目標の達成を題材としたアメリカの子ども向けの物語は
1810年から1850年までのあいだに66パーセント増加していましたが
それとともに1850年から1890年にかけての商業における特許査定率が
7倍にはね上がっていたそうです。
物語がユニークな目標を達成することに重点を置いたものであると
特許査定率がそれから20年ないし40年後に急激に上昇していたのです。

子どもたちのために、素晴らしい本を用意すべき!

近代の潜水艦やヘリコプターの発明家たちは子ども時代に
ジュール・ヴエルヌの『海底二万海里』や『征服者ロビュール』に
影響を受け、その後それを実現しようと努力を重ねたのです。

未来の強烈なイメージが夢の実現に役立っていました。
子供の時にワクワクな未来を送像することが
彼らのモチベーションになり、その後イノベーションを起こしたのです。

歴史上もっとも古いロケットのひとつは
ハーバート・ジョージ・ウエルズの小説に原型が登場しますし
初期の携帯電話、タブレット、GPSナビゲータなどは
『スター・トレック』の登場人物たちが使っていました。
確かに子どもの時に見た『スター・トレック』はとてもクールで
彼らが使っていたデバイスには私も刺激を受けました。
私と同じ世代のスティーブ・ジョブズもこの番組に影響を受けていたはずです。
実際、Macの開発を担当していたアンディ・ハーツフェルドや
バド・トリブルはスタートレックのマニアだったそうです。

私たちがスタートレックやジュール・ヴエルヌに影響を受けたうように
これからはハリー・ポッターによって未来が変わるはずだと
アダム・グラントは言います。

作者のJ・K・ローリングは、一つの世代の子どもたちにオリジナリティのお手本を提供するとともに、道徳的なメッセージを自身の小説のなかに埋め込んでいる。最近の実験によると、『ハリー・ポッター』を読むことで、社会的なマイノリティの人たちに対する子どもたちの姿勢が向上するとのことだ。

ハリー・ポッターはテクノロジーだけでなく
差別を減らすなど社会的にもよい影響を子どもたちに与えそうです。
ハリーやハーマイオニーが純血の魔法使いではないために
差別を受けることを子供たちが感じることで
彼らは登場人物に同情し、マイノリティたちに対しての偏見を減らしました。

子ども向けの良い作品が増えれば増えるほど、明るい未来が実現するのなら
大人たちは良い作品を子供たちのために提供しなければなりません。
SF作家や小説家、映画の力をバカにしてはいけません。
魅力的なストーリーを大人が作れれば
彼らのクリエイティビティーに好影響を及ぼし、世の中が良くなるのです。
子供たちにそういった良い作品を鑑賞させることが
親や教師の勤めなのかもしれません。

まとめ

本や映画などクリエイティブを高めるコンテンツを子供たちに見せることで
子どもたちが刺激を受け、未来を変える力を養えます。
ワクワクな未来のイメージによって
子どもたちはそれに向かって努力し、夢を叶えていくのです。
お気に入りの作品の登場人物が、子どもたちの夢をデザインし
オリジナリティを育んでくれるのです。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

     

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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