「空気」で人を動かす(横山信弘著 )を読んでるのですが
業績のよい会社は空気が違うと言います。
いくら個々の社員がやる気があっても、業績が伸びない会社があることに気づいた
著者はやがて「場の空気」が社員を動かすという事実に気づいたのです。
私は「場の空気」には4つの種類があると考えています。「紐結び」にたとえて「締まった空気」「緩んだ空気」「縛られた空気」「ほどけた空気」と表現しました。
以下4つの空気を本書から引用します。
①締まった空気
「締まった空気」は、まさに紐でキチンと締めている状態を指します。
「最近たるんでいるから、引き締めないといけないな」という感じで使います。
他にも「締まった筋肉」「引き締まった体」などと使用します。
キツすぎないけれども、一定の緊張感が持続する空気が「締まった空気」です。
②緩んだ空気
「緩んだ空気」は、締めたのに、時間とともに緩んできた状態を指します。
靴の紐も、歩いたり走ったりしていると次第に緩んできます。
体の状態を表すのにも「体がたるんできた」
「張りがなくなってきた」という表現を使います。
自然な現象ですので、もう1度締め直しましょう。
そのまま放置しておくと、ドンドンと緩んできます。
③縛られた空気
「縛られた空気」は、キツく締めつけられた状態を指します。
「縛った」ではなく「縛られた」と表現しているのは、
誰か特定の人物によってキツく「縛られた」ことを意味しています。
縛られていると、身動きがとれなくなり、不自由な感覚、
窮屈な気分を味わうことになります。
④ほどけた空気
「ほどけた空気」は、緩みすぎてほどけたか、
あるいはキツく縛りすぎて切れてしまった状態を指します。
この空気が蔓延しているチームや組織は、倫理観が欠如しており、
まさに「モラル・ハザード」を起こしています。
「約束などできない」「目標など達成できるはずがない」など、
公然と後ろ向きな発言をする人が現れ、チームとして崩壊に向かっていると言えます。
実際、本書では同じ人間が違う会社に転職してよい食う空気に触れることで
全く違う働き方になったことを紹介しています。
日本人はまわりの空気を読み取る力に長けていますから
その場の空気にとても影響されやすいのです。
だとすると良い空気を作り出すことが重要になります。
それでは良い空気とは何なのでしょうか?
著者は以下の様に良い空気を説明しています。
良い空気とは、「締まったった空気」です。良い空気「締まった空気」には、1つの条件があります。それは、「間違っていることを『間違っている』と指摘し合える」ことです。 そういう意味では、チームに「締まった空気」があれば「間違っている」とハッキリ言えるでしょう。しかし、「緩んだ空気」だと、なかなか言えません。たとえ注意したとしても「そこまでやる必要があるんですか?」「やってもやらなくても結果は同じでしょう」と反論されることもあります。さらに「なあなあ」になっていくと、上下関係にあるにもかかわらず、見て見ぬふりをして「ほどけた空気」へと一直線です。一方、「縛られた空気」があると、とりわけ上から下へは「間違っている」と言いやすい雰囲気があります。ある一定の規範は守られます。ところが、下から上への指摘はご法度です。
良い空気が流れている場には良いコミュニケーションがあります。
「締まった空気」こそが良い空気で、この空気が会社を成長冴えるのdす。
お互いが指摘し合える関係を作れるかです。
一方「縛られた空気」も一見良さそうですが
上から下への一方通行のコミュニケーションですから
上司の考えが間違っていた場合に、軌道修正ができないという欠点があるのです。
また、「縛られた空気」が蔓延すると、部下は何も上司に言わなくなり
悪い雰囲気が会社中に流れ、コミュニケーションがなくなっていくのです。
いう著者のアドバイスも参考になります。
以下の様に整理しています。
「脳のミラーニューロン」の影響があるので、近くに「自燃人」がいれば、レベルの差はあろうと、なんとなく燃えてきます。感化されると意識は高揚し、チャレンジ精神が湧いてきます。反対に、まわりに「不燃人」が多ければ、影響を受けて、意識レベルが低くなりやすいと言えるでしょう。「自燃人」「不燃人」は、あまり周囲に感化されません。ポイントは「可燃人」です。チーム多数派の「可燃人」が意識を高めるかどうかによって、「場の空気」が左右されるのです。
今日も読んでいただき、ありがとうございます。
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