あんまりこのブログでは音楽のことは書かないのですが
実は、勤務中と食事、風呂、睡眠時間以外はほぼR&B漬けの生活です。
今もこのブログを書きながら、Bebe&Cece Winansを聴いています。
ほぼブラックミュージックしか聴かなくなってから
30年以上の時間が過ぎていますが
80年代以降ほぼ同じような音楽を聴き続けてきた松尾潔氏が
松尾潔のメロウな日々という新刊をリリースしたので、早速読んでみました。
私より5歳若い松尾氏ですが、LutherやBabyface、Guy、Joeなど
80年代、90年代に聴いていた音楽は寸分違わず状態で
本書を読むことで、私の20から30代のメロウな日々を思い出しました。
彼が当時BMRでレビューしていたアーティストを見るたびに
趣味が同じ男がいるなと思っていました。
いつしか彼が薦めるアルバムは絶対買いだという状態になっていて
会ったこともないのに心の同士になっていました。
彼の公式サイトが~Never Too Much Producions~だということからも分かる様に
松尾氏はLuther Vandrossを当時から相当押していました。
日本の通の間では、Lutherはその頃はあまり評価が高くなかった中で
彼はLuther好きを広言していたので、私の仲間だと勝手に思い応援していました。
松尾氏は結局は来日せずに亡くなったLuther Vandrossにインタビューしたり
海外でのライブを何度も見ているという自慢話(?)を本書で改めて読んで
今更ながら羨ましくなりました。
後悔するのならアクションをすぐに起こせ!ですね。
Luther Vandrossの海外のライブを見に行くべきだ多野です。
松尾潔のメロウな日々は3部構成で書かれていて
80年代位以降のブラックミュージックのヒストリーが
ある程度わかる仕掛けになっています。
Chapter1は松尾氏の好きなアーティスト紹介
Chapter2は90年代のCDレビュー
そして、Chapter3がBabyfaceの分析という作りの完全なマニア本です。
特に、読んでいて楽しかったのがChapter2です。
この章ではNewJackSwing以降の
90年代の懐かしのブラックミュージックを14枚のCDと共に振り返れます。
Keith Sweat、LSG、GUYなど紹介されている作品はどれも素晴らしいのですが
この文章はすべて当時松尾氏が書いたライナーノーツから転載されています。
アマゾン以前の90年代は私は渋谷のタワーやCISCO、WAVEなどで
輸入盤しか買わなかったので、この松尾氏のレビューは読めていませんでした。
改めてこれら14枚の松尾氏のライナーノートを読むことで
アーティストの出自やポジションを整理でき、勉強になりました。
時代背景や関連がよくわかり、プロの仕事は違うと思った次第です。
伝統的なR&BシンガーとしてGelald Levertが
Johnny Gill同様に評価されているのを、読めてなんだかうれしくなりました。
個人的にはニュークラシックソウルのD’Angeloの「Water」という表現が気になり
久々にD’Angeloを聴いて、彼のクールな世界を体感しました。
Made In America Festival 2012のライブ音源を聴きながら
ライブの熱い世界もよいのですが、もういい加減に待たすのをやめて
クールなスタジオの新作を早くリリースしてくれ〜!と思いました。
最近では、音楽雑誌を買わなくなったので
松尾氏の文章にほとんど触れていなかったのですが
これを機に松尾氏のTumblerをフォローしてみました。
松尾潔のメロウな日々、これからも大好きなブラックミュージックを
聴きながら時々読み返したい一冊です。
MZA有明に通ったブラックブラックミュージック好きなおじさんには、特にお薦めです。
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