先週、IPOを申請したFacebookの登録者数が8億4500万人だと
今回、明らかになりました。
20億人のインターネットユーザーの半数近くが
Facebookにつながる状況になっていますが、
一部のアジアエリアではFacebookは、相当苦戦しています。
「インターネット人口のすべてをFacebookに!」が
FacebookのIPOのキーワードになっていますが
20億のネット人口すべてを取り込むのはハードルが高くなってきています。
インターネット人口が5億人を超える中国では、Facebookは遮断されているため
中国国民は現在、利用できません 。
7億人以上のネットユーザーが存在するアジアでも
インドでの法廷闘争、日本のmixiなどとのシェア争いなどざまざまな
成長リスクがあることが、今回のIPOで明らかになってきています。
メディア報道を見てもアジア以外の地域では
実はFacebookの成長速度は落ちているという指摘があります。
ロイターが『焦点:上場申請のフェイスブック、アジア挑戦は「いばらの道」』
という記事をアップしたり、NHKが「フェイスブック 日本など重点に」などで
今後のFacebookのアジア地域でのマーケティング課題を整理しています。
Socialbakersの最新データを見てもアメリカ、イギリスなどは人口の半数以上が
アカウントを所有しています。おおむねヨーロッパ諸国がパワーを持っています。
欧米での成長は限られていることが、このデータでよくわかります。
また、インドネシア、マレーシア、台湾などもシェアを相当掴んでいます。
Facebookにとっての課題は、インド、日本、ロシア、韓国などだと判りますね。
日本では、実名登録制をどうアップしていくか?
人口の多いインドでのシェアをどうアップしていくかが成長の鍵になりそうです。
そして、Facebookの大きなリスクが実は、中国に隠されています。
Facebookが遮断されている中国では
中国オリジナルのソーシャルメディアが、中国国家戦略の下、勢いを増しています。
中国のインターネット人口が5億1千万人を超えてきて
微博がほぼ半数の2億5千万ユーザー を獲得しています。
中国の新浪微博などはtwitterやFacebook機能の良い所取りで
大変使い勝手がよくなっていて、ユーザーの支持を得て急成長しています。
また、日本やシンガポール在住の華僑や留学生などがこの新浪微博を使い始めています。
中華圏の人々が中国で遮断されているFacebookではなくこの新浪微博を
使い始めることがFacebookの成長リスクに思えてきました。
日本人やアジア在住者が中国人とのコミュニケーションツールに使用すると
新浪微博の使い勝手の良さに目覚めヘビーユーザーになる可能性もあります。
アジアのソーシャルメディアのプラットフォームが 新浪微博になると
Facebookの成長戦略に大きな影響を及ぼします。
新浪微博は中国内でPCよりもスマホでのアクセスが多いため、
iPhoneアプリのレベルがとても高くなっています。
アプリに問題の多いFacebookにとっては(スマホからのアクセスも課題のFB)
中国、アジア圏でのスマホでの利用が増えれば増える程、
今後、つらい展開になるかもしれません。
新浪微博は、やがてFacebookの目の上の「たんこぶ」になる時代がくるかもしれません。
先週、中国ソーシャルメディア関連の株価は上昇していましたね。
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