ビジョナリーワードという言葉をご存知でしょうか?
未来を変えるパワーを秘めた言葉、それがビジョナリーワードなのでです。
スティーブ・ジョブズや多くのアメリカのベンチャー経営者は
このビジョナリーワードを作り出すことががとてもうまいです。
一方、日本の経営者は言葉を作り出すことが弱いなと昔から思っていました。
これでは、ビジョンやミッションの共有ができず、ゴールを目指せません。
人を巻き込み、組織を強くし、クライアントを想像するためには
未来を作る言葉を作り出すスキルが重要になってきそうです。
コピーライターであり、またクリエーターの細田高広さんの新刊
未来は言葉でつくられる 突破する1行の戦略はそんなビジョナリーワードの
作り方を私たちにわかりやすく解き明かしてくれています。
内外の有名な30のビジョナリーワードを紹介しながら
私たちに未来の描き方を丁寧に教えてくれています。
未来は言葉でつくられる 突破する1行の戦略の中で一番刺さった言葉が
「言葉の限界は思考の限界」というモノです。
新しい言葉を使うことで新しい認識や感覚を手にすることができると
細田高広さんは言います。
アラン・ケイは「パーソナルコンピュタ」という言葉で
個人で使えるパソコンを定義、言語化することで
未来を作り出し、私たちを大型のオフィスコンピュータの世界から解放したのです。
また、スティーブ・ジョブズは「僕たちはエンジニアではなくアーティスト」と
いう表現で、Appleをデザインマインドあふれる組織に変えていったのです。
スティーブ・ジョブズは本当に言葉を作り出す天才でした。
iPodのプレゼンで使われた「1000曲をポケットに」というビジョンがあったから
困難を乗り越え、組織を動かし、iPodを製品化できたのです。
この言葉があったからこそ、私たちのミュージックライフは
いつでもどこでも好きな音楽を聞けるスタイルに進化したのです。
正にイノベーションの陰に言葉ありなのです。
偉大な経営者だけでなく、個人でもこのメッソドは応用できます。
個人で雑貨店を経営するBさんのケーススタディが紹介されていましたので
未来は言葉でつくられる 突破する1行の戦略から引用します。
お店とお客様の関係をもっと深めたいという思いを持っていました。 「関係を深める」という言葉は、わかるようでわかりませんので、言葉の解像度を」上げましょうと話をしたところ、「売って終わりのカンケイじゃ嫌なんです」という発言が出てきました。そこから、目指すべきお店の変化は「買って終わりのカンケイから、買って始まるカンケイへ」という言葉になりました。買って始まる関係とは何か。考えた末に、お店で商品を買った人が、用はなくても気軽にお店に帰ってきてくれるような場所になること、つまり「お店がコミュニティになる」未来を思い描いたのです。それを実現するアイデアは何でしょうか。Bさんは「ショップ型教室」というアイデアを思いつきます。Bさんのお店では、雑貨の他に、アンティークのボタンや、フランスを中心としたヨーロッパのテキスタイルや、包装紙などを扱っています。Bさんは、これらの商品を買ってもらうことで、染物や縫い物といったクラフト教室に参加できる仕組みを考えました。お店の調味料を買うことで参加できる仕組みの、料理教室にヒントを得たそうです。さらに、教室でつくった作品をお互いに共有できるSNSをつくることを思い立ちます。それが「SNSギャラリー」です。お店で材料を買い、お店の教室でつくり、お店のSNSギャラリーで見せ合う。こうした循環ができると、確かにお店はコミュニティになることができそうです。
私はBさんのケーススタディを読みながら勇気をもらいました。
個人でもビジョナリーワードを作り出せば、未来を変えられるのです。
自分のやりたいことを具体的に言語化すること
それを仲間やクライアントに伝えることで
私たちの未来は大きく変わっていきそうです。
ビジョンを語り、人を巻き込めれば、それを実現する人たちになれるのです。
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