ブルース・バートンをご存知でしょうか?
アメリカの政治家、広告会社のBBDOの創業者としても有名ですが
バートンはイエス・キリストについての
誰も知らない男 なぜイエスは世界一有名になったかも書いています。
イエスがなぜ人々を虜にしたかを
広告会社の経営者の視点でバートンは書いています。
聖書や教会のひ弱なイメージとは異なり、イエスは頑強で説得力のある男で
PRの天才だったというのがバートンのイエス像です。
人間としての魅力がなければ、キリスト教は
これほど早く、そして広く伝わらなかったというのがバートンの考え方です。
そして、イエスは布教を成功するために我慢強く行動し
些細なことにこだわりませんでした。
すぐれたリーダーの条件なのだが、歴史に残るリーダーたちは、いずれも私怨を捨て、些緬なことにこだわらなかった、という点で共通している。中でもイエスは特別だった。つまらないことにかかずらえば、自分にはね返ってくることを知っていた。報いを受けるか、自分が苦しむことになるか、いずれにしろ否応なしに返り血を浴びる仕組みになっているのだ。卑しい人間は自分で自分を卑しくしてしまう。
イエスは相手が自分を見下しても、同じレベルに自分を落とさず
寛容な心で応対し、他者への貢献・応援を忘れなかったそうです。
リンカーンもベンジャミン・フランクリンなど偉大な人物は
このイエスの行動をモデリングしていたのです。
また、イエスは快活な男で、ユダヤ教の祭司とは考え方が異なり
人生は楽しむためにあると説いていたとバートンは書いています。
神はこの世を楽しくしようとしているのだ。だから喜びを見出さず、与えようとしないものは神を侮辱しているのと同じだ。人は生を受けた限り、少しでもこの世を楽しくしなければならないのだ。
バートンのイメージするイエスを読み続けると
キリスト教の教えが身近に感じられます。
イエスは質問力があるコミュニケーションの達人で
人々は一瞬でイエスの話を聞くようになった言います。
上流階級や取り締まる軍人も含め
当時の多くの階級の人がイエスのファンになっていたのです。
イエスは死後に神格化されただけで、実際はユーモアのある男で
人生を楽しもうと人々に伝えながら旅していたのです。
さて、バートンはイエスが優秀なPRマン(ビジネスマン)だと捉えていました。
彼のメッセージは彼の死後、弟子たちによってあっという間に世界中に広がりました。
イエスのメッセージは4つの点で素晴らしく
これは現代の広告クリエイティブにも応用できます。
■文章は圧縮する。
■言葉は単純にする。
■誠実に語る。
■繰り返し伝える。
このシンプルなルールこそがコミュニケーションの基本で
この4つを覚えておけば、メッセージは必ず伝わっていくのです。
2000年近く前にイエスはビジネスで
成功するためのルールも見つけています。
本書のイエスの言葉で最も響いたのが以下です。
1マイルの道を歩かせようとするなら、一緒に2マイルを歩きなさい。
言われたこと以上のことを心掛ければ、人は成功できるのです。
ヘンリー・フォードやモルガン紹介の経営者は
イエスのこの言葉を実践していたから、ビジネスを大きくできたのです。
バートンはイエスのビジネスでの成功哲学を以下の3つにまとめています。
1.より偉くなりたければ、より多く人に仕えなければならない。2.トップの座につきたければ、一番下で尽くさなければならない。3.大きな報酬は、要求されないもう一マイルを行く者に与えられる。
有名な経営者は顧客主義に徹し、朝早くから夜遅くまで社員を引っ張ります。
イエスも教義を広げるために3つのルールを徹底的に実践したのです。
2000年前から人を巻き込むための真理は変わっていないのです。
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