ジェイ・エイブラハムのハイパワー・マーケティングの書評

誰をターゲットにするかによって戦略は変わる。違うタイプの顧客には、当然違う戦略を立てる必要がある。
一番の潜在顧客は誰か。
彼らのニーズ、欲求、期待は何か。
あなたの商品やサービスに対する需要はあるか。
競争相手は誰か。
彼らの業績はどれくらいか。
これらの基本的な質問に、具体的に、詳細に答えられるようにしてほしい。(ジェイ・エイブラハム)

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自分が取締役をしている会社の会議で意識しているのが
このジェイ・エイブラハムの言葉です。
マーケティングの基本は何を?と誰に?とどうやって?を決めることですが
なかなかこれを順序立てて考えることができません。
特に誰をを深堀することで、いろいろなことが見えてきます。

そんな時にジェイのフレームワークや質問を活用すると頭が整理できます。
フレームワークというと難しく考えがちですが
自分の製品やサービスが決まったら、顧客を徹底的に分解すればよいのです。
顧客の期待値を探り、それ以上のサービスを開発し
コミュニケーションをすれば、必ず選ばれるようになります。
他社の成功事例を自分の業界に取り入れたり、アイデアを組み合わせることで
顧客を喜ばせる方法を考えるのです。
世界初のサービスをつくると意気込まなくてもよいのです。
まずは、客から選ばれることを考えましょう。

昨日から、新会社を起業するためにジェイ・エイブラハムハイパワー・マーケティング
読み返していますが、多くの成功事例を学ぶことでワクワクしています。
価格を提示する場合もひとつの価格で勝負するのではなく
3つの価格帯を提示するとよいとジェイは言います。
ひとつの単価で勝負していては、なかなか売り上げは上がりませんが
顧客が価格とサービスを比較して、選ばせるようにすると結果が変わります。
3分の2の人が単品の時よりも、高い価格帯の商品を買っていくとのことです。
これで一気に売り上げと利益が改善します。

また、「アドオン」を取り入れると売り上げと利益を改善できます。
例えばスーツを一着単位でクリーニングさせるのではなく、3着まとめた価格設定をします。
一着分の利益をサービスし、提供価格を下げるのです。
たいがいの顧客は得をしたと考え、3着分のサービスを選択します。
一瞬これで1着分の利益が下がるように見えますが
一回で1着分の利益に比べ、2倍の利益を上げられるのです。
相対利益は下がりますが、一回あたりの利益や一人当たりの利益は上げられます。

量と頻度を増やしたら、未来の顧客が減ると考えがちですが
ジェイのリサーチによると、アドオンを選んだ事業者の多くは
驚くことに、正反対の効果を得ているのです。
顧客の囲い込みに成功し、以前に比べ、売り上げや利益が上がっているのです。
顧客が喜ぶ仕掛けを行えば、未来の客は減るのではなく、増やせるのです。

単価設定や期間設定など、顧客に提案できることを考えれば、新しいサービスを提供できます。
他の業界で成功している事例を徹底的に勉強して、モデリングすることで
自社の売り上げを上げられるようになります。
フロー型のモデルではなく、ストック型、課金型のモデルを考えたい人には
ハイパワー・マーケティングオススメの一冊だと思います。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。
   

photo credit: NMXVegasJan13-Welcome! via photopin (license)

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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