ジョン・F・ディマティーニのザ・ミッション 人生の目的の見つけ方の書評


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ザ・ミッション 人生の目的の見つけ方
著者:ドクター・ジョン・F・ディマティーニ
出版社:ダイヤモンド社

本書の要約

人生の目標を達成しようと思えば、自分の最高の価値観に合わせて仕事の目標を掲げるか、仕事の目標に合わせて自分の価値観の優先順位を修正すればよいのです。価値観に合った仕事をすることで、同じ価値観を持ったリーダーや仲間と楽しい時間を過ごせるようになります。

やる気のない社員を変える方法

あなたの価値観と仕事の関連性を見つけることができれば、今の仕事をありがたいと感じるだけでなく、目の前のことに集中して、積極的に仕事をこなしていくことができます。(ジョン・F・ディマティーニ)

多くのビジネスパーソンが、仕事への情熱を持てずに苦しんでいます。ギャラップ社のQ12という調査によると、日本企業はエンゲージメントの高い「熱意あふれる社員」の割合が6%で、米国の32%と比べて大幅に低くなっています。調査した139カ国中なんと132位という最下位を争うレベルでした。

「やる気のない社員」が70%に達するとういう数字を見ると経営者、現場社員の両方が不幸になっていることがわかります。では、どうすれば、仕事に仕事に情熱を傾けることができるようになるのでしょうか?人間行動学のスペシャリストのジョン・F・ディマティーニザ・ミッション 人生の目的の見つけ方を再読していたら、そのヒントを見つけましたので、今日は彼の考え方を紹介します。

やる気のない社員は月曜日の朝は憂鬱で、週末の夕方以降はワクワクするという特徴があります。以前の私も、どちらからというと週末を楽しみにしていました。自分の大切な時間を無駄にしていると、ビジネスもうまくいかなくなり、人生をつまらないものにしてしまいます。

私は自分の生き方を変えるために、「まわりの経営者を自分の知識と体験で元気にする」というミッションステートメントをつくりました。自分のミッションを決めることで、やるべきことが見え、仕事が劇的に楽しくなりました。

著者が指摘するように、好きなことを仕事にし、仕事を楽しむことで、未来を変えられるようになります。

賢明な人は、何をしているかに関係なく、自分がしていることを好きになるのが鍵だとわかっているのです。好きなことをしても、していることを好きになっても、すべどちらでもいいのです。すべては捉え方によります。あなたにその仕事をする術があるのなら、その仕事を好きになる術も持ち合わせているのです。今の仕事は、自分の目標を達成するのに役立つとわかれば、毎日好きなことをしていることと同じですから、やる気が出て、毎日ベッドから飛び起きるようになるでしょう。

好きなことを仕事にするか、目の前の仕事を好きになれれば、自分のパフォーマンスを高められます。リーダーもこのルールに気づけば、チームのメンバーの行動を変えられます。部下が得意なことを見つけ、それを職場でやれる機会を与えることで、メンバーは自ら動き始めます。

また、リーダーがパーパスを明らかにし、仕事のやりがいを感じてもらうことで、組織の雰囲気が変わることもわかっています。会社と自分のミッションが合致すると、人はそのためにアイデアを出し、自分の時間を積極的に仕事に使うようになります。

自分の価値観に合った仕事をすることで、モチベーションが高まる!

その仕事が自分の最高の価値観を満たしてくれているとわかれば、内側にある知恵が刺激され、新しいものをつくり出せるようになります。このような状態のときにあなたは、自分の人生の主人公となることができ、すばらしい人生を自らつくり出すことができるのです。

1960年代の初め頃、ダグラス・マクレガーは、間観・動機づけにかかわる「XY理論」を提唱しました。
■X理論→仕事を完了させるためには、常に外側から圧力と動機づけを与える必要があるという考え。X理論では、仕事とは個人の価値観の中で低く位置づけられているものだとみなしています。経営者は、従業員の気持ちを集中させるために、刺激となる報酬や励ましをたくさん与えなければなりません。

■Y理論→人は自分の上位の価値観を満たそうとして働くので、みんな意欲的で、他人の指示を受けなくてもものごとを自分で判断するというものです。会社側があなたの最高の価値観を通して仕事の話をするなら、あなたは強制されなくても自ら働くようになり、生産的になれます。

マクレガーはY理論に基づいた経営手法によって、組織のパフォーマンスが高まると指摘します。会社のパーパスを理解することで、従業員の思考と行動は変化します。仕事に満足感と目的意識を持つことで、日々の業務にポジティブに取り組めるようになります。

仕事の内容が自分の価値観と関連しているとわかれば、従業員の生産性は向上し、献身的になり、よりエネルギッシュに動けるようになります。彼らはより成果を出すために、一生懸命に学び、仕事に打ち込みます。

仕事と自分の価値観を関連づけることができれば、あなたはあらゆる人生の側面で活力を得ることができるでしょう。人生の目的が真の最高の価値観と一致しているときに、人は高められ、エネルギーがわいてきて、目標に向かって努力します。一方、目標が最高の価値観に合っていないときは、やる気が起こらずにするべきことを先延ばしにするようになったり、フラストレーションを感じるようになったりして、目標達成のためには外側からの動機づけを必要とします。

人生の目標を達成しようと思えば、自分の最高の価値観に合わせて仕事の目標を掲げるか、仕事の目標に合わせて自分の価値観の優先順位を修正すればよいのです。価値観に合った仕事をすることで、同じ価値観を持ったリーダーや仲間と楽しい時間を過ごせるようになります。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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