私は空海のことが以前から気になっていて
京都の東寺や香川の空海の生まれ故郷の善通寺などにも
時間を作ってはお参りしてきました。
若い時から空海は
大学での勉強ではもの足りず山岳修行を続けます。
そして室戸岬の御厨人窟(みくろど)で修行をしているとき、
口に明星が飛び込んで、悟りを開いたといわれています。
当時の御厨人窟は海岸線が今よりも上にあり、
洞窟の中で空海が目にしていたのは
空と海だけであったため空海と名乗ったそうです。
この名前の由来と響きに若い頃の私は惹かれて
空海ゆかりの土地やお寺をお参りするようになりました。
その空海の「空海と密教美術展」が
東寺、醍醐寺、仁和寺、金剛峯寺、西大寺の協力のもと
東京で開かれているのに
スルーするわけにはいきません。
会期中なんとか、上野にと思い、
東京国立博物館にでかけてきました。
しかし、夏休みということもあり
美術館は大混雑。
すべての作品をじっくり見ることは叶わず
大好きな仏像を中心に美術展を楽しんできました。
普段から、神社やお寺を参拝しているので
美術館での凝ったライティングの下で
仏像を見るのは最初はなんだか落ち着きません。
しかし、これだけの仏像を見るチャンスは
なかなか有りませんので、気分を変えてみる事にしました!
東寺の梵天座像や帝釈天騎象像などを
いろいろな角度から拝ませていただきました。
そう、今回はいろいろな角度がキーワードでした。
仏像は普通、正面からしか見られません。
特に仏像を背中から拝むことは
お寺ではできない経験です。
これに気付いた私は曼荼羅の世界を
後ろから楽しむことにしました。
仏像曼荼羅とネーミングされた展示スペースには
多くの方がいらっしゃるのですが
曼荼羅のパワーが私を一人にしてくれます。
空海由来の仏像を見ているだけで
心が落ち着ついていくから不思議です。
空海の人々を救うという目的から生まれた
帝釈天騎象像などの曼荼羅仏像に
1000年以上時間が経過した東京で
ソーシャルおじさんが癒されている不思議。
雑誌 芸術新潮が空海の特集を組んでいますが
仏像の写真が特に迫力があり、すばらしいです。
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