「失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)」
野中 郁次郎先生のインタビューが
本日付け(4月20日)に掲載されていたので簡単に紹介いたします。
「政府の対応には哲学が見えず、
現実を直視するという姿勢も欠いている。
リーダーにとって重要なのは現実と向き合う力だ。
データが十分ではない段階でも、
現実を深く見つめて未来を語らなければならない。
日本は社会全体として傍観者的に発言することが
知的であるという風潮がある。
しかし、これほど反知的であることはない。」
東日本大震災に対しての政治のリーダーシップについての
野中先生の発言は政治だけでなく
日本の組織、リーダーに対する苦言に聞こえます。
第二次世界大戦の頃から、
日本人は現実に真摯に向き合ってきませんでした。
アメリカの国力、軍事力に目を向けず
傍観者的立場で思考、アクションを先送りしてきました
現在の東日本大震災の政治家を見ていても
政治家と東北の被災者
東電の本社と福島原発の現場に大きな乖離があることは
誰もが感じている事実だと思います。
首相も官房長官も現場に視察には行きましたが
数分見ただけで、現実には向き合わず
評論家的な発言に終始している気がします。
会議だけが踊っている状況ですね。
今回の惨事の中で野中先生も指摘しますが
震災後に地域のリーダーが自然発生的に現れています。
これからの日本を変えていくためには
そういった現場に向き合えるリーダーと連携する必要があると思われます。
ソーシャルメディアもそのリーダーたちとのつながりをつくる
重要なツールとなるはずです。
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