自分を反省する人は、何事に触れてもすべてが身を養う薬となる。逆に、人を責めてばかりの人は、心を動かすごとに、それがそのまま自らを傷つける武器となる。前者はもろもろの善の道を開き、後者はもろもろの悪の源を深くする。その違いは、まるで霄壌(天地)雲泥のごとくである。(洪自誠)
菜根譚を読むと、心が落ち着きます。
菜根譚は、中国明代の著作家である洪自誠によって書かれた古典ですが
私は40代の頃から本書の魅力に取り憑かれ、何度も読み返しています。
特に、出張の移動中に読むと、リッラクスできます。(今まさに北海道出張です。)
人づきあいの極意や生き方の指南は、何度読んでも勉強になります。
中庸を旨としているのも、私たち世代にフィットしているのかもしれません。
「反省することが身を養う薬だ」という言葉を読むことで
人を責めていても仕方がないことに気づけます。
他者を変えたければ、まずは、自分を変えなければならないのです。
この視点に立つと、人を批判することが無駄なことに思えてきます。
逆境と困難こそは、豪傑の人をさらに鍛錬する一つの炉や錘である。十分にその鍛錬を受ければ、心身とも向上する。だがその鍛錬を充分に受けなければ、心身とも堕落する。
失敗することで、人はより強くなります。
失敗を繰り返すことで、小さなことが気にならなくなるのです。
これで大きなことにチャレンジできるようになります。
逆境に関する言葉は、今流行りのレジリエンスにも通じる考え方で
安易な道を選んではいけないことが、よくわかります。
この言葉のおかげで、恐怖感を打ち消せ
感情を上手にコントロールできるようになるはずです。
市人(都会の人)と交際するよりは、山翁 (山の中に住む老人)を友とした方がよい。朱門(貴人の家)に拝謁するよりは、白屋 (粗末な家)に住む人々と親しくなった方がよい。街巷(町中)のつまらぬうわさ話に耳を傾けるよりは、樵や牧童の歌を聴く方がよい。今の人の不徳や過失をあれこれ言うよりは、昔の人の立派な言動について語る方がよい。
付き合う人によって、人生は本当に変えられます。
私は9年前に断酒した時に、飲み友達との付き合いをやめました。
飲み屋での話は愚痴が多くなり、これでは自分を変えられないと思ったからです。
夜時間を朝時間にシフトし、若者たちが運営する朝活に参加することいしたのです。
読書会などの朝活に通うことで、良い本に出会えたり
若い世代とのコミュニケーションが図れるようになったのです。
若者に混じって活動することで、私は刺激をたくさんもらえました。
ソーシャルメディアの使い方やiPhone活用術などを学ぶことで
私は自分の世界を広げることができました。
また、iPhoneやソーシャルメディアに詳しいおじさんというブランドが
生まれることで、その後の出版につながっていったのです。
このように菜根譚の言葉の中には、人生を変えるヒントがたくさん書かれています。
訳文は簡易に書かれているので、ぜひ一度菜根譚にチャレンジしてみてください。
photo credit: 109: Runners, until the race is run… 🙂 via photopin (license)
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