ギバーとして振る舞う時代がやってきた。Give&Takeの書評 #アダムグラント

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代を読みながら
経済的にGiveする人の力を改めて感じました。

著者アダム・グラントは人間を「ギバー(人に惜しみなく与える人)」
「テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)」
「マッチャー(損得のバランスを考える人)」に3分類していますが
これからの時代には「ギバー(人に惜しみなく与える人)」こそが
大きく成功をもたらすという著者の研究結果にはとても共感しました。

ソーシャルメディアで積極的に他者のために情報発信することや
アイデア出しすることが意味のあることだと考えている私にとっては
とても腑に落ちる内容で、一気に読了しました。

本書GIVE & TAKEでも紹介されていますが
大成功したベンチャーキャピタリストがこれを正に実践していました。
ギバーはすべての関係者が成功することを考えアクションを起こすのです。
コミュニティを運営したり、情報発信を続けることで
他者を幸せにしながら、成功を掴んでいくのです。

また、本書の中でLinkedInの創業者のリード・ホフマンが
この利他的な振る舞いの効果を端的に表現していたので紹介します。

ちょっと信じられないかもしれないが、利他的に振る舞えば振る舞うほど、人間関係からさらに恩恵が得られるのだ。

人を助けはじめると、評判がどんどん高まり、自分の可能性の世界が広がるからだ。

利他的な振る舞いが評判を上げ、ソーシャルメディアで
それが可視化されるようになったのです。
良い評判は良い人脈を作り、悪い評判は人を遠ざけるのです。 
本書の中では評価経済社会においては、得るだけのテーカー
悪い噂を広められ、懲らしめられると指摘されています。
今ある関係を断たれるだけでなく、新たな人脈を築けなくなるリスクもあるのです。
ギバーとして振る舞うことが、ソーシャルメディア時代には
必須の生き方なのかもしれません。

強い絆だけではなく弱いつながりの重要性についても、本書では言及されています。
弱いつながりは新しい情報により効率的にアクセスできるのです。
異なるネットワークは開かれていることで
多くの人脈との情報交換をお互いに知らず知らずのうちにしているのです。
そして、日々ソーシャリアルでの情報交換を行うことで絆が少しづつ強まり
そこから新しいキッカケを発見できるようになるのです。

私もソーシャルメディアを活用して以来、この弱いつながりのおかげで
多くの方と日々、ソーシャリアルでコミュニケーションすることで
さまざまな恩恵を手に入れることができるようになりました。

実際、私もブログやソーシャルメディアで情報発信をしてから
弱い絆のソーシャル仲間からいろいろなフィードバックや応援をいただいています。
また、他者の為に情報を発信したり、アイデア出しすることが正しい行動で
脳が刺激を受け、自分がどんどんポジティブになっていることを日々実感しています。

自分の考えているアイデアを人に話したり、情報発信することで
様々な情報が集まり、脳が活発に動き始めるようになったのです。
また、アドバイスや応援を受けることで、アクションする勇気や
継続するエネルギーを貰えることで、強い心も養えるようになったのです。

もし、アウトプットをしていなかったら、今の自分はなかったのです。
ネットワークの弱い絆が私を変えたと信じています。

アイデアをブログやソーシャルメディアで発信することは
最近では、多くのギバーがやっていますが
それが多くのフィードバックをもたらしてくれたり
新たな出会いをデザインしてくれるのです。

また、新たな出会い以外にもギバーは過去の人脈を意識すると
より良いという話も面白かったです。
休眠状態の人間関係、それも3年以上関係のない人脈とのリコネクト
私たちによい結果をもたらしてくれるのです。
休眠状態のつながりのほうが、より多くの新しい情報を運んでくれるのがその理由です。

ソーシャルメディアで昔の仲間を見つけ、彼らのことを意識し
専門知識や時間を「5分間の親切」として恩送り(Pay Forward)すればよいのです。
本書106pに書かれている弱いつながりへの恩送りという情報発信などのアクションで
Win-Winの関係を作るという考え方には本当に共感します。
時間がお互いを進化させていることを理解できれば
過去のパートナーとの交流が効果的であることがわかります。

人に多くのことを与えることで、人脈力も養われます。
良い活動が評価されるために、影響力まで持てるようになるのです。
本書にはギバーとして振る舞うこと(決めること)で
いつのまにか成功するギバーにみんながなれるといウォートン校の事例などもあります。
ギバーの行動する意味が、多くの事例で証明されていますので
Giveすることの価値を私たちは本書から客観的に学べるのです。

いつでも誰かのためににアウトプットすることを続けていたら
少しづつですが、私にもチャンスが集まるようになってきました。
ソーシャリアルでコミュニケーションする相手が増え
多くの方々から紹介やフィードバックをもらえるようになってきたタイミングで
このGIVE & TAKEに出会えたことは本当にラッキーでした。
引き続きギバーとして振る舞うことを、本書を読みながら決めました!!

寛容であることをモットーに人とかかわっていれば、見返りもおのずとついてくる。
(キース・フェラッジ)




この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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