弱いつながり 検索ワードを探す旅(東浩紀著)の書評 #習慣化

優秀なコンサルタントは検索が上手です。
想いもよらぬキーワードを掛け合わせたり
他者の視点で検索結果をたんねんに紐解いていたりします。
自分の読みたい検索結果以外にも目を通すなど
情報収集の仕方を真似るととても勉強になります。

俯瞰することで、普通の人とは違う情報を見つけてきて
的確な仮説を白紙の状態から、作り出したりします。
彼らは現場をよく見ることで、競合との違いを体感していたり
独特のセンスを持つことで、検索を上手に活用しながら
クライアントの求める結果を日々導きだしているのです。

こんな話を思い出したのも弱いつながり 検索ワードを探す旅東浩紀著)を読み終え
検索の可能性について考えたからなのです。

『旅は「自分」ではなく「検索ワード」を変える』東浩紀氏は言います。
ネットで探せる情報は確かに自分の環境や体験に左右されます。
想像力が働かなかったり、知識がなければ、検索で探せる情報には限りがあるのです。
行動半径が狭かったり、検索の可能性を広げる外国語などを入力できなければ
Googleの検索結果は、ありきたりな情報しか運んできてくれないのです。

ぼくらはいま、ネットで世界中の情報が検索できる、世界中と繋がっていると思っています。台湾についても、インドについても、検索すればなんでもわかると思っています。しかし実際には、身体がどういう環境にあるかで、検索する言葉は変わる。欲望の状態で検索する言葉は変わり、見えてくる世界が変わる。裏返して言えば、いくら情報が溢れていても、適切な欲望がないとどうしようもない。いまの日本の若い世代や、日本人全体を見て思うのは、新しい情報への欲望が希薄になっているということです。ヤフーニュースを見て、ツイッターのトピックスを見て、みんな横並びで同じことばかり調べ続けている。最近は「ネットサーフィン」という言葉もすっかり聞かれなくなりました。サイトから別のサイトへ、というランダムな動きもなくなってきていますね。

折角、新しいものを検索で見つけやすくなっている時代を生きているのですから
自分の可能性を広げるためにも、価値のある検索ワードを入力したいものです。

そのためには、「環境を変える」べきなのです。
いつもと違う体験をすることで自分の中によい意味でのギャップが生まれます。
このギャップが良い意味で今までのGoogleの検索結果とは違う情報を
私たちに運んできてくれるのです。
そのために旅に出るのが一番で、そこから生まれる弱い繋がりが
多くのヒントを与えてくれるようになるのです。

ぼくが休暇で海外に行くことが多いのは、日本語に囲まれている生活から脱出しないと精神的に休まらないからです。頭がリセットされない。日本国内にいるかぎり、九州に行っても北海道に行っても、一歩コンビニに入れば並んでる商品はみな同じ。書店に入っても、並んでる本はみな同じ。その環境が息苦しい。 そして日本では決して見ないようなサイトを訪れるようになっていく。自分の物理的な、身体の位置を変えることには、情報摂取の点で大きな意味がある。というわけで、本書では「若者よ旅に出よ!」と大声で呼びかけたいと思います。ただし、自分探しではなく、新たな検索ワードを探すための旅。ネットを離れリアルに戻る旅ではなく、より深くネットに潜るためにリアルを変える旅。 ネットでは見たいものしか見ることができない。

ただ、日本は同一化が進行しているために、旅に出るなら海外に行くべきなのです。
自分の立ち位置や欲望を変えることで、検索ワードも変わってきます。
海外に旅すること、年を重ねたら観光でもよいので
とにかく今の自分の環境を変えてみましょう。
こうすることで脳が刺激を受け、新たな検索ワードが思い浮かびます。

人は何かしらの課題を解決するために検索するのですから
検索結果が異なれば、その結果から課題解決のための新たなメッソドを見つけられます。
今までと同じ環境にいない方が、遥かに面白いことが考えられるようになります。
この新たな気づき、ネットとリアルの可能性を広げていくのです。

旅先で知り合った友人のソーシャルの投稿や
それをシェアすることで今までとは全く異なる出会いが生まれることがあります。
たとえ日本にいても海外の旅行者との関係をつくることでも人生は変わってきます。
私も海外の有名ブロガーと東北の被災地を周ることで
思考や行動が変わりましたし、自分のネットワークにも良い影響を及ぼしました。

体験を重ねることで、潜在意識が多くの情報をストックするようになり
自分の探していた人やチャンスを引き寄せてくれるようになります。
過去と同じことをしていても可能性は広がりません。
旅や環境の変化で検索ワードが変わることで
新たな人やチャンスに出逢える確率も上がるのだと思い始めました。

こういった検索も私の潜在意識と同じ働きをするようになり
やがては、自分の夢を叶えてくれる情報を見つけてくれるようになるのです。
環境を変えて、潜在意識に上手に働きかけ、Googleを今以上に活用することが
人生をより面白くしてくれるのだと
この弱いつながり 検索ワードを探す旅を読むことで、確信できました。
おじさんも積極的に環境を変えないといけないですね。

今日も読んでいただき、ありがとうございます!

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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