「まず、人を喜ばせよう」とは「あきんど感覚」と言い換えることができます。(清水克衛)
清水克衛氏の他助論を読了しました。
サミュエル・スマイルズの自助論は西洋や近代日本を発展させた名著ですが
この考えのみでは、今後の日本の成長は難しいと著者の清水氏はいいます。
「読書のすすめ」という書店の経営者として有名な清水氏は
自助だけでなく、「三方良し」の他助の考え方が
これからの日本を救うと本書で説いています。
「他助」とは、人に喜んでもらうことを考え、実践する生き方で
古きよき時代の日本人の行動指針でしたが、これが今求められているのです。
近江商人の生き方がまさにそれで、まずは他者の利益を優先することが大事なのです。
先にお客様を喜ばす、世間を喜ばすことを考え、行動していると
やがては何倍にもなって、自分に返ってくるのです。
これからの時代は、自分を幸せにする自助のマインドだけでなく
周りの幸せを考えるこの他助の精神が欠かせません。
他助論 [ 清水克衛 ] |
本書には、書店「読書のすすめ」で著者の清水氏が
お客さまを喜ばすためにやってきたことが紹介されています。
そのスタイルは普通の書店では、まずあり得ないもので
私から見るとおせっかいでしかありません。
「この本を読んだら元気になりますよ!」といきなりお客に声をかけたり
元気のない人を見つけたら、近所の居酒屋に一緒に飲みに行ってしまうのです。
お客様に声をかけて喜ばすことを実践するうちに、この本屋は有名になっていきます。
実際、斎藤一人氏や有名な経営者がこの店を贔屓にします。
TVなどのメディアにも取り上げられ、一気に町の本屋が有名店になってしまいました。
お客様を喜ばしていいるうちに、出版のオファーまで来たと清水氏は書いています。
本が発売されると今度は全国から読者が集まってくるようになり
お客様を喜ばすことを続けていたら、いつのまにか商売が繁盛していたというのです。
清水氏は、まずは目の前のお客さんを幸せにすることが肝心だといいます。
初めから大きなことをしようというのではなく、目の前の仕事に全力を尽くす。初めて会った人だけではなく、毎日会っている家族や会社の上司や同僚や後輩、恋人や友達でも、瞬間、瞬間が一期一会なんです。たとえ最初は小さな灯でも、まずは自分の目の前の一隅を照らす 。そうやって心の灯をみんなでともしていけば、それはやがて大きな光へとつながっていくのです。
清水氏の瞬間、瞬間が一期一会だというメッセージがとても響きました!
今ここ、目の前にいる方を喜ばすことを続けていれば、商売は必ず繁盛するのです。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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photo credit: Tibor Kovacs _MG_2792.jpg via photopin (license)
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