書評 ジェームス・スキナーの寝ながら稼ぐ121の方法

就職先は、情熱・上司と同僚・何を学べるのかで選ぶべきである。(ジェームス・スキナー)

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成長したければ、環境を意識しよう!

終身雇用が当たり前だった日本の常識が崩れてきました。最近では、大企業の経営者が終身雇用を否定するなど日本人の働き方が大きく変わり始めています。副業や起業を考えている人も増えていますが、その答えが書かれている一冊寝ながら稼ぐ121の方法(ジェームス・スキナー著)を見つけました。

本書の中には、成功するために必要な象徴的な話が紹介されています。著者のスキナーにはジャックという友人がいます。 ジャックは大学を出たとき、ある保険会社に就職しました。彼は上司と同僚の質を意識し、就職先を選んだのです。上司は保険の営業で、全国ナンバーワンの実績を誇り、同僚も極めて優秀な人間だったのです。 その事務所に入り、上司から学びながら、たくさんの人に出会うことができたのです。そのひとりは上司のメンターに当たる人で、彼らと付き合うことで、ジャックは成功者になれたのです。

ジャックが販売・執筆した本は、3億部以上もの実績を誇ります。 実はこのジャックは、大ベストセラーの『こころのチキンスープ―愛の奇跡の物語』の共同著者であるジャック・キャンフィールドなのです。上司は『私が活用して大富豪となった実践的成功法則』の著者W・クレメント・ストーン、上司のメンターに当たる人は、『思考は現実化する_アクション・マニュアルつき』の著者ナポレオン・ヒル、隣の席に座っていた同僚というのは、『世界最強の商人 』の著者オグ・マンディーノだったのです。ジャックはこのブログでもお馴染みの著者たちをメンターにすることで、結果を残せるようになったのです。お金を稼ぐための第一歩は、成長する環境に身を置くことであることがわかります。誰から何を学ぶかを明確にすることで、理想のゴールに近づけます。起業する際もこのアイデアは使えます。成功した経営者をメンターにすることで、自分の未来を変えられるようになるのです。

環境以外にも収入を高める方法があると著者のスキナーは述べています。成功するビジネスマンにはいくつかの成功パターンがあることに気づいたのです。

 

所得倍増の5つの戦略

どの会社であっても、その会社における高給取りにはパターンがあるということである。そして、そのパターンを学び、実践することにより、あなたの収入を確実に引き上げることができる。

ビジネスで成功するためには以下の5つの戦略を取り入れましょう。
戦略その1 思い切ってリスクを取ろう
戦略その2   数字がすべて
戦略その3   ビジネスは”紙”を信じる
戦略その4   簡単にオンリーワンになる
戦略その5   嫌な仕事を大好きになる
この5つの戦略を実践し、習慣にすることで稼げる自分に変われます。以下一つ一つ説明していきます。

戦略その1 思い切ってリスクを取ろう
会社において、最も大きな報酬を受け取るのは、リスクを取っている人という場合が多いとスキナーは言います。金銭的リスクと法的リスクをとる人が稼げる人になる秘訣なのです。

戦略その2   数字がすべて
会社が人を雇うのは当たり前ですが、数字を上げるためなのです。ビジネスはまさに数字の世界で、営業マンであれば、営業実績を上げなければなりません。人事部なら、必要な人員を確保し、離職率を下げることがミッションとなります。自分は一体どのような数字を出すために雇われているのかを明確にし、そこで結果を残すようにしましょう。 また、成功しているビジネスマンは数字を把握し、数字にコミットしています。数字を改善し、それを的確なタイミングで上司に報告するようにすると評価されるようになります。 

戦略その3 ビジネスは”紙”を信じる

お客様との関係、従業員との関係、株主との関係、融資先銀行との関係、仕入先との関係、担当省庁との関係、周りのコミュニティとの関係などなど。これらの関係が健全なものになっていれば、ビジネスが繁盛するし、関係を確立できなければ、衰退していく。そこで、これらの大切な関係を構築する人が酬われる。 これらの ビジネスとは、360度の利害関係者との関係を構築することである。

パートナーとの人間関係をよくすることで、結果が変わります。著者のスキナーは起業時に公開セミナーを開催して、新たな顧客を獲得しようという計画を立てます。なけなしのお金を使い、彼は 『ジャパンタイムズ』に広告を掲載することにしました。その広告からは1件しかオファーがありませんでしたが、ここからチャンスが広がります。 なんと米海軍横須賀基地の資材供給部隊の総司令官との取引が始まったのです。

その司令官は著者のセミナーに参加し、よい評価をしてくれました。商談を続けるとセミナーの数回の開催が決まったのです。 しかし、司令官との関係は個人的なもので、米海軍とのものではありません。

企業にとっては、紙に落とし込まれるまで、真実味がなく、評価はできない。 ビジネスは”紙”を信じる宗教なのだ! そこで考えてみよう。これが、私と彼との関係ではなく、会社と軍の関係になるためには、どういうふうにすればいいのだろうか?そう、これを公式な関係にしなければならない。つまり、契約書という紙に記載しなければならないのだ。そうすれば、彼が軍を退職しても、私が会社を辞めていっても、会社と軍との関係が崩れることはない。商売がそのまま続くことになるし、その価値を認めて、私の収入が上がることになる。

著者はここからチームで対応に当たります。彼の兄が米軍のルールを徹底的に調べ、「未定数購買契約」という契約を結んだのです。これにより、一度契約すれば、軍のどの部署にもセミナーを売れるようになったのです。 また、この契約形態によって購入されるものは、各部隊の会計から支払われるのではなく、一般会計で決済されることになることがわかりました。つまり、各部隊は無料でセミナーを受けられるようになり、他社より有利なポジションを獲得したのです。

また、ケビンというスタッフが国防総省と交渉を繰り返し、海軍の規則そのものを変更することに成功します。この結果、アメリ力合衆国海軍で、当社の研修を受けてからでないと、士官に昇格できないことになったのです。 彼らは注文をとってくる手間がなくし、短期間で自動的にお金を稼ぐシステムを作り上げたのです。

戦略その4 簡単にオンリーワンになるためには収入を高める
会社にとってなくてはならない存在になれれば、自分の賃金の金額を自分で設定できるようになります。ナンバーワンになることも大事ですが、難しい場合はオンリーワンを目指しましょう。一つの才能を磨くだけでなく、才能を組み合わせることで、オンリーワンの存在になれます。会社の経営も同じだと思います。顧客から選ばれる理由をアイデアの組み合わせから、生み出すようにするのです。

戦略その5 嫌な仕事を大好きになる
他の人のやりたがらない仕事を喜んで引き受けることで、重要な仕事が与えられるようになります。人がやりたくない仕事で実績を残しましょう。嫌な仕事を引き受けることで、ビジネスの仕組みや人の気持ちがわかるようになるのです。 

大きなお金を稼ぎながらも、人間性を失ってはならない。人にいろいろなことをやってもらうとき、心からの感謝ができるのは、自分も同じような経験をしているからである。だから働く間、辛いことを含めて大きく楽しもう。

会社の中で様々な仕事を経験することで、アイデアの種を見つけることができますし、同時に人間力も鍛えられるのです。

本書には「収入源」を作り出す121の方法が書かれています。サラリーマンの方がこのノウハウを実践することで、給与アップや出世を実現できます。経営者や起業家の方にとっては、当たり前の情報が多いかもしれませんが、このメソッドを自分ごと化し、習慣化することで会社の業績をあげられるはずです。

まとめ

お金を稼ぐための第一歩は、成長する環境に身を置くことです。誰から何を学ぶかを明確にすることで、理想のゴールに近づけます。「思い切ってリスクを取る」「数字がすべて」「 ビジネスは”紙”を信じる」「簡単にオンリーワンになる」「嫌な仕事を大好きになる」の5つの戦略を実践することで、成功が近づきます。

ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大の5冊目のiPhoneアプリ習慣術がKindle Unlimitedで読み放題です!ぜひ、ご一読ください。

 

 

 

 

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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