BJ・フォッグの習慣超大全――スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法の書評


Mockup psd created by freepik – www.freepik.com

習慣超大全――スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法
著者: BJ・フォッグ
出版社:ダイヤモンド社

本書の要約

よい習慣を身につけたければ、意思力に頼るのをやめるべきです。小さな習慣(タイニー・ハビット)を積み重ねることで、私たちはやがて大きな目標に到達できます。タイニー・ハビットでは、たくさんの小さな成功を素早く積み重ねることを目指します。小さな成功体験をいくつも作ることで、飛躍的な成功が得られます。

タイニー・ハビットで目標を達成しよう!

小さいことは強力だ。 少なくとも、大きな変化を起こす手段としては。(BJ・フォッグ)

スタンフォード大学の行動科学者であり、行動デザイン研究所の創設者兼所長であるBJ・フォッグが、私たちに正しい習慣の身につけ方を教えてくれます。それはとてもシンプルな方法で、小さなアクションからスタートします。著者が見つけた「タイニー・ハビット」という習慣によって、私たちは自分の人生をよりよくできます。

よい習慣は気合や根性で身につくものではなく、継続できる仕組みをつくることがとても重要です。意思力に頼るのをやめ、小さな習慣を積み重ねることで、私たちはやがて大きな目標に到達できます。著者のアドバイスに従い、行動科学をベースに習慣を構築することで、結果を出せるようになります。

継続できない自分を責めるのをやめ、著者の次の3つのアドバイスに従い、悪い習慣をよい習慣に置き換えていきましょう。

■効果的な習慣をデザインして、行動を変えるために必要な3つのこと。
1.自分自身を裁くのをやめる。
2.目標を決め、「小さい行動」に分解する。
3.過ちを発見として受け入れ、前進するために役立てる。

長期的な変化を望むなら、小さいことから始めるのが最善だ。

タイニー・ハービットは、30秒もあればできる小さな習慣です。時間がない人でも、これなら簡単に取り組めます。小さいことなら、先延ばしせずに、今すぐ始められます。また、この程度の小さな習慣なら、リスクもありませんから、失敗を気にせずにすみます。シンプルなことの方が、行動を変える力があるのです。

行動デザインによって、理想の自分を実現しよう!

いちばん簡単な習慣を選ぶこと。 「できそうだ」といちばん強く思える習慣を選ぶこと。 大がかりだと感じない習慣を選ぶこと。

小さな習慣で重要なことは、自分ができそうだと思ったものを選ぶことです。小さなことでもそれを達成できたら、自分を褒めるようにしましょう。

小さな成功を「祝福」することで、次のアクションにつながります。  うまくいったという感覚が新たな習慣を取り入れる原動力となり、継続への意欲をかきたててくれるのです。

タイニー・ハービットは以下の3つの要素で構成されます。
❶アンカー
すでに習慣となっている日課(歯磨きなど)や、何かが起きたとき(電話がかかってきたときなど)。この「錨」によって、「小さい行動」をすることを思い出します。

❷小さい行動
身につけたいと思う新しい習慣を簡単にした行動。たった1本の歯をフロスする、腕立て伏せを2回だけ行うなどの「小さい行動」を意識します。「アンカー」の直後に、この小さい行動を実践します。

❸祝福 
ポジティブな感情を生み出す行動。アクションを起こせたら、「よくできた!」と自分を褒めます。

成功が成功を呼ぶ——これはよく言われていることであり、私の研究でも裏づけられている。だが、意外な事実もある。どうやら成功の「規模」はあまり重要ではないようなのだ。 たとえ小さい習慣でも成功したと感じると、自信が急にふくらみ、その習慣をふたたび実践し、関連する行動を取ることへのモチベーションが高まる。 私はこのような成功を「推進力」と呼んでいる。意外にも、これを生み出すのは成功の「頻度」であって「規模」ではない。

タイニー・ハビットでは、たくさんの小さな成功を素早く積み重ねることを目指します。小さな成功体験をいくつも作ることで、飛躍的な成功が得られます。

習慣化を確実にしたければ、行動デザインの7つのステップを取り入れます。
ステップ1:「願望」を明確にします。やりたいことを書き出します。
ステップ2:「行動の選択肢」を挙げます。
ステップ3:「自分に合った行動」を選びます。
ステップ4:アクションを小さく切り刻み、最小限の単位でスタートします。
ステップ5:そのアクションのための、「効果的なきっかけ」を見つけます。
ステップ6:成功を「祝福」します。自分を褒めることで、モチベーションを高めます。
ステップ7:トラブルシューティング、反復、拡大

悪い習慣をやめたければ、そのきっかけにフーカスします。きっかけに働きかけるだけで、習慣をやめられることがあります。「きっかけを取り除く」「きっかけを避ける」「きっかけを無視する」のいずれかで、嫌な習慣を止められます。

私はアルコールをやめるときにこの方法を使いました。
■きっかけを取り除く→家中のアルコールを捨てる
■きっかけを避ける→飲み友達に近寄るのをやめる
■きっかけとなるようなメディアを避ける→アルコールのCMを避けるために、TVを見ない
アルコールのきっかけを避け、ビールを飲みたくなったら、炭酸水で代用することで、私はアルコールをやめることに成功します。毎晩、眠る前に飲まなかった自分を祝福することで、断酒を成功できました。

望ましくない習慣を取り除いたとき、そのスペースには、情熱を傾けるプロジェクトや、仕事の生産性の向上、かつてない深い絆、新たなアイデンティティといったものが生まれてくるかもしれない。 その中には、あなたが自ら選択するものもあれば、まわりからもたらされるものもあるだろう。

アルコールから解放されたことで、私は学ぶ時間を手に入れました。読書を楽しみ、書くことを習慣化することで、私の人生は劇的に変わりました。アウトプットを続けるうちに、出版や連載のオファーを受け、社外取締役として独立することもできました。タイニー・ハービットから小さな変化を起こすことで、理想の自分を実現できるようになります。

ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大の5冊目のiPhoneアプリ習慣術がKindle Unlimitedで読み放題です!ぜひ、ご一読ください。

 

 

 

 

 

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
徳本昌大 Amazonページ >
 

徳本昌大をフォローする
習慣化書評生産性向上アイデアクリエイティビティライフハック
スポンサーリンク
徳本昌大をフォローする
Loading Facebook Comments ...

コメント

タイトルとURLをコピーしました