犬塚壮志氏の理系読書 読書効率を最大化する超合理化サイクルの書評


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理系読書 読書効率を最大化する超合理化サイクル
著者:犬塚壮志
出版社:ダイヤモンド社

本書の要約

理系読書とは、「問題発見力」と「仮説思考力」により、読むべき場所をあらかじめ決め、自分の課題を解決する読書法です。理系読書により、短時間で本を読み、 ROIを最大化することができます。「読む」「やってみる」「確かめる」の3つのサイクルを回すことで、結果を出せるようになります。

理系読書とは何か?

読書は自分の問題解決のためにするもの。1冊丸ごと読むことが目的ではない。全部読むよりも、本の内容をいかに実践するかが大事。(犬塚壮志)

著書の犬塚氏はどんな本でも15分で読み、そこから学びを得ることを目指しています。本をはじめから終わりまでしっかり読む人が多いと思いますが、著書はそれは時間の無駄だと考え、理系ならではの読書法を生み出します。1冊丸ごと読むよりも本の内容が身につく高い効果を得る方法である「理系読書」を体系化し、結果を出せるようになったのです。

この理系読書により、著者は浮いた時間でさらなるインプットとアウトプットを行い、東大入試よりも難しいといわれる駿台予備学校の採用試験に一発合格しました。9割読まない読書を継続することで、知識の幅を広げ、様々なビジネスで結果を出しています。

理系は、問題を発見し、仮説を立てて検証実験するという学習サイクルを習得しています。犬塚氏は読書にもこれを応用し、「超合理化サイクル」で読書効率を最大化していくことを実践したのです。「問題発見力」と「仮説思考力」により、読むべき場所を決め、自分の課題を解決することで、短時間で本を読み、 ROIを最大化しました。

大量の本を15分で読み、自分の知識と体験と組み合わせることで、新たなアイデアが浮かびます。言い換えれば、知的パフォーマンスを上げたければ、短時間に大量に本を読み、必要な箇所だけピックアップすればよいのです。実はある上場企業の経営者(バリバリの理系)が著者と全く同じ読書法を実践していました。私は10年以上前にこの手法を学び、課題が明確な場合には理系読書を実践しています。

ただ、私には好きなビジネス書の著者がたくさんいますから、当然、精読もします。精読と理系読書を掛け合わせることが、徳本流の読書法かもしれません。著者の言葉や関連書との偶然の出会いを楽しみながら、私は読書の幅を広げています。

本に書かれていることを実践することで、自分を変えることができます。読書の愉しみとは、自分を変えることだと犬塚氏は言いますが、私も行動する読書で自分を変えてきたので、この考え方に共感を覚えます。(尚、犬塚氏も哲学書や古典の岩波文庫では、ゆったりとした読書を愉しんでいるとのことです。)

本を読む前の努力が結果を左右する?

適切な問題解決した後の理想像を設定するこどができていれば、読むべき本・読むぺぎ箇所を正しく選択できます。その結果、最適なステップを踏むことができ、最終目標に最短でたどり着くことが可能になるのです。

理系読書では、読書の効果を最大限に高めることにフォーカスします。本を的確に選び、そこから知識を習得し、実践することが大切です。以下の3つの要素を徹底することで結果を出せるようになります。
1、問題意識の明確化
2、問題解決した後の理想像の設定
3、本から抽出した情報の活用

理想の未来の自分から逆算し、読書にも「バックワードデザイン(逆向き設計)」を取り入れるのです。理想像の設定ができれば、選ぶべき本、選ぶべき箇所が明確になります。周囲の人を幸せにし、課題を解決にすることが、ビジネスパーソンには求められていますから、クライアントから評価されることを念頭に本を選ぶとよいと思います。

実はこのブログは自分の課題を解決するだけでなく、私が社外取締役やアドバイザリーとしている企業の経営者のためにも書いています。ミーティングの際に感じたクライアントの悩みを解決するために、本を選び、課題解決のためのアイデアやヒントを日々、このブログにまとめています。インプットとアウトプットを最大化することで、経営者や自分の課題を解決できるようになったのです。アウトプットすることで、新たな出会いもデザインでき、ここからビジネスが生まれることもあります。

著者は本を「読む」「やってみる」「確かめる」の3つのサイクルで回すとよいと言います。本の内容を全て、実践するためには、相当量の時間がかかります。このため一冊から得られる情報は一つに絞った方がよいと言います。本に書かれている9割は捨て、自分に必要な大切な情報に絞り込むのです。

著者のノウハウが詰め込まれた本を読んで、丸ごと1冊分実行しようとするのは、起こそうとする変化としては大きすぎます。実際に変化が起こるまでに時間がかかりますし、途中で挫折する可能性もあるでしょう。それよりも、数ページだけ読んで「小さく」「徐々に」実行したほうが、確実に変化を起こすことができます。

本に書いてある内容を実行するときにも、抽出する情報を絞り、小さな一歩から始めることが重要です。まず、著者の一つのアドバイスを実践し、それを習慣化しましょう。

本から抽出した情報を自分ならではの法則やルールにアレンジし、実践することで、自分なりのノウハウが出来上がります。私は日々やりたいことをこのブログにまとめ、それを実践することで、自分を変化させてきました。結果を出す読書とは自分を変える情報に出会い、それを実践することなのです。理想の自分から逆算し、良書に巡り合いましょう!

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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