伊藤豊氏のShapers 新産業をつくる思考法の書評


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Shapers 新産業をつくる思考法
著者:伊藤豊
出版社:クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

本書の要約

これからの時代に必要なのは、「Shapers」として生きることだと著者は言います。Shapersとは創造性を発揮して新しい価値を形づくろうとする人のことを指します。大企業に入れば、自分のキャリアは安泰と考えるのではなく、Shapersを目指し、自分の価値を高めるようにしましょう。

新しいキャリアのあり方である「Shapers」とは何か?

自分の周りの世界を少しでも良くするために、今からできることを始められるはずです。一人ひとりが新しい何かを形づくる動きをしていけば、社会は地盤沈下することなく、常に時代の要求に応じて革新され続けていくでしょう。それは、何かを形づくろうとする本人にとっても、主体性を発揮して自分の人生をつくり出しながら生きている感覚を持てるという意味で、人生を豊かにすると思います。(伊藤豊)

世界経済フォーラムには「Global Shapers」コミュニティがあります。政治、科学、経済などさまざまな分野で活躍している世界中の32歳以下の若者がこのコミュニティに参加し、世の中を変革しようとしています。

Shapersとは創造性を発揮して新しい価値を形づくろうとする人のことを指します。変化の激しい時代には、様々な価値を生み出し、社会課題を解決するスキルが求められます。イノベーションはベンチャー・スタートアップの専売特許だけではなく、今後は一人一人が社会課題を解決できるように考え、行動すべきです。自分にはできないというマインドセットを捨て、主体的に考え、行動するようにしましょう。

スローガン株式会社代表取締役社長の伊藤豊氏は、創造性を発揮し、価値を提供するために、小さな一歩を踏み出すべきだと述べています。一人でも多くの人が、Shapersとして新しい価値を創造する人生を送ることで、より良い社会を実現できるようになります。

キャリアプランを考える際に、大企業に就職すれば、安心という考えは古いものになっています。DXや業務改善の知識や経験が欠かせなくなっており、それを得られる環境で働いた方がよいという考える若者が増えています。

若者が最初からスタートアップやベンチャー企業に飛び込むことで、ベンチャーネイティブな人材の総量が増えます。そうした若者たちはいずれ、旧態依然とした大企業におけるDX(デジタル・トランスフォーメーション)などの変革の担い手として期待されるようになり、さらにはこの循環が社会全体にも影響を与えていく、と私は考えています。

大企業に入っていれば安泰という考えをやめ、自分の知識や体験を高める環境に身をおきましょう。自分の価値を最大化できる場所はどこかを真剣に考え、ライフピボットすべきです。ベンチャーやスタートアップでDXを体験し、自らの価値を高めるようにしましょう。

DX時代のキャリアの作り方

アナログなコミュニケーションを軽視しないようにしながらも、DX領域で経験を積みながら成長していけば、市場価値の高い人材になれるというわけです。

DXが当たり前になる時代には、私たちはどのようにキャリアを高めていけばよいのでしょうか?デジタルを用いて経営や事業を変革することがDXですから、そのための知識を得ることと、それを使い倒すことがポイントになります。DXの経験と業務改善の経験を積んでいくことが、多くのビジネスパーソンに求められています。

DXが使われていない環境に身をおくことは、変革の時代にはリスクになります。テクノロジーが日々進化する中で、変化し続ける環境にいることで、DXに適応できるようになります。環境変化が激しいなかで、生き残りたければ、自分も変わらざるを得ないのです。

変化を継続するには、相当量のエネルギーが必要です。変化し続ける意思があるような仲間が多くいる会社にいる方がメリットがあります。DXを推進する意思がない会社にいると、自分のチャンスを潰してしまいます。

DX時代において重要なのは、個人が力をつけて、エンプロイアビリティ(雇用される能力)を高めていく生き方です。エンプロイアビリティを高めるためには、「好きで得意なこと」を見つけ、それを磨き続ける必要があります。何が得意なのかがわからない場合には、様々なことにチャレンジし、自分が得意なことを発見するようにしましょう。

サンブリッジ代表の梶川拓也氏は自分の得意分野を見つけ、それを伸ばしていくことが重要だと言います。

生物の進化の歴史を見れば、生存に適したこと(=自分が得意なこと)を伸ばしていった生物が生き残って進化し、自分が不得意なことを選択した生物が死滅したわけです。職業選択もまったく同じで、自分は何でもできると思うのは間違っていて、自分の得意と不得意をしっかり見極めて選択する必要があるのです。(梶川拓也)

DX時代に結果を出すためには、自ら価値を生み出す力を身に付ける必要があります。自分の得意分野を伸ばし、価値を高めることで、人から信頼してもらえるようになります。変化の時代には、DXの知識や経験だけでなく、発信力やコミュニケーション能力も欠かせなくなっています。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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