勝間和代氏の健康もマネーも人生100年シフト! 勝間式ロジカル不老長寿の書評


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健康もマネーも人生100年シフト! 勝間式ロジカル不老長寿
著者:勝間和代
出版社:宝島社

本書の要約

①身体的リスクを最小限に抑え、はっきりとした頭と健康な身体で過ごす自由を持つこと②金銭的リスクを抑え、一生の間、フロー収入の範囲で暮らせる自由を持つこと③社会的リスクを抑え、家族や友達、そして社会と円満な関係を保ち、孤独にならないことで、人生100年時代をエンジョイできるようになります。

人生100年時代の3つの幸せの条件

「身体的リスク」「金銭的リスク」「社会的リスク」といった3つのリスクをしっかりと管理する必要があるのです。いわば、人生100年時代の幸せの条件は、この3つなのです。(勝間和代)

人生100年時代、自分らしく健康で生きるためには、国を頼るわけにはいきません。長生きの老人が増えれば増えるほど、国家はこの層に冷たくなるはずです。自分の人生後半戦を幸せにするためには、未来のリスクをコントロールする必要があるのです。

勝間和代氏は「身体的リスク」「金銭的リスク」「社会的リスク」の3つのリスクをあげています。
1、身体的リスクを最小限に抑え、はっきりとした頭と健康な身体で過ごす自由を持つこと
→老化スピードをうまくコントロールしながら、頭だけは柔軟に保ち、身体的な衰えを経験と知恵でカバーしながら歳を重ねるようにする。

2、金銭的リスクを抑え、一生の間、フロー収入の範囲で暮らせる自由を持つこと
→自分の稼ぐ能力が年を経るごとに衰えないどころか、だんだんと経験を積んでいき、逆に上がっていくのであれば、長生きをすることのリスクは少なく、むしろリターンの多い、好ましい状況だと言えます。

3、社会的リスクを抑え、家族や友達、そして社会と円満な関係を保ち、孤独にならないこと
→高齢者であっても社会に貢献し、対価として金銭を得るには、それなりの魅力を保っていないといけない。

60代、70代になってから、老後のことを考えても遅いと勝間氏は言います。人生100年時代のプランニングは長期的な視点が必要で、未来のリスクを洗い出し、自分ができていないことを実践する必要があります。

やはり、人からお金をもらうというのは、大変なことなのです。そのためには、自分の生まれ持った才能を生かして、日々研鑽を積み、市場のニーズを満たしていかなければいけません。そして、いったん労働市場から身を引いてしまえば、厳しい競争の世界から離れてしまつわけですから、どんどんと世間からズレていきます。

老後もフロー収入を得られるようにすることで、人生の選択肢も増えます。定年後も心配するのではなく、定年を先延ばしにすることで、お金を稼ぐだけでなく、社会とのつながりもなくさずにすみます。50歳の時に私はサラリーマンをやめ、独立しましたが、あの時の自分の選択によって、自分の可能性広げることができました。年金を受けとならない覚悟を決めるという著者のアドバイスを実践したいと思います。

お酒は本当に人生に必要なものなのか?

最近は飲酒の弊害についても注目されています。これまで、適度な飲酒は健康によい、と言われていました。しかし、そのエビデンスも最新の研究では、覆されつつあります。

心臓疾患だけではなく、がんや結核などのリスクについて考えてみると飲酒はゼロにするのがよいと勝間氏は考えるようになったそうです。著者は飲酒のリスクを3つあげ、 飲まない方がよいという結論に達しました。

1、適量が健康によいというのは心臓疾患に対してのみ。他のリスクについては決してそうではない。
2、飲酒は適量でやめることがなかなかできない。結局飲み始めれば、徐々にアルコールの快楽が脳を支配 し、摂取量が増えていく可能性が高い。つまり、依存性が高い。
3、アルコールに費やすお金と時間の費用がもったいない。その分のお金と時間を別のことに費やせば、より有意義なことが人生で達成できる。

お酒をいっさい飲まないようにしても、社交上、困ったことはまったくないと著者は言います。私も14年前にお酒をやめましたが、問題なく仲間や取引先との食事を楽しんでいます。最近では若い人で飲まない人も増えていますから、ノンアルでの食事会が当たり前になっています。

医学雑誌『ランセット』に掲載された2018年8月の論文で、「基本的に飲酒量はゼロがいい」という調査結果が明らかになりました、990年から30年近くにわたって、195の国と地域におけるアルコール消費量と、アルコールに起因する死亡の相関関係について分析しましたが、アルコールはまったく飲まないことが健康に最もよいと結論づけています。心筋梗塞などの虚血性心疾患については、少量の飲酒で発症リスクを下げることができると言いますが、全体的な飲酒量が増えると、がんや結核など他の疾患のリスクが高まるため、心疾患などの予防効果は相殺されてしまうということです。

私は44歳の時に飲酒という悪い習慣をやめ、朝型の生活をスタートしました。自分の習慣を見直したおかけで、時間の過ごし方が全く変わりました。浮いた時間とお金を読書と勉強会に費やすことで、自分の価値を高めることが出来ました。

毎朝、書評ブログを書く中で、本書に引用されている数々の翻訳書を読み、それを実践してきたおかげで、50代後半の今の方が、30代、40代の頃よりもはるかに健康になっています。体重は20Kg以上落ち、肝機能や中性脂肪の数字も改善しました。人とのつながりの重要性にも気づき、若い人とのネットワークも強化できました。

著者は「健康な身体」「時間リッチ、キャッシュリッチ」「心の若さ」が重要だと述べていますが、私もこの3つを自分の人生後半戦で実践しています。本書は数多くの翻訳書のエッセンスや著者の体験が紹介されています。忙しいビジネスパーソンは本書を読むことで、短時間で良質な様々な知識を得られるはずです。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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