最近は、ソーシャルメディアの会合でマーケティング担当者の話題になることが多いザッポス。先月主催した私の読書会でもザッポスの書籍がピックアップされていました。私も大好きなので、ザッポスの関係者でもないのに、いつの間にか話題にしています。zappos は本当に理想の会社で、昨年来日本でも相当有名になりました。しかし、知らない方もいらっしゃるでしょうから、簡単にご説明します。zappos はオンライン販売のネットの靴屋さんです。なんだネットの靴屋かと思われるかもしれませんが、今ではあのアマゾングループの一員です(なんとあのアマゾンが買収したのです!)。実は、靴というのは実は千差万別でメーカーによってはサイズも少しづつ違ったり、デザインは多岐にわたり、在庫を持つのが大変です。欲しい靴を見つけるのは至難のワザです。そこに目を付けたのがザッポスです。オンラインであれば、いくらでも靴の在庫が持てる!これは可能性があるということで起業したのです。自分の好きな靴が、自宅で見つけられて、しかも返品可能というコンセプトは確かに面白いですが、ネット靴店は当たり前すぎますよね。アマゾンもそれだけでは、買収しなかったでしょう。あのジェフ ベゾスが買収した理由は、事業コンセプトやITのシステムなどではなく、全く別の理由です。
何がそんなに顧客やアマゾンに受けたのでしょう??
何だと思います??
実はそれが、「顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか」と「ザッポスの奇跡(改訂版)~アマゾンが屈した史上最強の新経営戦略~」に書かれています。前者はCEOトニー シェイの自伝的要素が強く、後者がザッポス社内で著者の石塚しのぶさんがインタビューしてまとめたものです。
実はこのザッポスがすごいところは「生活者中心」のマーケティングをしていることです。
なんと顧客リピート率が75%!通販の数字ではあり得ません。これは驚きです。
ザッポスは顧客も大事にしているのですが、顧客を大事にできる社員も大事にしています。
「ザッポスの奇跡」にはザッポスの楽しそうな職場の描写があります。私はiPadで読んでいるのですが、そこにはザッポスの楽しそうな写真が何枚か掲載されています。
顧客という生活者、そして、社員という生活者。両者とも当たり前ですが生活者です。生活者が嬉しいことをすれば、必ずその生活者は、感謝してその企業の応援団になります。この手法がソーシャルメディア時代の「Give」の精神に、正にフィットしているから、マーケティング担当者が話題にしているのでしょう。
よく、トニー シェイがセミナーで使う、ザッポスにピザを注文する事例などは、本当にすごいなと思います。
また、このザッポスの企業文化を知れば知るほど、マネージャーとしては考えさせられます。最近は時間ができると「ザッポス伝説」と「ザッポスの奇跡」のiPad版を電車の中で読んでいます。
特にザッポスの10のコアバリューは企業経営や組織運営には間違いなく、参考になります。
以下タイトルのみを紹介します。(2冊とも面白いので、未読の方はぜひどうぞ!読んだ方も、再読しましょう)
■サービスを通じて,WOW(驚嘆)を届けよ。
■変化を受け入れ,その原動力となれ。
■楽しさと,ちょっと変わったことをクリエイトせよ。
■間違いを恐れず,創造的で,オープン・マインドであれ。
■成長と学びを追求せよ。
■コミュニケーションを通じて,オープンで正直な人間関係を構築せよ。
■チーム・家族精神を育てよ。
■限りあるところから,より大きな成果を生み出せ。
■情熱と強い意思を持て。
■謙虚であれ。(ザッポスの奇跡より)
ぜひ、トニーシェイのwowな経営手法を勉強してみるといいかもしれません。これからはwowですよ!wow!
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