「自分メディア」はこう作る!(ちきりん著)の書評 #習慣化

ちきりん氏の「自分メディア」はこう作る! 大人気ブログの超戦略的運営記
とても面白かったので、今日はこちらを紹介します。
無人島に書籍を持って行くよりも、書くことが好きなのでノートを持参したいというちきりん氏。
驚くことに彼女は小学校5年生のときに二十歳の原点(高野悦子著)に
影響を受けて日記を書き始めたというのです。
私も中学の時に高野悦子氏の文章にインスパイアされて文章を書き始めたので
この共通点のおかげで、ちきりん氏との距離が一気に縮まったのです。
そのためにいつも以上に内容に共感でき、面白く本書を読めました。(笑)

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ちきりんの日記はわかりやすいブログと評価されています。
わかりやすく書くことは、実はとても難しいことなのですが
ちきりん氏はブログを書く際に、まず、伝えたいメッセージを決めています。
そして、わかりやすく伝える論理構成をしっかりと考え
客観情報で肉付けをしているから、ちきりん氏のブログは読みやすいのです。
そのために彼女は次の4ステップを意識しているのです。

1.伝えたいメッセージが決まる(浮かぶ) 2.そのメッセージを伝えるための論理構成を決める(考える) 3.文章に必要な材料(情報)を集める 4.文章を書く

わかりやすく文章を書くためには、2番目の論理構成が重要です。
ここが混乱すると当然ですが、メッセージは伝わりません。
メッセージを伝えるためには、論理構成を明確にすることと
わかりやすい文章を意識し、それに向かって努力することなのです。

このことからわかるのは、2番目に挙げた「メッセージを伝えるための論理構成を決める(考える)」部分の重要性です。私の文章はここがしっかりしているので、わかりやすく感じられるのでしょう。だからこのプロセスだけは、頭を使う必要があるのです。さらにもうひとつ気にしているのは、なめらかに発音(発声)できる文章を書くことです。書籍もプログも、最後には必ず音読し、スラスラ読めるよう「てにをは」や語彙を整えます。中身がわかっている自分がスムーズに音読できなければ、中身を知らない読者にとっては極めて読みでい(つっかかりの多い)文章だからです。また、自分で音読し、その音を耳から脳に伝えた時に、楽しくなれるような文章ワクワクできたり、クスッと笑えたりする、そういう文章が、読み手にとっても楽しい文章だろうと思っているので、最近は特に音読感の良い文章を心がけています。

また、彼女の素晴らしいところは、よりよい文章を書こうという「しつこさ」です。
ちきりん氏は誰が読んでも伝わるように、音読を繰り返し
スラスラ読めるようになるまで、推敲を重ねるそうです。
私の文章は固めなので、彼女のこのしつこい姿勢を見習いたいと思いました。

このような自分の立ち位置と、その時に流行っているソーシャルネットワーキングサービスとのマッチングは、計画して実現できるものではありません。時の運といった要素が非常に大きいのです。なので今から他の人が、「ちきりんが”はてな”で人気化したから、自分も”はてな”で書こう」と思っても、もはや同じことは起こらないでしょう。今ならむしろネットニュースのキュレーションアプリに選んでもらえるような文章を書くことが重要だろうし、来年には、今はまだ存在しないロコミサービスが力を持っているかもしれません。結局のところコンテンツ製作者にできることは、そんなものに振り回されることなく、自分の書きたいことを書き続ける、ということしかないのです。

ちきりん氏は「はてぶ」でブレークしますが、これは誰もが真似できるものではありません。
ソーシャルメディアの流行にうまく乗れれば、人はブレークできるかもしれませんが
ソーシャルメディアのトレンドは、絶えず変わります。
そんな運に頼るよりも、自分の書きたいことを書き続けるほうが
確実に結果を残せるとちきりん氏は言います。
正に、継続こそが、ブログの王道なのです。

また、読者ターゲットが拡大していく中で、ちきりん氏は新たなブログの方針を決めます。
新しい読者が混乱するプライベートな韓流などの情報はパーソナルブログに切り離していくなど
自分のパーソナルブランディングを明確にし、より読んでもらえる仕掛けを作っていくのです。
想定される読者のために、伝える仕組みを作り上げていくなどの
ちきりんの日記」の運営方針はとても勉強になりました。
変化しなければ、新しい価値が生み出せないのは、ブログも一緒ですね。
ブログでの情報発信も「何を」と「誰に」を意識する=マーケティングセンスが大事なことを
この「自分メディア」はこう作る! 大人気ブログの超戦略的運営記でも学べました。

今日もお読みいただき、ありがとうございした。

  

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
徳本昌大 Amazonページ >
 

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