レジリエンス・マッスルを鍛えて、ストレスをなくす方法。なぜ、一流の人はハードワークでも心が疲れないのか? (久世浩司著)の書評

レジリエンス」という言葉を聞く機会が、最近増えました。
レジリエンス(resilience)」とは、「精神的回復力」などとも
訳される心理学用語なのですが、詳細をもう少し調べてみました。
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なぜ、一流の人はハードワークでも心が疲れないのか? 久世浩司著)の中で
レジリエンス」がわかりやすく説明されいましたので、以下簡単に引用します。
まずは、全米心理学会の定義から。

レジリエンスとは、逆境や困難、強いストレスに直面したときに、適応する精神力と心理的プロセスである。

レジリエンスとは、逆境やストレスに対応できる力で
このレジリエンスを持っている人には 3つの共通点があると久世氏は言います。
それは、回復力、緩衝力、適応力で、これを鍛えることで
ストレスを低減でき、結果未来を明るくできるのです。

■回復力
逆境や困難に直面しても、心が折れて立ち直れなくなるのではなく、すぐに元の状態に戻ることができる、竹のようなしなやかさをもった心の状態。
■緩衝力
ストレスや予想外のショックなどの外的な圧力に対しても耐性がある、テニスボールのような弾力性のある精神、いわゆる打たれ強さを示します。
■適応力
予期せぬ変化や危機に動揺して抵抗するのではなく、新たな現実を受け入れて合理的に対応する力です。道路の亀裂から芽を出して生存し、花を咲かせて繁栄するタンポポが 「変化適応力」のひとつのメタファーとなります。

私たちはストレスに囲まれてビジネスを行っていますが
適度なストレスは自分を成長させてくれる栄養剤なのです。
ストレスから逃げずに、上手にそれを受け入れ、適応することで
心の筋肉「レジリエンス・マッスル」を鍛えられるのです。

そして、「レジリエンス・マッスル」を鍛えるためには
7つの技術と3つの習慣術を習得すればよいと久世氏は本書で教えてくれます。
これは両方とも取り入れたいスキルなので、ぜひ覚えておきましょう。

7つの技術
■ネガティブ感情の悪循環から脱出する
■役に立たない「思い込み」を手なずける
■「やればできる」と信じる
■「自己効力感」を身につける
■自分の「強み」を活かす 心の支えとなる
■「サポーター」をつくる
■「感謝」のポジティブ感情を高める

3つの習慣
■ネガティブ連鎖をその日のうちに断ち切る習慣
■ストレス体験のたびにレジリエンス ・マッスルを鍛える習慣
■ときおり立ち止まり 、振り返りの時間をもつ習慣

ポイントは、その日のうちに断ち切る習慣だと思います。
たとえ、ネガティブな感情を持ったとしても
それをすぐに立ち切れれば、心は重くなりません。
翌日にストレスを引きずると、朝が辛くなり、よいスタートが切れなくなます。
これで多くの人は、マイナスのスパイラルに落ち込んでしまうのです。
ぜひとも、その日のうちに嫌な気持ちとはサヨナラしたいものです。

本書で久世氏は、「ライティング・セラピー」というメッソドを紹介しています。
書くことでストレスを減らせるという考え方には、とても共感します。

頭の中で生まれたネガティブな思考や感情を文字にして外に出すことをしています。文章としては支離滅裂であったとしても気にすることなく、ただ書き続けます。腕が疲れても、書き続けます。「ま、いいか」と気にならなくなるまで書く手を止めません。これは「ライティング・セラピー」という手法です。日記形式で書くこともよいでしょう。または、つづ自分が苛立っている人に向けて手紙形式で想いを綴るという方法も考えられます(もちろん、その手紙を相手に送ることはおすすめしません)。感情を内面に押し込めてフタをせずに、外に表出するライティング手法は、脳にもポジティブな効果があるようです。怒りや恐れといった「基本感情」は、原始脳と呼ばれる脳の中核部分で発生しますが、かなり衝動的なもので、コントロールがしにくいのです。ただ、書くという行為で理性や想像力を司る大脳新皮質が活発化し、感情を司る原始脳から脳の働く部位が変化します。ライティングを続けることで感情が鎮静化し、さらに感情を表出化することで、複雑で絡み合った感情を整理することも可能になります。自分に起きた出来事をより前向きに捉え直す「再解釈」の効果も得られます。

書くということは、自分の頭の中を整理する大事な行為です。
私は、日々ブログを更新していますが、自分が悩んでいることを
解決する書籍を見つけるたびに書評を書いています。
著者の解決策を自分の頭を整理しながら、文章化することで
そのメッソドにチャレンジしたくなります。

よいアイデアを書き出すことが、私の行動を促してくれるために
嫌な気持ちを引きずらなくなったのです。
嫌な出来事も解決できれば、よい体験をしたという風になり
自分の資産にできるのです。

ストレスを感じたら、解決策が書かれている本を読み
ブログに書き出し、すぐに行動することで
多くのことがうまくいくようになりました。
「ライティング・セラピー」=ブログを習慣化することで
私はいつの間にか自分の「レジリエンス・マッスル」
鍛えていたのかもしれません。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

   

photo credit: Rachel Brown – PopTech 2012 – Camden Maine USA via photopin (license)

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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