社長の仕事は、現役の社長からしか学べない。(小山昇)
株式会社武蔵野の小山昇社長は、自分の経営哲学を伝えるために
かばん持ち制度を活用し、自社と経営者のWin-Winを図っています。
かばん持ちとは、早朝の社長の出迎えから夜の懇親会まで
小山昇氏のあらゆる場面に同行・同席し、その仕事ぶりを肌身に感じ
経営者としての心構えを会得する3日間の制度です。
良いことも悪いこともすべてオープンで、隠し事は一切ない中で
成功者の小山氏のノウハウがすべて学べます。
このかばん持ちは、3日間で108万という高額な料金にも関わらず
70人・1年待ちの状態で、社長に大人気だというのです。
その小山昇氏のかばん持ちのプログラムをわずか1620円で学べるのが
1日36万円のかばん持ち――三流が一流に変わる40の心得なのです。
朝の通勤タクシーの中の管理職の報告会から夜の飲み会まで
すべての小山氏のスケジュールに同行し、実践的に学んでいきます。
以下のようなスケジュールを3日間こなすと
多くの経営者の意識が変わり、会社が成長すると言うのです。
06:00 小山氏自宅からタクシー移動(車内で社内報告会)
06:40 本社到着 会議開始 08:30 銀行訪問へ移動
12:00 お客様訪問先へ移動
18:00 実践経営塾
懇親会 22:00 自宅へ 終了
小山氏は経営は現場だと言い、本書でも現場の重要性を説いています。
タクシーの中でマネージャーに絶えず現場の報告をさせますが
中途半端な報告をする管理者は、すぐに降格さえられるほど現場を大事にしています。
経営にとって最も重要なことは 3点 ─ 現場 、環境整備 (朝一番の掃除 )、経営計画書だと口酸っぱく言ってきました。真実は「現場」にしかありません。
本書には、経営者に必要なこの三つのスキルを中心に
会社を成長させるための小山氏の心得が40個紹介されています。
その中から私が気になった心得を2つ紹介します。
心得07
「値下げ」は、企業努力 「値上げ」は、もっと立派な企業努力
三流は、どうすれば「値下げ」できるか考える
二流は、どうすれば「クレーム」がこないか考える
一流は、どうすれば「値上げ」できるか考える
できる社長は取引先に値上げを要求できます。
タイミングを図ったり、商品ラインアップを変えることで
取引先に値上げを飲ませるのです。
その際、社長が現場を知っていれば、取引先への提案力が増します。
取引先に社長が顔を出せば、相手も役員が対応してくれ
関係強化できるなど、経営者のための実践的なアイデアが満載です。
心得11 金利が高かろうと、使い道がなかろうと 「限界まで借金をして、 なかなか返さない」が正しい
三流は、「借金は悪」と考える
二流は、「時には借金は必要」と考え、「すぐに返す」
一流は、「とことん限界まで」借り、「なかなか返さない」
キャッシューフローこそが経営者が気にすべきことで
黒字倒産を回避すべきだと書いています。
「まさか」のに備えて、日頃から銀行と仲良くしておくべきなのです。
東日本大震災の際に、多くの企業が倒産したのも、キャッシュ不足が原因でした。
経営者は、PL以上にBSをチェックすべきなのです。
以下、小山氏の銀行との付き合い方を紹介します。
■経営幹部を同行し、銀行との話を彼らの口から社員にもしっかりと伝えること
■お金を銀行から最大限借り、キャッシュを社内においておく
■複数の銀行とつきあい、有利な条件を引き出す
■経営状態が悪くても、しっかりと説明し、銀行から理解を求める
■三ヶ月に一度は銀行を訪問し、支店長と会う など
小山氏の銀行との付き合い方が学べます。
本書では、かばん持ちで体感でできる5つのことが紹介されています。
「かばん持ち」で体感できる5つのこと
1.すき間時間の使い方、
2.情報の集め方
3.社員のほめ方、叱り方
4.お金の見方
5.健康の保ち方
小山氏の時間に対する執着はすごく、隙間時間を1分単位で管理しています。
もっとパフォーマンスを上げるために、この姿勢を見習いたいと思います。
今日もお読みいただき、ありがとうございました!
photo credit: Iñigo Urkullu in CAF Conpany via photopin (license)
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