私は数多くの企業を見てきましたが、うまくいっていない企業ほど、お客様そっちのけの商売をしたり、スタッフのことを大切にしないマネジメントを行ったりしています。まさに「マイナスのスパイラルに陥ってしまっていると言っても過言ではないでしょう。 (原邦雄)
PDFA習慣術の徳本昌大です。
若年人口の減少から、企業の人材不足が話題になっています。
経営者の方々と話していても、「どこかに良い人いない?」が流行り言葉になるほどで
優秀な人材は引く手数多で、新卒第2新卒の奪い合いが激しさを増しています。
「ほめ育」コンサルタントの原邦雄氏は、人手不足を補うアイデアを
今すぐできる! 今すぐ変わる! 「ほめ育」マネジメントで紹介しています。
今いるスタッフを大切にすること(ほめ育)で
企業は強くなれ、売り上げをアップできるというのです。
本書からキーワードを抜き出しながら、「ほめ育」を紹介していきたいと思います。
原氏は「ほめ育」を近江商人の三方よしの経営に似ているといいます。
「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方が
ほめ育の場合は、「お客さまよし、スタッフよし、自分よし」に置き換わります。
「ほめ育」マネジメント [ 原邦雄 ] |
まず、一つ目の「お客さまよし」ですが
「ほめ育」の基本は、お客様に喜ばれる行動をしたスタッフをほめることだからです。
「お客様に喜んでもらえれば必ず売上は伸びる」という当たり前の考え方に基づくもので
ほめる基準をお客様が喜ぶ行動に設定するのです。
ほめ育を導入することで、スタッフは積極的にお客様に喜ばれる行動をするようになります。
これでお客様がスタッフに共感を覚え、売り上げと利益がアップし始めます。
次に「スタッフよし」ですが、上司からダメ出しばかりされていた社員が
逆にほめられるようになると、自信が生まれ、言動や行動が変わります。
上司はほめるために、部下の長所を見つけ、それを伸ばす教育を行うことで
スタッフは仕事にやりがいを感じ、積極的に行動できるようになるのです。
最後に「自分よし」ですが、業績が上がり、利益も出るようになれば
当たり前ですが、自分の給与や待遇がよくなります。
会社内の業績が良くなれば、仕事の悩みも激減し
目の前のお客様に集中できるようになります。
「ほめ育」は、このように企業にとって効果がありますが
気をつけなければならないポイントがあります。
ほめるとほめ育は違うということを経営者がしっかり意識しなければなりません。
ほめる基準をつくらずに、社員をほめてばかりいると
社員が図に乗り、組織は簡単に崩壊してしまうのです。
「ほめ育」で成功する会社は、導入する目的とほめる基準を明確にしています。
目的というのは、経営理念の浸透と事業計画(売上目標など)の実現であり
ほめる基準というのは、これらの目的の実現につながる行動のことです。
経営理念のはっきりしない企業や事業計画のない企業は
「ほめ育」を導入してもあまり意味がないのです。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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