ありがたいことに、ほとんどの企業では、最悪の時代でもこうした悲劇よりも幸運な逸話の方が多いはずだ。それらは、イノベーションのひらめきや、とっぴな賭けや、チームワークやコラボレーション、勝利や挫折の歴史だーそれらすべてが会社の物語になる。その費用は?ゼロだ。こうした物語を正しく、また賢く語ることで、社員は誇りを持ち、ブランドはライバルから差別化され、顧客はあなたの会社とつながりを感じ、またあなた自身の今の仕事が会社の歴史と結びつき、いままでよりも目的と意味を持つようになる。(ナンシー・ルブリン)
「非営利組織」はアイデアを生み出さない限り、誰も話題にしない「ゼロ」の世界です。
NPOは少ない予算でなにもかも実現しなければならず
レバッレジをかけなければ、このゼロの世界から抜け出せません。
人材、お金、職場、取引先もないゼロの世界の住民は
アイデアと行動力を最大化し、仲間の力を結集するしか勝つ方法がないのです。
そんな悪条件でも業績を伸ばし、成功するNPOが数多く生まれています。
Twitterや Instagramなどのソーシャルメディアを活用したり
お客さん、影響力のある企業や有名人の力を借りることで成長しているのです。
ナンシー・ルブリンのゼロのちからを読むことで
私たちはお金や組織がない中で、勝利するNPOの戦い方を学べます。
本書のケーススタディは、ナンシーが成功したNPOをヒアリングしたり
自らの経験をもとにまとめているので、とても実践的な内容になっています。
ゼロのちから [ ナンシー・ルブリン ] |
多くの成功者たちは、自分たちの体験をストーリーにしています。
この創業時の物語から企業やNPOに対する共感が芽生えるのです。
ほとんどの会社は、ささいなきっかけから創業された。創業者やそのグループは、個人的な経験から生まれたビジョンを持っていた。ほとんどの創業物語は、偉大なアイデアと偉大な(わくわくする)リスクにまつわるストーリーだ。
Appleやマクドナルドの創業のきっかけを知ることで、私たちは企業に親近感を抱きます。
企業の生い立ちを知れば、グローバルな巨大企業が身近な存在に変わります。
私たちは創業者の人間味あふれるストーリーに共感することで
その企業のファンになり、彼らを応援したくなるのです。
多くの成功者が創業時の物語を語るのも、そこに成功する要因があるからなのです。
そして、これはNPO法人でもベンチャー起業家でも真似できます。
実際、成功した多くのベンチャー経営者もこの手法を活用しています。
企業の創業時の成功体験や失敗事例を積極的に記録するようにしましょう!
しっかりとログすることで、社員と物語を共有したり、教訓を残せます。
未来の社員やファンをつくるために、自分たちのヒストリーを記録するのです。
物語を基にした組織の記憶を社内に築こう。あらゆる会社には歴史がある。とんなに若い会社でも、それを記録することは大切だ。だれも歴史を書きとめておかなければ、それは失われてしまう。こんなことわざを聞いたことがあるだろう。「過去を忘れる人たちは、それをくり返すはめになる」そう、物語は成功だけでなく失敗も伝え、危険な戦略や戦術に警を与える。そして、企業のより俯瞰的なストーリー、つまり創業から現在までの長年の変遷と、今の姿がどこから来ているかを記録する。
このように創業時からの歴史を記録することで、組織を強くできます!
また、広告費をかけずに、ブランディングすることも可能になってきました。
ソーシャルメディアを使えば、世界中の人たちに短時間で物語を伝えられます。
お金がなくともファン経由で、口コミを拡散できます。
ソーシャルメディアのシェアのパワーを活用できれば、一気に認知が高まります。
また、メディアやセレブなど有名人の力を借りれば、ブランドに対する信頼感も得られます。
だれもがその顔や声を知っているセレブは物語を際立たせることができる。メッセージを多くの人に伝えられる。有名人、とりわけ生番組に出ている芸能人は、ほとんどの人より上手に物語を伝えることができる。
セレブを活用するフィーディング・アメリカの事例はとても参考になります。
アイデアを考え、徹底的に行動することで、仲間にパッションが伝わります。
ソーシャルメディア経由で、メディアやセレブもあなたのファンになってくれるのですから
自分たちのバリューやストーリーを遠慮せずに発信しましょう。
多くの人を巻き込むことで、私たちは短期間で成功できるのです。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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