私たちは、仕事中は具体的な課題に対処するために精神を働かせているので、仕事に集中していない夜の時間に知識が結合し、突破口が開けることが多くなる。人間の記憶はコンピューターに比べれば非効率で頼りないが、脳のそんな気まぐれなところが独創的な発想の源になっている。普段は意識によって隔離されている異質な原子が衝突したとき、頭をひねっても思いつかない結合が生まれる。(イアン・レズリー)
イアン・レズリーは子どもは40000回質問するの書評を続けます。
著者はアイデアの作り方には、多様な知識と経験が必要だと指摘しています。
異なる要素と要素を組み合わせることで、アイデアは生まれてくると
ジェームズ・W・ヤングもアイデアのつくり方で書いていますが
まさに豊富な知識と体験がなければ、 よいアイデアは生まれてこないのです。
アイデアを生み出すためには以下の5つのステップが必要だとヤングはいいます。
1. 資料集め
2. 諸君の心の中でこれらの資料に手を加えること
3. 孵化段階
4. アイデアの実際上の誕生 <ユーレカ!分かった!みつけた!>という段階
5. アイデアを具体化し、展開させる段階
そのために、私たちは知識を貪欲に吸収し、体験を増やすべきなのです。
あらゆる方面のどんな知識でもむさぼり食う、牛と同じで食べなければミルクは出ない。(ジェームズ・W・ヤング)
過去の知識や体験が脳の中で突然つながり、アイデアが生まれます。
それは、他のことを考えている時や脳が休んでいる時に起こります。
一旦アイデアについて考えるのをやめる孵化段階と言われるステップを踏むことで
素晴らしい考えが脳に浮かんでくるようになるのです。
散歩したり、シャワーを浴びている時にアイデアが浮かぶのも
こうした脳の特性があるからなのです。
子どもは40000回質問する [ イアン・レズリー ] |
まったく想定外の突破口へと通じるセレンディピティは人間に特有の現象だろう。少なくとも現時点では、無意識が想定外のパターンを構成し、重要な意味を秘めた関連性を見抜けるようにする、人間ならではの活動をデータベース技術によって再現することはできない。そう考えると、自分の脳で記憶することをやめてグーグルに頼れば頼るほど、無意識から派生する素晴らしい創造性を遠ざけてしまうことがわかる。
私たちの脳はスーパーコンピュータ以上の機能を持っているのですから
知識をもっともっと貪欲に吸収すべきです。
セレンディピティの力を使えるのは人間の特権なのですから
面白いアイデアを考えるために
過去の知識や体験の点と点をつなげていきましょう!
脳の中の要素と要素の関連性を見抜き、組み合わせることで
私たちは独創的なアイデアを生み出せます。
ですから、Googleの検索に頼るのはリスクがあるのです。
知識や体験を自分の脳で記憶することを忘れると
無意識から派生するクリエイティビティを失ってしまうのです。
この著者のメッセージが、私にはとても刺さりました。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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