逆説プランニングと習慣レバレッジで行動を変えよう!


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独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法
著者:読書猿
出版社:ダイヤモンド社

本書の要約

〇〇をやらないと言う「逆説プランニング」によって、天邪鬼であるヒトの行動を変えられます。失敗を少しだけポジティブに置き換え、行動を改善するのがこの技法の特徴です。新しい習慣を身につけたければ、既に確立している習慣を足がかりにする「習慣レバレッジ」が効果的です。

逆説プランニングとは何か?

読書計画勉強計画ぜんぶむだです。やれないからやれなくて自分はダメなやつだと思うだけだから計画するなら「勉強は1秒もやらない」「本は1文字も読まない」と書いておいて、その計画を破りましょう。そうすると「おれすげええ」「計画を破るオレかっけええ」とテンション上がって有益です。(ネオ高等遊民・@MNeeton)

読書猿氏の独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法書評を続けます。著者は逆説プランニングによって、やる気を出せるようになると言い、ネオ高等遊民のツイートを引用します。

人は計画を立てることで満足し、行動を起こさないことが多々あります。俗に言う計画倒れが、私たちの未来を暗くしています。しかし、この計画倒れの才能を善用すれば、結果を変えられるようになります。無理目の目標を設定し、それを細かく切り刻み、末尾に「〜しない」とつけてみるのです。

毎日1万字の文章を書きたいなら、まず目標を毎日1字書くと言うふうに最小化します。次に「やらない」ことを目標にし、自分を失敗させてしまうのです。この場合、文章を1字も書かないが目標になり、1文字でも書いた時点で、失敗したことになります。人間は天の邪鬼な生き物で、「やれ」と命じられるとやる気をなくし、「やるな」と禁じられるとかえってやりたくなるものです。

毎日30分の散歩が目標なら、1分も歩かないことを目標にし、少しでも歩くことで自分を失敗させてしまうのです。一歩歩いたと自覚したら、少しづつ前に足を踏み出し、目標に近づく努力を行います。

人間はそもそも逆説的な存在であり、逆説プランニングは悪質な冗談のように見えるが、人間のこの性質に寄り添うものである。(読書猿)

独学をする場合、自分には学習計画を守ることも立てることも不可能だと思えば、学びを得られません。 失敗をほんの少しだけポジティブにすり替えることで、この悪循環から抜けさえます。

逆説プランニングでは、失敗することを、計画や行動を回避することではなく、(わずかだが)実行することに結びつけるようにします。 計画が守れない→だから、ダメではなく、計画が守れない→少しだけやる→やれば少しはできるというわずかな変化を作り出すようにするのです。

取るに足らないわずかな変化に見えるかもしれませんが、悪循環はループを巡る度に、小さな変化を増幅させます。逆説プランニングでは、その自己増幅性を善用して、わずかな変化を少しずつ大きくすることを狙います。 失敗をネガティブなものから(わずかだが)ポジティブなものにすり替えることで、悪循環から抜け出せ、結果を変えられるようになります。逆説プランニングは効果がありそうなので、私も意識して使おうと思います。

習慣レバレッジとは何か?

足がかりとして選んだ習慣の直前や直後に、習慣化したい行動を行うようにする。新しく習慣化したい行動は、簡単ですぐに取り掛かれて、できるだけ短時間(最初は1分未満)で終わるものがよい。新しく習慣化した行動を足がかりとして、別の行動をくっつけて習慣化してもよい。これを繰り返して、新しい習慣を積み重ねていく。

人間は習慣の生き物だと言われていますが、この習慣の上にやりたい行動を加えることで、新たな習慣が手に入ります。朝、コーヒーを飲むと言う習慣に私はパソコンを開くと言う行動を追加し、短い日記を書き始めました。日記を習慣化し、自分ごと化した後に、今度はブログを書くことを追加しました。最初は短い文章を書くことを目標にしていましたが、今では毎朝、必ずブログをアップできるようになりました。短い習慣でも日々強化し、それをルーティンにすることで、誰にも断ち切れない強い鎖を作ることができます。

コーヒー→パソコンを開く→日記を書く→ブログを書くと言う習慣ループを作ることで、私の朝時間の生産性は高まりました。今ではこの一連のルーティンを行わないと気持ちが落ち着かないほどです。

我々が生き物である以上、生命維持のために最低限繰り返さなくてはならない行動が必ずある。それを挺子に使うのだ。

既に学習やその他の習慣を持つ人はそれらを挺子として用いればいいと著者は言います。習慣レバレッジは、既に確立している習慣を足がかりに新しい習慣を形成する技法です。この技法は私たちにより大きな恩恵をもたらします。

普通の人にも何かしらの必ず習慣が必ずあります。そのわずかな習慣資源を挺子にすることで、よい習慣を積み増せます。私もコーヒーと言う習慣に書くと言う行為を追加することで、朝の書評ブログを習慣化できました。元アルコール依存症の私が著者になれたり、書評家として活動できるようになったのもこの技法のおかげです。ぜひ、自分の習慣に新たな習慣を積み増してください。この習慣レバレッジがあなたの人生を劇的に変えてくれます。

 

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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