前刀禎明氏の学び続ける知性 ワンダーラーニングでいこうの書評

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学び続ける知性 ワンダーラーニングでいこう
著者:前刀禎明
出版社:日経BP

本書の要約

わくわくしながら学び続けるワンダーラーニングによって、人生を面白くできます。常識や過去の経験にとらわれのをやめ、自分の頭で考えるようにしましょう。何歳になっても学び続けることで、新たな課題が見つかるようになり、そこから思考・行動することで、自分らしい価値を提供できるようになります。

ワンダーラーニングが人生を面白くしてくれる!

自分の人生ここで頭打ちだと思ったら、生きていくのがつまらないじゃないですか。いつも成長を実感する。わくわく学んで、わくわくした人生を生きたい。そのために、ワンダーラーニングでいきましょう。(前刀禎明)

学校を卒業し、社会に出て、そこそこの経験を積むと人は学ぶことをやめてしまいます。過去の知識と体験があれば、ある程度の結果が出せるようになり、自分への投資を怠ってしまうのです。

しかし、時代は変化し、未来は不確実なものになり、今までの常識が通用しなくなっています。VUCAの時代には、〝学び続ける知性〟が、最も大切な資質になってきました。元アップル米国本社副社長の前刀禎明氏は、ワンダーラーニング(わくわくしながら学び続けること)によって、人生を面白くできると言います。

常識や過去の経験にとらわれず、自分でよく観察してよく考えることで、結果を出せるようになります。何歳になっても学び続けることで、新たな課題を見つけることができるようになり、顧客のペインを取り除けるようになります。今の自分に満足すると、自分への投資をやめてしまいます。自分の常識を疑い、世の中の変化に敏感になりましょう。

私は7年前の51歳の時に広告会社をやめ、社外取締役やアドバイザリーとして独立しましたが、私のクライアントの業種は多種多様です。ただ、クライアントの多くはベンチャー・スタートアップのため、20代の経営者も多く、若い世代から日々刺激を受けています。

最新のテクノロジーに触れ、新たなトレンドを体験することで、わくわくしながら多くのことを学んでいます。最新のテクノロジーやマーケティングなど新たなことを学ばなければ、彼らとの壁打ちができなくなります。ベンチャー・スタートアップ経営者との壁打ちが、私のワンダーラーニングになっています。

知識や体験をインプットし、わくわくな思考時間を持つことで、自分らしい価値を提供できます。その価値に引き寄せられて、多くの人があなたの周りに集まり、そこから新しいプロジェクトが生まれます。

創造的知性を養うための5つの力

きょうまでに積み上げた知識や経験、獲得した地位、慣れ親しんだ人間関係、仕事にいつの間にか存在する既定路線……そうしたものにどっぷり浸かっていると、自分を昨日までの自分より良くすることはできないし、新しいものを生み出すこともできません。

時にはキャリアのリセット&リスタートもいとわないようにしましょう。上下関係や働き方の常識を一旦捨てて、どうすればクリエイティブに働けるかを考えてみるのです。

学び続けるためには、以下の5つの力を養うことです。この5つの力を身につけることで、“創造的知性”が得られます。
■観察力 物事をよく見る
■質問力 自問自答する
■実験力 仮説を立てて試してみる
■相談力 人に相談したり、意見を交換する
■関連付ける力 得た知見を関連づけて考え、そこから選択する

ヒットを連発するピクサー・アニメーション・スタジオには、「Collective Creativity(集団の創造性)」を高めるための3つのルールがあります。
1、誰もが、誰とでも自由にコミュニケーションできること。
2、誰でも気兼ねなくアイデアを提供できること。
3、イノベーションの最新情報を常に把握すること。

すべての社員が他部門の社員と上司の承認を得ることなく自由に話せること、フラットな恐れのない組織から、イノベーションは起こります。別の視点や角度から意見が舞い込めば、非常識なアイデアが生まれます。また、現代のような変化の激しい時代には、テクノロジーの進化にも敏感になるべきです。世の中のトレンドを学び、未来から逆算することで、今、何をやるべきかがわかります。

知識や経験は蓄えても、過去に培ったそれらに満足しないこと。自分はもう十分に知ったと思わないことが大切です。あるいは、「既知」と「未知」の境界に常に立つべきとも言えます。年齢を重ねると、多くの仕事は、過去に培った知識や人脈を使ってこなせるようになるので、新しいものを求める気持ちが薄らいでいきます。「既知」の世界でお茶をにごす。これでは新しいアイデアが生み出せなくなるのも当然です。

わくわくな自分で居続けたいなら、自分にないものを持った人と付き合うようにすべきです。自ら学ぶ人が集まる環境に身をおくことで、未知なる知識や体験が得られます。

私は学び続けるために、以下のことを日々実践しています。
■若い経営者やマーケターと交流する
■女性経営者と交流をする
■技術者と交流する
■外国人と交流する
■著者や編集者と交流する
■大量読書とブログや連載でのアウトプット

自分の壁を打ち破り、日々新たな出会いをデザインすることで、ワンダーラーニングができるようになります。新たな知識や体験から刺激を受けることで、学び続けることが可能になるのです。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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