世界の巨大IT企業の創業者に共通するのは創造力。人と違うことが尊重される文化を伝えていきたい。(竹林暁)
未来を生き抜くスキルはこう育てる(パトリック・ニュウエル著)を読んでいて
自分の子供時代を思い出しました。
今、私の身の回りにあるビジネスには
40年前には存在していなかった職業が多いのです。
WEBデザイナーもiPhoneアプリクリエイターも
その頃の私にはイメージすらできませんでしたが
実際には、こういった新しい職業がどんどん増えています。
手塚治虫のアトムワールドがどんどん現実になっています。
そして、私たちの子供が就職する頃には
私がもはやイメージすらできない職業が生まれていそうで
彼らがそういった仕事をしている可能性が高いのです。
IT化の進展や国際化によって、今の子供たちには「21世紀型スキル」の習得が
不可欠になっていると著者(教育活動家)のパトリック・ニューエル氏は言います。
本書では21世紀型スキルを以下のように定義してます。
1、学ぶスキル、イノベーションを起こすスキル(4C)
■創造性とイノベーション(creativity)
■批判的思考と問題解決(critical thinking)
■コミュニケーション(communication)
■コラボレーション(collaboration)
2、情報、メディア、テクノロジーを習得するスキル
■情報処理能力
■メディア理解能力
■情報通信技術
3、人生、キャリア設計スキル
■柔軟力、適応力
■自主性、セルフディレクション
■社会性、異文化交流
■生産性、信用性
■リーダーシップ、責任能力
そして、その際キーになるスキルが、1番目の4つのCなのです。
21世紀の学びに照準を合わせている教育者は、しばしば<4つのC>(批判的思考、創造性、協働、コミュニケーション)に言及します。20世紀の教育現場がこの<4つのC>をなおざりにしたことがあったにしても、これらは歴史上、大きな役割を果たしてきました。 高いレベルで<4つのC>を実践している学校は、幸せで自信に満ち、熱心な学習者を育てています。積極的な活動、責任感、綿密さ、注意深さ、共感、活発に協働するプロジエクト。環境や学習の道具に配慮しつつ、年齢に関係なく、友だちとものをつくり、もめ事を穏やかに互いを尊重して解決し、感謝の念を示し、共感をもって心を込めて話し、受け入れられ、尊重され、そして刺激されている……そんな状況です。学校の中でも外でも、<4つのC>に重きを置くことで得るものはたくさんあります。
今の日本の教育に欠けているのは、「自ら学ぶ力」かもしれません。
私たち親は、この視点を持って、子供に接する必要があるのです。
学校が変われないのであれば、親力が重要になります。
積極的に動くこと、自分で考えること、共感できることなど
日本の詰め込み教育では学べないことを、私たち親が教えねばなりません。
親が子供たちにチャンスを与えたり、制限を設けないことで
子供たちの自主性が鍛えられます。
また、結果だけでなくプロセスを重視することも大事になってきます。
プロセスを見て、褒めてあげられるのは、親だけかもしれません。
日本の教育は、今までは先生からの一方的な授業で成り立っていました。
富国強兵型の受動的な授業ばかりでは、子供の自発性は育ちません。
失敗を恐れずにチャレンジする勇気を親が示してあげれば
子供は思いっきり動けるようになります。
人と違っても良いと教えることで、彼らは新しい世界が怖くなくなるのです。
最後に本書の要旨をまとめますが
未来を養うスキルを養うためには
■親子と子供、仲間同士のコミュニケーション
■親の子供への興味
■子供が夢中になっていることをやらせる
■ものづくりを体験させること などが重要になってきます。
その際、情熱(やる気)と道具(テクノロジーと情報リテラシー)も欠かせません。
親子のコミュニケーションを積極的に行って、子供の可能性を引き出すと同時に
英語やネット、デバイスの教育をすることが親の責務になったのです。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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