AI(人工知能)やロボットの出現で、
今日存在するほとんどの職業は30年以内に消えるでしょう。 そして、どういう職業がそれに取って代わるかもわかりません。 2050年に、人々が生活のためにどんな仕事をしているのか、 われわれには想像もつきません。寿命も予測できません。 大きく延びているかもしれないし、そうでないかもしれません。(ユヴァル・ノア・ハラリ)
過去の時代とは異なり、未来は予測できなくなっている!
未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすかの中にサピエンス全史で有名になったユヴァル・ノア・ハラリのインタビューが掲載されています。ITの進化、AIやロボティックスの出現で、私たちの未来は全く読めなくなくなったとハラリは述べています。今の制度を前提にした年金基金や保険はもはや設計が不可能で、意味をなさなくなっています。
人々は、「周囲で何が起きているか、自分は把握できていない」 と気づいています。イギリスでもアメリカでも、 一般の有権者たちは、自分たちはパワーを失いつつあり、自分たちの声が届かないことを理解しています。その結果が、 エリート層への猛烈な反発です。
民主主義が機能しなくなる中で、世界を支配するルールは民衆にコントロールできなくなっています。政権は一般大衆を無視し、エリートにフォーカスしていると感じています。将来何が起きるかがわからなくなると民主主義が機能しなくなります。20世紀の旧来型のシステムとは21世紀を治めることができずに、機能不全に陥っています。どの政治体制も未来を予測でないために、明確なビジョンを出せずにいるのです。
今までのように会社や政治家を頼っていても、自分を助けることはできません。自分への投資を怠れば、生き残れない残酷な時代を私たちは生きているのです。
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AIやロボティクスがもたらす未来は?
AIは既存の社会システムと経済システムを完全に破壊し、何10億人という人を労働市場から押し出して、大量の「役立たず階級」を創出する可能性があります、世界中で新たな社会的・ 政治的問題が発生するでしょう。
個人的な視点から見れば、一人一人は決して役立たずな存在ではありません。家族から見た場合も大切な人たちです。しかし、社会、経済、政治、軍事システムから見れば、個々の存在は役立たずで価値がなくなります。多くの一般人はAIやロボットより優秀ではなく、今後成果を出せなくなるはずです。
例えば、現代の軍隊は兵隊の数によって勝敗が決まるわけではありません。少数の高度プロフエッショナル兵士、ドローンやロボット、 サイバー攻撃に精通したテクノロジストが勝敗を左右します。戦争だけでなく、多くの分野の仕事がスペシャリストやAI、ロボットに置き換わっていき、今後、 自動化がますます進んでいくでしょう。
一方、新たな職が出現するとの予測もあります。確かに、 かつて農業や工業の仕事が機械に置き換えられたとき、 サービス業で新たな仕事が出現しました。しかし、 当時と同じことが本当に起きるかわかりません。 現在と過去の状況には大きな隔たりがあるからです。
たとえ、新たな仕事ができたとしても、 何10億人という人の仕事がなくなり、経済的価値が失われます。何が起こるかわからない中で、多くの人たちが就職に苦しみます。誰もが年を取ったときに必要なスキルが読めないために、何を学んでよいかがわからなくなるのです。30年後の労働市場は不透明なため、 大学で何を教えるべきか誰もわかりません。将来の労働市場が予測できない中で、ロボットやAIと仕事を奪い合う世界に、私たちは生きているという現実を直視すべきです。
現在、二つのプロセスが同時進行しています。一つは、人間の寿命の長期化。 もう一つはテクノロジーによる変化スピードの加速化です。 そのため、人生を生き抜く上では、 絶えず新しいテクノロジーを学び続け、新しい経済状況・ 社会状況に対応しなければならない時代に入っています。 しかしこれは、非常に難しい。なぜなら、 人は本質的に変化を好まないからです。
私たちができることは、未来が予測できないことを前提にしながら、学ぶことです。いくつになっても好奇心を失わず、自分を変化させなければなりません。どんな世界が現れるかを予測するのは難しいですが、何パターンかの可能性をイメージし、生き残るための準備を行う必要がありそうです。
まとめ
テクノロジーの進展によって民主主義は凋落しています。20世紀のシステムは機能不全を起こし、AIやロボティクスが出現した21世紀には使い物にならなくなっているのです。変化の前に人は無力かもしれませんが、未来を予測し、変化できるように準備をしたいと思います。その際、ユヴァル・ノア・ハラリの考え方は参考になります。
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