江上治氏の1000円ゲーム—5分で人生が変わる「伝説の営業法」の書評

信じられないだろうね。人間、変わろうと覚悟を決めたら、あっという問に変貌できるものさ。昨日の続きが今日ではないんだよ。人は、一夜にして変わることができるんだ。そのことが分かったよ。(江上治)


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営業の原点とは何か?

先日マイナビニュースでインタビューした江上治氏から、その場で1000円ゲーム —5分で人生が変わる「伝説の営業法」を献本いただきました。今日はこの小説スタイルの自己啓発本を紹介したいと思います。ダメな営業マンが生まれ変わるための秘策を知ることで、私たちは自分を変えるきっかけをつかめます。

まずは、本書のタイトルになっている1000円ゲームというロールゲームについて説明します。1000円ゲームは2人が1組のチームになり、千円を貰えるかどうかを競うゲームです。まずは、2人1組で向き合い、どちらか一方が千円を出します。千円を出していない一方の人は、千円以上の「価値ある情報」を提供して、制限時間の5分以内にその千円を手に入れるのです。

この1000円ゲームはなかなか難しいもので、勝ち組は少なく、才能豊かな一部の人がお金をゲットしていたのです。このゲームを作った開発者の老人は、なぜ一部の人に成果が集中するのかを考え、ゲームを改善しながら、営業の真理を見つけました。このノウハウを知った主人公の仲間は、突然ダメ営業から脱出し、結果を出せるようになったのです。

自信を失っていた主人公はその友人から老人を紹介してもらい、遠くの島に住むメンターに会いに行くことを決めたのです。この老人を訪ね、対話を重ねることで、彼の人生は激変していきます。

彼は老人の前で、営業のロールプレイを行い、自分の営業のまずさを指摘されます。実は、その営業スタイルはダメな営業マンに共通しのものだったのです。

彼らの営業は、今日のあなたと同じでした。たいてい、挨拶もそこそこに相手に売る商品は何かを探り、一般化の中で決めつけをして、すぐに商品の内容に入っていきました。終始、《売りたい》気持ちがあふれていました。

自分のことしか考えない売り方では、相手からの共感を得られるわけがありません。成功するためには、優秀な営業の心技体を身につける必要があります。

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営業の心技体とは何か?

心技体の《心》はお客様、またはお客様の心、《技》はスキル、テクニック、《体》は営業マンの意思、あるいは営業の基本スタンス、ということです。

自分の方からの積極的なアプローチを続けていては、結果を残せません。お客様の二ーズ、ウォンツに合致する(心)をもち、テクニックを駆使する(技)を磨くことが売れる営業マンには必要なのです。そこに、売りたいという気持ち(体)を合致させれば、売れる営業マンに生まれ変われるのです。

そのためには、自分の営業スタイルを変えなければなりません。実際に成功している営業マンが何を行っているのかをゲームの開発者である老人は改めて探りました。そして、「営業の天才たちは決して饒舌ではない」「彼らは決して売ろうとしていない」という事実を見つけ、彼は愕然とします。自分を主役にして、営業を組立ててはいけなかったのです。インタビューを重ねるうちに、優秀な天才営業マンの次の一言に出会ったのです。

口はーつ、耳は2つです。話す2倍聞くことです。営業は、アプローチ、ヒアリング、プレゼン、クロージングの4段階だと教科書にありますが、重要度から言えばヒアリングが8割です。それからアプローチが2割でしょう。この2段階で10割、全部です。お客様の心を開き、その心の声によく耳を傾けることができれば成功なのです。初めは1㎞も離れているお客様との距離が、わずか1mにまで近づいていることを感じるでしょう。そうなれば、黙っていても契約に進みますよ、と。

お客様を相手にするときは、人生の課題や本当の悩み、真の欲求を聞き出し、お客様と一緒に考え、対策を見つけること、その際、決して、自分の商品を売らないことが重要です。お客様を自分のファンにすることが仕事で、これができるようになるとお客様はあなたから商品を買ってくれるようになるのです。

営業の心技体は、実は以下のように考えるのが正しいのです。

お客様の悩みや希望などの課題(心)←→その課題を知るための質問、イメージ等の努力(技)←→お客様に貢献しようとする謙虚な自分(体)

自分の商品や自分について話すのやめ、お客様の話を傾聴しましょう。お客様の課題を受け止め、それを解決するために、自分の価値を使って、貢献することを考えるのです。商品から入るのをやめ、お客様の課題を見つけることがスタートラインになるのです。

まとめ

営業マンは自分の話をしがちですが、これでは長期的な成功は手にできません。自分を主役するのをやめ、お客様にフォーカスすべきです。お客様の課題を聞き出し、共に解決することで、お客様を自分のファンにできます。もし、あなたが自分中心の営業しているなら、まずはお客様の話を傾聴することから始めましょう!

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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