選択肢を広げることで、閉塞感を減らせる理由。

ただ、それがまっとうな道であったとしても、それしか道はないとは考えてほしくないなと思います。これは、多少、経済学、経済心理学の最近の発展と関連するエピソードなんですが。今、一人の人がある道を歩いていたとしますよね。その時に強制されてお前はこの道を歩いてあそこに行けと言われた場合と、そうではなくて、自分でこの道を歩きたいと言って歩いた場合とがあったとします。この場合、スピードもまったく変わらなければ、縄がついているわけでもなく、同じように単に同じ道を歩くという行動をしていたとしても、実はそこから得られる満足度だとか、うれしい気持ちというのはかなり大きく違ってきます。(柳川範之)

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なぜ、好きなことをやる方が結果を出せるのか?

人生を楽しむためには、好きなことがやるとよいと東大大学院教授の柳川範之氏は言います同じことをやっていても、それを人から命令されたり、強制されてやるのと、自分から自発的に、自分でやりたいと思ってやるのでは結果がぜんぜん異なります。

同じように何かをするのであれば、できるだけ自分から道を選んでいくほうが楽しいに決まっています。しかし、一つの組織にいると、自分の立ち位置や現状が見えなくなります。一つの選択肢しかないと考えると自分の可能性をつぶしてしまうのです。

多くの日本人はその道しかないと思って、道を踏み外すことを躊躇しますが、実際そんなことはありません。働き方や生き方が変わる中で、私たちはいくつもの道を選べるようになってきました。

ちょっと踏み外してみると、実はそんなことは全然なくて、その道の周りにはかなり広大な道が広がっていて、そこから向こう側に行く道がいっぱいあるわけです。

異なる視点で人生を考えてみると別の選択肢が見えてきます。違う価値観の人や少し年が離れた人と話すことで、自分の人生の可能性を広げられます。道は一つではない、自分が好きなことでも稼げると気づけば、人生をエンジョイできるようになります。 私もサラリーマンを辞めることで価値観を変えることができました。会社を離れ、様々な働き方を実践する人と話すことで、自分の可能性がどんどん広がっています。

明確なゴールを決めて、好きなことに時間を使おう!

ただ、「仮」でも目標がないと、やっぱりだめだと思うんです。このへん、言い方が大変むずしいのですが、仮の目標があるのが大事なんです。先に、道を踏み外してみると自由度が広がるということを述べましたが、その時に、自分はこういう人になりたいとか、こういうことをやりたいという自分の行き先のターゲットがないと、結局ゴールが見えません。ゴールが見えなくて、道も決まっていないと、とんでもない方向に行ってしまいます。

人生のゴールがあるとやることが明確になります。自分の人生を楽しむと決め、仮でもよいので、ゴールを設定しましょう。やりたいことが見つかったら、そこから人生をやり直してもよいのです。人生100年時代になったのですから、変化を恐れず、やりたいことにフォーカスするのです。

日本では非常に狭い道を歩くことで、自らの可能性を狭めています。道から滑り落ちた人たちは、無力感にまみれ、行き場を失います。一つの道しかないと考えるから不安になり、閉塞感を蔓延します。これしかないと思って一つの道を歩むのではなく、他にも道があるのだと考えれば、気持ちが楽になります。

現状でいいと思いつつも、なんとなく上に向かって走って行けないという閉塞感が全体を覆っているように思うのです。そこをもっと壊して、もっと明るく未来を見据えられるような社会を築いていくことが必要ではないでしょうか。そのほうが、経済に活力が出るだけでなく、皆の気持ちももっと豊かになるのではないかと思うのです。

柳川氏はもっと選択肢のある社会システムをつくることで日本人は変われると述べています。とくに教育システムの選択肢を広げることが重要です。アメリカのように就職後、再び大学で学べるようにすることも解決策の一つだと思います。社会に出て、本当に自分のやりたいことが見つかった後で、再度学ぶ仕組みがあれば、人生の可能性が広がります。

好きなことを仕事にして楽しむ人が増えれば、日本は変わります。若者やミドル世代の閉塞感を減らすことで、経済も活性化するはずです。これしか道がないと考えるのではなく、人生には様々な選択肢があると多くの人が考えることで、世の中をよりよくできるはずです。

まとめ

道が一つしかないと考えると人は失敗を恐れます。人生には様々な選択肢があると考えることで、若者がチャレンジできるようになります。好きなことを仕事にする人が増えれば、若者やミドル世代の閉塞感を減らせます。これしないという教育システムを変えることが日本の喫緊の課題かもしれません。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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