衰退する日本を救う方法を森岡毅氏から学ぶ。書評 苦しかったときの話をしようか

日本人はもっと強くならなければならない。これは次世代の若者に限定した話ではないのだ。むしろ社会の主力を構成している我々こそが、”大人”が、もっと強くならなければならない。日本人の一人一人がより高い能力を身につけて、自己実現を通して社会を活性化していく、そのサイクルを加速させねばもう間に合わない。我々は今、豊かだった日本を次世代に託せるかどうかの瀬戸際に立っている。(森岡毅)

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いつの間にか衰退していた日本

私は自分の体験を広げるため、できるだけ海外に出るようにしています。昨年末から香港、アメリカ、エストニア、ベトナムを訪問しました。どの国の人々も成長を目指し、エネルギッシュに活動しています。日々、イノベーションを起こしながら、自国の発展に寄与する人々の姿が印象的でした。特に、ベトナム・ホーチミンのエネルギーは力強く、この国の未来は明るいと感じました。一方、外国から日本を見ると成長しない日本の問題点が見えてきます。

苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」の中で、森岡毅氏は日本には多くの課題があると指摘します。アメリカのP&Gで苦労しながら成功をつかんだ著者は、日本人が以前のように努力しなくなったと述べています。確かに、最近の働き方改革の議論を見ていると、かつての文科省が推進したゆとり教育の失敗を思い出します。

古い話で恐縮ですが、私が就職した翌年、バブルが始まり、日本は我が世の春を謳歌します。ジャパン・アズ・ナンバー1と言う言葉が流行り、アメリカの不動産を買い占めるなど日本経済の未来は明るいと多くの人が思っていました。「24時間働けますか?」というCMが流行ったのもこの頃です。

しかし、バブル崩壊後、日本経済は停滞します。かつて世界経済の16%を占めた日本は、成長する世界から取り残され、今では僅か6%の存在になり果て、中国との差は広がる一方です。アジアで唯一絶対的な先進国だった日本が、今では1人当たりGDPでもアジアのトップから転げ落ちています。シンガポールやタイの方がはるかに豊かであることを、海外に出ない日本人は知りません。

インバウンドで外国人観光客が増えたのも、日本の物価が安いからです。美味しいランチが1000円以下で食べられる先進国はもはやありません。この30年の間に日本は衰退したのですが、海外との比較をしない日本人はその実態を知らないまま、苦しい生活を余儀なくされています。さらに少子高齢化が進むことで、状況はますます悪化するはずです。若者たちは平成の閉塞状況の中で、自信を失い、未来を悲観し、なす術もありません。

 

日本が生き残る道はあるのか?

日本全体が貧しくなると、普通の人が、普通には生きていけない社会になる。のんびりしていても食べていけた日本はもう終わるのだ。小さなパイを奪い合う環境が激化していく未来では、日本の”高信頼社会”は維持できない。早くなんとかしないと日本は殺伐としたどこかの国のようになるだろう。このままでは確実に”嫌な時代”がやってくるのだ。

多くの課題を抱える日本をこれ以上ダメにさせないために、何をすればよいのでしょうか?森岡氏は人材育成が急務だと言います。日本が生き残る道は、社会を活性化させる人材を輩出する構造を作り出し、それを強化することです。あらゆる分野で本物のプロフェッショナルを数多く輩出し、イノベーションを起こす必要があります。成長を目指すアジアや中国に遅れをとらないために、海外に出かける若者を増やすことも求められます。

学校だけに教育を任せるのではなく、親は家庭教育を見直すべきです。日本ではキャリアやお金についての教育がなされていないのが実態ですが、これは地図やガイドブックを持たずに旅行をするようなものです。

キャリアの話やお金の話を親とほとんどしない家庭が日本には多すぎる。背中で語る親は立派だが、我々はもう少し口でも語れるようにならなければならない。

子供達の話をしっかりと聞き、彼らの強みを見つけ、それを伸ばすようにすべきです。子供達のSelf Awarenessを高め、キャリア戦略をつくるサポートを行うことが親の仕事です。キャリアやお金について、子供達と話す機会を親はもっと持つようにすべきです。

当然、若手を育てるために経営者やリーダーも努力を重ねるべきです。企業のビジョンを語り、若者の力を引き出す仕組みを作り、イノベーションを起こす必要があります。製品開発、マーケティング、人事組織のプロが集まり、実力を発揮できる会社を増やすことで、日本経済は再びパワーを取り戻せるはずです。

まとめ

日本の衰退を止め、再び成長軌道に乗せるためには、若者への教育を見直すべきです。イノベーションを起こせる人材開発が急務で、そのための行動を学校や親が行うべきです。海外の若者に負けないスキルを持った若者を育てることが、ミドル世代以上の日本人の重要なタスクになっています。

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この記事を書いた人
徳本昌大

 
●複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。

●多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。

●著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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