近藤麻理恵、スコット・ソネンシェインのJoy at Work 片づけでときめく働き方を手に入れるの書評


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Joy at Work 片づけでときめく働き方を手に入れる
著者:近藤麻理恵、スコット・ソネンシェイン
出版社:河出書房新社

本書の要約

片づけのメソッドは、家庭だけでなく、オフィスや時間管理にも適用できます。やるべきこととやらないことを整理して、時間を片づければ、自分をより深く知ることができ、本当の優先順位がわかります。時間を片づけることで、新たなことにチャレンジできるようになります。

オフィスの片付けにもときめきを使える?

片づけで大事なのは、残すモノを選別するときに、あなたの幸せにつながるモノを選ぶこと。そして、残したモノに対して、前向きになれる考え方を身につけることです。 残すべきモノには3つの種類があります。(近藤麻理恵)

1200万部突破の世界的ベストセラー人生がときめく片づけの魔法の仕事版であるJoy at Work 片づけでときめく働き方を手に入れるがリリースされました。Netflixでも話題になり、今や活動の拠点をアメリカに移した近藤麻理恵氏のメソッドはオフィスの片づけにも応用でき、ビジネスパーソンの働き方も変えてしまいます。

オフィスの片でけでも残すべきモノは3つあります。以下の3つのときめきを意識し、オフィスを片づけることで、自分の気持ちも整えられます。
1、それ自体にときめきを感じるモノ。(まっすぐときめき)
お気に入りのペン、デザインが大好きなメモ帳、デスクに飾っている家族の写真など、持っているだけで気分がハッピーになるモノ(ときめきに直結するモノ)。

2、機能の面で役に立つモノ。(機能的ときめき)
ホチキスの芯や業務用ガムテープなど、日々の業務サポートしてくれるモノ。「これがあるおかげで安心して仕事ができるんだな」と思えるモノ。

3、あなたのときめく未来につながっているモノ。(未来のときめき)
たとえば領収書自体はときめかなくても、きちんと清算することで経費として返ってくるという明確なメリットがあります。あまり気が進まないプロジェクトに関連する書類なども、その仕事をやりとげることでキャリアアップにつながったり、信頼感が得られたりするという未来が描けるならば、「未来のときめき」につながっています。

オフィスの片づけは、「本⇒書類⇒小物⇒思い出品」のステップで進めるのがよいと言います。私は書評家なので、こんまり氏の本の片づけメソッドに反応しました。自宅のオフィスは本だらけで、定期的に本を処分しないと大変なことになります。そのため、数ヶ月に一度本を処分しますが、いつもどの本を捨てるかで悩み、片づけが中途半端な状態で終わっています。

本が増えすぎ、自分の理想の働き方ができないなら、数を調整する必要があります。本の表紙を見ながら、その本当自分との関係性を問いかけながら、しっかりと向き合い、役割を終えたり、旬が過ぎて読まないと思える本は処分すべきだと近藤氏は指摘します。

モノ一つひとつと向き合いながら、それが自分にとってときめくかどうか、自分のときめく未来につながっているかどうかに向き合っていくことで、自分の心が何を求めているか、どんなことにときめくのかがクリアになっていきます。すると、片づけ後の自分の意識が変わり、行動が変わり、選択が変わる。結果として、人生がドラマチックに変化していく。

本やモノを片付けるうちに、本当の自分と出会えるようになるというメリットも得られます。片づけを通して、自分の過去との対話を重ねることで、思考と行動が変わります。次回、本を片づける際には、このメソッドを使い、本棚をすっきりさせようと思います。

時間を片づけることで、ときめきが増える??

仕事にもっと多くの喜びをもたらす鍵は、ときめきを感じる活動に時間を割き、そうでない活動の時間を減らすことです。(スコット・ソネンシェイン)

本書の共著者のスコット・ソネンシェインストレッチ 少ないリソースで思わぬ成果を出す方法の著者で、ライス大学経営学院での教授としても活躍しています。(ストレッチの書評記事)働く時間を短縮し、仕事に喜びをプラスしたければ、活動の散らかりを見つける方法を身につけるとよいとソネンシェインは言います。

活動の散らかりは、せっかく貴重な時間やエネルギーを投じても、日常生活にも仕事にもプラスにならないような活動から生まれます。結果の期待できないプレゼンや、無駄な会議、本質とは関係のない作業や管理業務、メールのやりとりがそれにあたります。

活動の散らかりを生み出してしまう罠は3つあります。
1、成果を求めすぎてしまうこと
2、重要性ではなく、緊急性を優先してしまうこと
3、複数の作業を同時にこなすこと(マルチタスク)

私たちは重要でないことについついエネルギーを使ってしまいます。本当にやりたいことを明らかにし、未来の自分のためになることに時間を使いましょう。そのために以下の3つの質問で、自分の時間を見直しましょう。
■このタスクは自分が働く上で続ける必要があるか?
■このタスクは昇給やスキルアップにつながるか?
■このタスクにときめきを感じるか?

また、多くのビジネスパーソンは目先の緊急案件に時間を使いますが、成長するためには、思考する時間を持つ必要があります。緊急な仕事だけに時間を使うのではなく、遂行すれば有益な結果が見込め、できなければ悪い結果をもたらす重要な仕事にも時間を配分すべきです。重要事項と緊急事項を明確にし、自分が本来やるべきことに注力しましょう。

また、マルチタスクの研究から、2つの驚くべき事実が明らかになっています。
1、マルチタスクは生産性を最大で40%も低下させる。
2、同時に複数の仕事をすると、それをうまくこなすのはとても難しい。

人間の脳が同時に考えられることは、限られています。ですから、いくつもの作業を抱えると、どれもが中途半端な結果になってしまうのです。ちまたで広く信じられている説とは違って、マルチタスクとは、同時に複数の作業をしているのではありません。じつは、とっかえひっかえ中途半端な作業をしているのです。しかも、一つひとつの作業への注意力が散漫になってしまうために、エラーが多くなります。 マルチタスクをしていると、優先順位が混乱します。緊急性の罠に陥った場合と同じように、マルチタスクの罠に落ちた人は、長期的な視野を持って重要な目標に向かって進むのではなく、目の前の作業にだけ反応するようになります。その作業が難しければ難しいほど、マルチタスクのマイナス面が強く反映されることになります。

マルチタスクの弊害を理解し、長期的な重要なことは何かを見極め、大切なタスクを優先するようにしましょう。

時間を有効活用するためには、自分のタスクを全て書き出し、片づける必要があります。「コアタスク」「プロジェクト・タスク」「デベロップメントタスク」(自分を成長させるためのタスク)の3つに分類し、片づけやすいものから整理するのです。

その際、自分の未来のためにならないタスクはあえて外し、喜びを感じるタスクを残すようにすべきです。私はサラリーマンをやめ独立してから、好きな人と好きな仕事をするをルールにしていますが、このルールのおかげで、無駄なことに時間を使わなくなりました。空き時間を読書や勉強会などのデベロップメントタスクに時間を使うことで、ワクワクな仕事に出会えるようになりました。

やるべきこととやらないことを整理して、時間を片づければ、自分をより深く知ることができ、本当の優先順位がわかります。時間を片づけることで、新たなことにチャレンジできるようになります。ときめかないタスクを捨てて、ときめくタスクをプラスすれば、人生の満足感を高められるようになり、より豊かに生きられます。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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