会議で必ず結果を出すための2つの方法。

・会議には必ず、100パーセントの準備をもってのぞむこと。
自分の意見を構築し、信念(とデータ)をもって提案すること。
自分のアイディアのみならず、他人のアイディアにもオープンであること。
最適な意見を勝ちとすること。
たとえそれが自分の意見でなかったとしても(そうではないことのほうが多い)。

立ち上がって声を大にするのはかまわないが、個人攻撃はしないこと。
・常に少数意見を聞くこと。真摯に耳を傾けること。
コンセンサスを成立させるためだけにコンセンサスを求めることは、絶対にしないこと。
(レキットベンキーザー社の「きちんと戦うための暗黙のルール」)


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会議で結果を出すためにどうすべきか?

レキットベンキーザー社(Reckitt Benckiser)はイギリスの洗剤会社ですが、世界の2000社のCEOランキングで16位につけています。スティーブ・ジョブズやジェフ・ベゾスと言う有名な経営者の中にバート・ベクトと言う名前が並んでいたことにGREAT @ WORK 効率を超える力の著者モートン・ハンセンは驚きを感じます。

彼はその理由を明らかにするために、バート・ベクトに取材し、同社の強みが戦う会議にあることを発見します。

会議できちんと戦えば、チームメンバーは問題を討議し、ほかの選択肢を検討し、お互いの考えに反論し合い、少数意見を聞き、前提条件を精査し、参加者全員が報復を恐れずに発言することが可能になる。(バート・ベクト)

同社のチームメンバーはすべての選択肢を検討し、長所と短所を精査するまで意思決定をしません。会議が加熱したとしても、こうした荒っぽい対話法により、良い結果が生まれます。レキットベンキーザー社考え抜かれたクオリティーの高い意思決定によって、高い業績を上げることができるようになったのです。

しかし、白熱した会議は「終わりのない議論」をもたらします。そのため、レキットベンキーザー社では、会議に出席した管理職たちが素早く意思決定をし、その決定事項の実行に積極的に取り組むようにしています。

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一度会議で決まったことは、チーム全員で実行しよう!

ベクトがCEOを務めていたオランダのベンキーザー社と、イギリスのレキット・コールマン社の経営幹部同士の会議のケーススタディが面白かったので紹介します。両社の幹部たちは対話を続けましたが、会議は難航していました。昼食の後、レキット・コールマン社の経営幹部のひとりが、自分たちはロンドンに戻る飛行機の時間があるので、そろそろ会議を終わらせなければならないと言いましたが、その段階で双方は合意に至っていませんでした。ベンキーザー社には、「明確な合意とチームの団結なくしては絶対に会議を引き上げない」という社内のルールがあったため、彼らは焦りを感じていました。

ベンキーザー社は先方に対して、『決定を下すまで誰も出てはならない』と言い、交渉を続けました。その後、双方のチームが問題について議論し始めると、結論がすぐに出ました。レキットベンキーザー社では、チームが時間内に決定に至らないときは、その部屋にいる中で最も職位の高い人物が最終決定を下すと言うルールがあるため、それを活用したのです。

同社では、一度決まったことをチーム一丸で実行します。決定したことをくつがえすなどということは、絶対に起こらないのです。

裏でコソコソする社内政治は毒だと思います。(バート・ベクト)

レキットベンキーザー社の業績がズバ抜けてよかった理由のひとつは、社員同士が活発に議論するだけでなく、一丸となって、決まったことを実行する文化があったからです。

団結力の強いチームでは、メンバーは決定事項(自分は反対だったとしても)の実行に積極的に取り組み、とやかく言ったりくつがえそうとしたりすることなく、全員がその実現に向けて力を尽くします。強い会社の代表格であるamazonでも同じように会議を運営しています。管理職と従業員が「決定事項に賛同しないのであれば、たとえ気まずくなっても、体力を消耗することであっても、異議を唱えること」が望まれ、一度度決定が下されたならば、積極的に取り組む文化がamazonにはあるとのことです。

きちんと戦うためには、多様な背景と視点を持つ人を迎え入れることが欠かせません。前述のバート・ベクトは多様性が良い結果を出すと指摘します。

同席するのはパキスタン人でも中国人でも、イギリス人でもトルコ人でも、男性でも女性でもかまいませんし、営業経験のある人でもない人でもかまいません。異なる経験を持つ人であればいいのです。なぜなら、異なる背景を持つ人々がいれば、新たなアイディアが出るチャンスがとても大きくなるからです。

著者のモートンが行った5000人の管理職と従業員を対象に実施した調査でも、チームでの戦いと団結のスキルをともに身につけている人々は、戦いも団結もしない人々よりも、総じて高い業績を上げていることがわかりました。会議ではメンバー全員で真剣に議論を戦わせ、一度決まったアイデアをチーム全員で実行すべきです。つまらない会議をやめ、真剣な会議を行い、結論を出すことを目指しましょう。先延ばしをやめ、チーム全員で実行すれば、結果を出せるようになるのです。

まとめ

社員同士が活発に議論するだけでなく、一丸となって、決まったことを実行する文化がある会社は業績を残せることがわかっています。多様なメンバーでテーマを議論し、新たなアイデアを出す可能性を高めましょう。会議ではメンバー全員で真剣に議論を戦わせ、一度決まったアイデアをチーム全員で実行すべきです。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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