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アフターコロナの生存戦略 不安定な情勢でも自由に遊び存分に稼ぐための新コンセプト
著者: 成毛眞
出版社:KADOKAWA
本書の要約
経営者のアイデアが正しいかどうかは、実際に動いてみなければわかりません。マーケットとの対話をすることで、ズレを感じ、ピボット(方向転換)の必要を認識します。失敗を重ね、ズレを修正しながら、方向転換することで、経営者は成功に近づけます。
経営者がピボットを恐れてはいけない理由
経営者というのは、一度始めたからには儲かるかどうかわからないけれど、しようがないからやっている。他にやることはないし、もう会社をつくってしまっているのだから、途中で止めると損しか残らない。だから、やり続けるのだ。そしてその中で、大半の会社は当初のビジネスであるプランAではなく、仕方なく途中で始めたプランBで成功している。(成毛眞)
成毛眞氏のアフターコロナの生存戦略 不安定な情勢でも自由に遊び存分に稼ぐための新コンセプトの中に、経営者が成功するためのヒントが書かれていたので、今日はこの話を紹介したいと思います。
大企業が今のような立派な姿になるために、彼らは何度も方向転換を繰り返してきました。最初の事業計画がうまくいく可能性は高くなく、多くの経営者は粘りながら次のプランを考え、危機を乗り越えてきました。プランAに拘っていると倒産してしまうので、仕方なくプランBを選択することもあります。
最近では回転軸を意味する「ピボット」(方向転換)と言う言葉が、ベンチャー・スタートアップ界隈で使われています。当初の事業戦略に行き詰まった場合、ピボットしなければ、事業の存続が厳しくなるのですから、最初のアイデアに拘るのはやめた方がよさそうです。
私は多くの起業家をインタビューしてきましたが、プランAだけで成功した経営者に出会ったことはありません。マーケットや顧客は絶えず変化していますから、起業家のアイデアがいくら良くてもタイミングが合わなければ、ビジネスはうまくいかないものです。
ソニーもパナソニックもソフトバンクも何度も自社のビジネスを変えています。当初は出版社だったソフトバンクは大きく形態を変え、今は投資ファンドになっています。アマゾンのジェフ・ベゾスも実はECではなく、AWSで自社の大半の利益を叩き出しています。
アイデアが正しいかどうかは、実際に動いてみなければわかりません。マーケットとの対話をすることで、ズレを感じ、方向転換の必要を認識します。失敗を重ね、ズレを修正しながら、方向転換することで、成功に近づけます。
経営者は自分を洗脳している?
法人がそうであるなら、個人も同じようなもので、人間もプランBで成長することが多い。経営者の多くはやるしかないからやるだけで、「おもしろくなってきたぞ」と自分を騙しながら、なんとか続けている。
経営者は事業を続けていくうちに、徐々に稼げるようになってきます。20年も続けると自分は間違っていなかったと勘違いしだし、当初からのプランで成功したと言いだします。 経営者はよい体験しか覚えてなく、都合の悪いことは全部忘れてしまうと成毛氏は指摘します。多くの経営者は、自分で自分の成功ストーリーをつくって、自分を洗脳しているのです。
経営者は経営者との関係を大事にします。経営者は孤独で、社員より経営者とのつながりを重視します。しかし、経営者同士の集まりでは、ネガティブな言動やグチは禁物です。経営者は基本、ポジティブな話を聴きたいので、失敗談ばかり話していると相手にされなくなります。
どんなに苦しくても、そこそこうまくいっている話とか、軽めの失敗をいかに乗り越えたかをあちこちで話すうちに、それが真実だと思い始める。 自分が相手に話すことを一番大きな音で聞いているのは当の自分だ。物理的に自分の声というのは自分に一番大きく聞こえている。人は相手に話しているつもりが、自分を教育しているのだ。
経営者は暗い話やグチをほとんど口にしませんし、ネガティブな人には近づきたくないと考えています。
確かに私もサラリーマン時代は飲み会などでネガティブな話をしていましたが、独立して経営者と付き合うようになってからは、ポジティブな話をするようになりました。経営者との時間を増やすうちに、人は自分の脳をポジティブに洗脳できるようになり、課題を解決できるようになります。周りの経営者との対話を通じて、自分を矯正しながら、成長できるようになるのです。
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