究極の独学術 世界のすべての情報と対話し学ぶための技術
瀬木比呂志
本書の要約
精選された情報を深く受け止める、深く感じ、考えながらそれらと対話することが、自分をよりよくしてくれます。正しいインプットを心がけ、内省する時間を持ち、それを自分なりに整理し、アウトプットすることで、知識を自分ごと化できるようになります。
独学が自分の世界を広げてくれる!
芸術や自然科学をも取り込んだりベラルアーツ概念は、必然的に、それらのさらに外側にある広い世界そのものにもつながってゆくものではないかとも思います。「そうした広いパースペクティヴから語られる独学術こそ真の意味での独学術なのではないか」と考えるのです。(瀬木比呂志)
自分の価値を他者に貢献し、感謝されることに私は喜びを感じていますが、そのためには、日々の知識と体験の積み上げが欠かせません。社外取締役やアドバイザリーという仕事柄、経営者と過ごす時間が多く、彼らの悩みを解決したいと思い、読書による独学を重ねています。
SNSに触れる時間が多くなると、似たような考えを持つ人たちの意見ばかりが目に止まります。見たくない意見や自分に都合の悪い事実をスルーすることで、バイアスがかかり、正しい答えが見つからなくなります。読書の幅を広げることで、それを避けられると考え、本書究極の独学術 世界のすべての情報と対話し学ぶための技術を手に取りました。
著者の瀬木比呂志氏は裁判官として30年以上にわたり第一線で活躍したのち、学者に転身するとともに作家としても数多くのベストセラーを執筆している方で、「ライフシフト」的な生き方を先取りされている方です。自分とは異なる人の読書体験やそこから生まれら独学術は刺激的で、自分に足りていないことがよく分かりました。
安易なビジネス書に時間を割くのをやめ、より、深い思考・思索のできる本を選ぶことで、自分との対話する時間を増やせます。自分の思考の枠組みを離れた視点のあるものを選ぶことで、新たな知識も手に入ります。
「あなたを心地よくさせてくれるようなメッセージ」よりは、「あなたを不安にさせるような、あるいは深いところで混乱させるようなメッセージ」のほうが、独学の対象としては意味のあることが多いのです。
自分にとって、心地よい本ばかりではなく、脳を活性化させる新たなカテゴリーの本を意図的に選びたくなりました。また、最新の本だけでなく、古典を読むことの重要性も再認識しました。最新の書籍ばかりでなく、より長いスパンを含んだテーマについて書かれた書籍も手に取ろうと思った次第です。
トレンド情報を鵜呑みにするのではなく、精選された情報を深く受け止める、深く感じ、考えながらそれらと対話することが、自分をよりよくしてくれます。正しいインプットを心がけ、内省する時間を持ち、それを自分なりに整理し、アウトプットすることで、知識を自分ごと化できるようになります。学んだことを実践することで、他者に貢献できるようになります。
濫読と精読を掛け合わせ、自分との対話の時間を増やそう!
本当に必要なものだけを選択する、選択できるという能力、広くいえば取捨選択の能力は、実は、独学の前提としても、新たなものを生み出すアウトプット作業の前提としても、重要な能力なのです。
①独学の対象として意味のあるような相当の水準をもった書物を選ぶ。
②自分なりの「対話」が成り立つようなレヴエルでそれらを深く読んで消化、血肉化する。
③さらには、それらについて自分なりの「批評」を行った上でみずからの「知」の体系の中に位置づける。
④インプットをアウトプットにつながるようなものにしてゆくためには、それなりの、あるいは相当の訓練が必要です。
より多くの本を見つけるための濫読と自分との対話の時間を生み出す精読を組み合わせることで、独学のレヴェルを高められるようになります。
私は新しいジャンルについて、学ぶときには、そのカテゴリーの本を何冊か濫読します。その後、よいと思った著者の書籍を精読し、彼らが勧める書籍や関連図書を読み進め、横断的、系統的な視野を得るようにしています。これを繰り返すことで、自分の知識を広げられようになります。読書体験を広げ、それを深めることで、自分固有のパースペクティヴとヴィジョンを獲得できるようになります。
自分とは異なる考え方についても、決めつけやレッテル貼りをしないで、 それから学ぶ姿勢のぞで臨む、 そうすることによって世界や物事を多角的にとらえる目を養うこと は、独学によって自分の精神をきたえ、独自のパースペクティヴ、 ヴィジョンを獲得するための前提条件の一つではないかと思います 。
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