個人を個人たらしめている記憶や信念、価値観や感情、そして習慣や性格の特徴などの要素はどれもみな、脳の中でニューロンがどんなふうにネットワークをつくりどのように連結するかに関連している。(エレーヌ・フォックス)
ネガティブな心の動きとポジティブな心の動きは
それぞれ脳の中の別の回路が担当しています。
前者の回路を「レイニーブレイン(悲観脳)」 、後者を「サニーブレイン(楽観脳)」と
オックスフォード大学教授のエレーヌ・フォックスは、ネーミングしています。
ネガティブなものに注目してしまうレイニーブレインと
ポジティブなものに人を向かわせるサニーブレインは
どちらも人間にとってなくてはならないものなのですが
そのバランスがとても重要になってきます。
サニーブレインの領域を広げられれば、人は幸せになれると
エレーヌ・フォックスは、脳科学は人格を変えられるか?で力説しています。
サニーブレインの中心は神経構造の中でとくに、報酬や気持ちの良いことに反応する快楽の領域にあり、レイニーブレインの中心は脳の古い構造部の中、とくに危険や脅威を警戒する恐怖の領域に存在している。これらふたつの領域の反応には、微妙な個人差がある。そして、その反応を脳の制御中枢がどれだけコントロールできるかも、人により異なる。こうした差が人それぞれの脳の中に長い時間をかけて独自の神経のネットワ ークをつくり、それぞれのサニーブレインとレイニーブレインを形成していくのだ。
ネガティブな情報に反応する人も、本書を読めば
サニーブレインを手に入れられることがわかります。
脳の特性を学び、恐怖を置き換える方法を覚えればよいのです。
物事を前向きに考える(ポジティブ・シンキング)だけではなく
実際に、行動に移すことが重要になります。
世の中には、嫌なことがたくさんありますが
それをどう解決すればよいかを考え、適応するようにすればよいのです。
どんな人の脳にもだいたい似たような場所に、サニーブレインの回路とレイニ ーブレインの回路がある。だが、それらのポテンシャルには大きな個人差がある。快楽や楽しみにすぐ反応する人もいれば、同じことに反応するのに長いウォームアップが必要な人もいる 。逆に、危険に過敏で、すこしの脅威にもはらはらしたりやきもきしたりする人がいるいっぽうで、不安に耐える力が非常に強い人もいる。こうした差こそが、人それぞれの個性の土台になるというのが、わたしの考えだ。
要は、困難を感じた時に、脳の反応を変えることで
それぞれの脳の中でサニーブレインとレイニーブレインのどちらが優勢になるのです。
自分の弱さと強さを知って、どうすればそれを変化させられるかがわかれば
人は自分で自分を守ることも、すすんで幸福へと向かうこともできのです。
サニーブレインとレイニーブレインの根底にある回路は
脳の中でもいちばん、可塑性が高いエリアにあるのです。
私たちは思考と行動を変えれば、別人になれるのです。
この事実を知るだけで、人は恐怖に打ち勝つことができるようになります。
ストレスや憂うつな出来事が長期間つづけば、あるいは幸福感や喜びが長期間つづけば、脳の特定の部分に構造的な変化が起きる可能性がある。つまり、人間の脳には変化する可能性があり、じっさいに変化できるのだ。ものの見方がー言いかえれば心の癖や偏りがーわずかでも変化すれば、脳の構造は再形成される。そしてそれは、人をより楽観的にもすれば、悲観的にもする。逆にいえば、困難や喜びに対する脳の反応を変えることができれば、性格を変えるのも夢ではないのだ。
人間の脳は変化する可能性があると思えれば
自分をしっかりとコントロールできるようになります。
嫌なことは、誰にも起こります。
その捉え方(脳の反応)を変えるだけで、よいのですから
明るい面に目を向けるようにして、どんどん行動を起こしましょう。
レイニーブレインが過剰に活動し、大きな悲観を抱きがちな人は、ネガティブなものごとに自然に目が行くし、どちらにも受けとめられるような社会的サインに出会えば、まちがいなくそれを悪い方向に解釈してしまう。いっぽう楽観的なものの見方をする人は、人生のポジティブな面に自然と引き寄せられる。そして無意識のうちに、どんな状況でもそこに潜む良き面を見つめようとする。認識上のバイアスがものの見方にこれほど大きく影響するのなら、そのバイアスを変えられれば、世界観を変える強い助けになるのではないだろうか。
私たちは認識を変えることで、幸せになれるのです。
まずは、ネガティブな情報に引っ張られないようにしましょう。
どんな状況でも、よい面を探すようにすれば、幸せが近づいてくるのです。
ポジティブに物事を捉え、行動を起こすことを習慣化すれば
私たちは幸せになれるのです!
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