書籍「地域を変えるデザイン」で、ハッピーの連鎖の可能性を感じる。

日本は本当に課題だらけですね。
人口減少、格差問題、自殺、老後、就活などなど
課題を数え始めたらきりがありません。
課題先進国 日本は東大前総長のの小宮山宏さんの絶妙なネーミングですが
本当に言い得て妙だなと思います。
衰退し始めている国家に住む日本人には
大きく分けて4つの選択肢があるように思われます。

1 日本人のノウハウを輸出、海外マーケットに進出する。
2 何もしないで衰退していく。
3 自分の住んでいるエリアから、まずは課題を解決して
それを広げ日本を元気にする。
4 外国人の移住を促進し、多様性Diversity Management
新しい日本を創る。

などが考えられます。
何もしないのは、あまりにも悲しいです。
これからの日本人、私たちの子供世代が幸せな生活をするために
自分のできることをやっていけたらと、日々私も考えています。
国家戦略も当然ですが、まずは自分の周りの課題を見つけ
やれることからアクションを起こす事も大事だと思います。

そんなことを考えるキッカケを与えてくれたのが
私の友人の一人の小菅隆太さんです。
エリアでの活動や子育て支援、愛妻家活動など
日本を明るく元気にするハッピーの伝道師
小菅隆太さんの行動力は素晴らしいです。

小菅さんとは、パパミーイクメン 篠原広高さんのご紹介で
数年前に初めてお会いしましたが、それ以来
年に数回ですが交流させていただいています。
小菅さんはアクティブで、笑顔が素敵なナイスガイで
会う度に元気を頂戴しています。
昨日12月2日にも、その小菅さんといろいろ情報交換したのですが
別れ際に一冊の本を献本いただきました。

献本いただいたのは地域が変えるデザインという新刊で
小菅さんも執筆なさっている素晴らしい内容の書籍で
一気に読ませていただきました。

この書籍は2008年に始まったソーシャルデザインプロジェクト
issue+design project」の活動報告になっています。
書籍で紹介されている30の様々な事例を読ませていただいたのですが
本当にどのケースも人間味があふれていて、かつアクティブで
読んでいて本当にワクワクしました。

PART1で「地域を変えるキーイシュー20」で日本の現実、
衰退する日本の課題を分かりやすく解説してくれています。
これを読むと課題先進国 日本の状況がよくわかります。
日本人は本当に複合的なさまざな課題を抱えていて
一刻の猶予もないことがグラフやチャートで一目瞭然で理解できます。

しかし、多くのエリアのコミュニティがこの課題に向かって動き始めています。
PART2以降でエリアの取り組みが、わかりやすくレポートされています。
それは、地域に住んでいる普通の日本人の気付きから始まっているのです。
アクションを起こせば、周りの人間が共感して、
課題解決のデザインが始まって行き
やがて、それがエリアでシェアされ、拡散して行くのです。

この書籍では「はじめに」でデザインという言葉が定義されています。
問題の本質を一挙に捉え、そこに調和と秩序をもたらす行為

義と共感で多くの人の心に訴え、行動を喚起し、
社会に幸せなムーブメントを起こす行為
そう閉塞感を抱えた日本人には
幸せなムーブメントを起こすデザインが求められているのです。
このムーブメントがシェアの時代
ソーシャルメディア時代に起こっているのがとても不思議です。
義と共感というあえていえば前時代的な考えに
価値が見いだされる時代が再び、今訪れているのです。
課題に気付く→アイディアを創る→アクション→共感→更なる参加者のアクション
というポジティブスパイラルが生まれ、それがシェアされれば
日本人の課題を解決できることを「地域が変えるデザイン」が
私たちに教えてくれています。
もちろん、これで日本人の問題がすべて解決するとは思いません。
ただ、エリアやコミュニティの素晴らしい活動が
ソーシャルメディアなどでエリア、コミュニティの活動がより多くの方にシェアされ
そこに共感が生まれ、更なるアクションが起これば
日本も少しづつですがハッピーになるのではと考え始めました。
小菅さんの群馬県の嬬恋村の日本愛妻家協会の活動を始め
普通の人のアクションから、ハッピーの連鎖が起こり始めています。
秋田の農家の「こめたび」や東京の 女子大生の「ハナラボ」など
エリアや年齢、職業が違っても課題を見つけてアクションを起こす事で
人々に共感が生まれて、活動が広がる事がよくわかります。
特に三重県四日市市の「ワンデイシェフ」のこらぼ屋の活動には共感しました。

こらぼ屋は地域の人々が自発的に参加するコミュニティレストランなのですが
一つのレストランに地域の住民が日替わりで
シェフとして参加するという面白い試みです。
店の売り上げの70%がシェフにわたり
残りの30%がレストランの運営費に回るという共生型のシステムです。

ワンデイシェフのシステムはユニークです。
■シェフができるのは2週に一度
■各回800円のランチを20食提供
■二人以上のシェフが厨房に入るなどなどです。
二人以上が厨房に入るということで、料理に語らいが生まれます。
ペアを組む人が見つからない場合は、他の人を紹介する事で
新しい出会いが生まれていきます。
ここに参加すれば、新しい出会いや仕事が創れるのです。
本当にソーシャル時代には、出会いの場が重要になっていますが
このこらぼ屋でもそれが証明されています。

正に「創職 」がデザインされています。とてもソーシャルで素敵ですね。
実際、書籍にも紹介されていますが
別々に登録していた方が、紹介でで同じ日に厨房で働き、意気投合して
新しいカフェをオープンしたそうです。
一号店がオープンして10年が経過して
日本全国にワンデイシェフのコミュニティが 広がっているそうです。

すべての事例は紹介できませんが
どの活動の中心にも元気な人々の交流があります。
グループやコミュニティや生まれれば、ソーシャルグラフの力で
活動が一気にシェアされる時代です。
いいアクションは積極的に情報発信して、ソーシャルでシェアされ、

更なるアクションが起これば
ハッピーの連鎖で日本が元気になるなと
本書地域が変えるデザイン を読みながら考えました。
小菅さん、気付きをいただけてありがとうございましら!

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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